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1−4. 分析方法
 リン酸塩の濃度測定にはオートアナライザー(ブランルーベ社 Traccs−800)を使用し、モリブデンブルー法(日本海洋学会 1990)によって分析した。全ての分析はtriplicateで行い、平均した。
 細胞密度は、サンプルをグルタールアルデヒドで固定後(最終濃度約1%)、Sedwick−Rafter計数版を用いて計数して求めた。研究対象種が付着ケイ藻であることから、培養容器壁面その他に付着して、計数が不正確となることが予想されたので、激しく容器を振ることで剥がしてからサンプリングし、計数前には十分に攪拌した(図6)。
 
 
図6 細胞数計数方法の検討結果。(a)振騰前と(b)振騰後。(b)の視野に大きく移っている球形のものはガラスビーズ。
 
 
(2)現場海域投入のための藻類大量培養手法の確立
 5l大量培養装置2台(1台は既存;図7)にf/2培地を1lずつ入れ、これに継代培養したNitzschia sp.の培養液(初期濃度約4.6×104 cells ml−1)を50mlずつ導入し、約9gのガラスビーズ(前出)を入れて、15℃、30psu、30μmolm−2sec−1、明暗周期は12L:12D(6〜18時明期)で培養した。2日ごとに毎回10:00にそれぞれの培養器から試水を5mlずつ採取し、25%ホルムアルデヒドを一滴添加して細胞数を計数した。計数はそれぞれに対してtriplicateで行い、平均した。
 
 
図7 大量培養装置
右:培養槽、左:pHコントローラ







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