3. カヌーの服装
カヌーでこれを着ていれば完璧というユニフォームのような服装はありません。唯一、絶対身につけなければならないのが浮力体でできたライフジャケット(ライフベスト、PFD)です。
ではどんな服装が適しているのでしょうか。肩や手の動きをさまたげなければ普段着でもかまいません。ジャージにトレーナー、夏であれば短パンや水着にTシャツでもいいでしょう。しかし、「カヌーは濡れる」ということは忘れてはなりません。濡れた服をそのまま着ていると、水分が蒸発するときに気化熱で体温が奪われ、体力を急速に消耗することになります。濡れて水分を吸ったときにいつまでも濡れた状態の綿素材よりは、乾きが速く、サラッとした肌触りの化学繊維のウエアーを選ぶといいでしょう。濡れることを前提に、防風性や防水性のあるものを一番外側に着ておくとよいでしょう。また天候や気温、水温に応じてウエットスーツ地のウエアーやドライスーツもカヌー専用ウエアーとしてあります。
足元は水はけのよいシューズやカカトまでしっかり固定できるサンダルが適しています。水が冷たく感じるようになると、ウエットブーツやゴム長靴(カナディアンカヌー用)が便利です。ビーチサンダル等、カカトが固定されないものは、水辺での活動には不向きで、裸足での活動はもってのほかです。
川下りであればヘルメットを着用し、また炎天下でのカヌーには日よけの帽子も必要となってきます。
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カヌーの操作に必要となる用具です。カヤックではシャフトの両端にブレードのついたダブルブレードのパドルを使用し、カナディアンカヌーでは片方にだけブレードがついたシングルブレードのパドルを使用します。
カヤック用のダブルブレードのパドルは、ブレードの表側(フェイス)の面が左右でねじれています。これは右側のブレードで水中を漕ぐとき、左側のブレードが空中を移動する際の空気抵抗を受けないようにするためです。一体型のパドルでは既にねじれた状態になっていますが、ファルトボート用の分割型パドルではこの角度が変えられるタイプもあります。またシーカヤック用のパドルでは、全くねじれていないパドルが使用されることもあります。
ブレードの形や面積、シャフトの長さについても様々なタイプがあります。渓流などホワイトウォーターで使用する際にはブレードが広めでシャフトが短めのパドルが、長距離のツーリングには幅が細長くシャフトも長めのパドルが使用されます。一般的なパドルの長さは、パドルを立てた状態でブレードの上端に指がかかる程度の長さだといわれています。
カヌーをする際には必ず着用しなければならないのがライフジャケットです。泳ぎに自信のある人でもいざ着衣の状態では思うように体を動かすことはできません。逆に全然泳げない人でもライフジャケットを着用していればカヌーを楽しむことができます。
自分の身体にフィットしたライフジャケットを正しい着用方法で使用しましょう。
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