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17. 練習12 クローズホールドの走り方1
リフト(風上シフト)への対応
 クローズホールドは、風上の目標にもっとも早く到達できる走り方です。一般的に風向に対するヨットの進路はもっともするどい角度になります。正しくセーリングしていても、風は刻々とその方向や強さを変えます。下の図は風向が風上にシフトした場合の対応について説明したものです。
 クローズホールドの舵操作は、セールの角度をセットしたら、風向の変化に艇の進路を変えて対応する走り方で、風向とセール角度を一定にして走る走り方になります。
 
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図48 風が風上にシフトした時
 
 
18. 練習13 クローズホールドの走り方2
ヘッダー(風下シフト)への対応
 クローズホールドは、風上にもっとも早く到達できる走り方です。一般的に風向に対するヨットの進路はもっとも鋭角になります。正しくセーリングしていても、風は刻々とその方向や強さを変えます。下の図は風向が風下にシフトした場合の対応について説明したものです。
 クローズホールドの舵操作は、セールの角度をセットしたら、風向の変化に艇の進路を変えながら、風向とセール角度を一定にして走る走り方になります。
 
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図49 風が風下にシフトした時
 
 
19. 練習14 ソーセージコース
 ソーセージコースでは、真風下の目標へのセーリングが課題になります。下の図のようにいくつかのコースの取り方があります。お勧めは「Aのブロードリーチ&ジャイブのコース取り」です。安全性、艇速、微風時、強風時の風下航には適したセーリングです。「Bのランニング&ジャイブのコース取り」は技術的には練習の必要が有りますが、練習を急ぐ必要はありません。「Cのデッドランのコース取り」は、ポートタックとスターボタックのちょうどまん中で、不意にジャイブ(ワイルドジャイブまたはアクシデンタルジャイブ)がおこり、ブームで頭を打ったり、沈ををしたり危険で不安定な走り方です。艇速も遅く、OPのようなセール面積が小さい、スピンネーカーを持たない艇には特に適さないコース取りで、むしろ走ってはいけないコースと言えます。
 
 
 
図50 ソーセージコースのコース取り
 
 
20. 練習15 ベストスピードスタート
 練習16 ジャストスタート
 練習17 ヨットレース
 ヨットレースのスタート練習を兼ねていますが、スピードのコントロールと時間のコントロールが目的です。まずは時間の制約のない「ベストスピード」を練習しましょう。上手くできるようになったら、3〜5分前の時間の制約を入れてちょうどの時間にスタートラインを横切る(「ジャストスタート」)練習をしましょう。
 狭い区域での小回りに伴う素早い動きや他の艇と衝突の回避、スピードのコントロールによる時間調整、海の交通ルールによる航路権のかけひきなど、難しい技術が集約されます。絶対に艇を衝突させてはいけません。そのためには早めの判断が必要になります。
 時間前にスタートラインより出ているフライングは、「リコール」といいます。救助艇のコーチはセールNo.を呼びます。リコールされたら、一度スタートラインの内側に戻るなどのルールを付け加えていきましょう。
 スタートができるようになったら、トライアングルコースやソーセージコースを付け加えて、ヨットレースをやってみましょう。
 
図51 制限帆走(スピード、時間)







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