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2−8 東北各地への資源開発のための巡回フォーラム(東北巡回フォーラム)
 これからの社会における企業とNPOとの関係を「企業戦略」の面から解説し、サポート資源提供システムのノウハウと、企業の新しい社会貢献とNPOとの連携について紹介することを目的としたフォーラム「企業の21世紀の生き残り策とNPO」を東北5ヶ所で開催した。
 
<開催日程、会場および共催団体>
2月8日(金) 岩手県公会堂(岩手県盛岡市) いわてNPOフォーラム21
2月28日(木) かんぽの郷酒田(山形県酒田市) パートナーシップオフィス
3月6日(水) パレットおおさき(宮城県古川市) 古川NPO支援センター運営委員会
3月8日(金) 福島市市民会館(福島県福島市) ふくしまNPOネットワークセンター
3月20日(水) 石巻専修大学(宮城県石巻市) いしのまきNPOセンター
 
 各地とも、基調講演、サポート資源提供システムの紹介、シンポジウム(車座トーク)の3部構成で行った。主に企業関係者を対象とした内容で、各地の民間NPO支援センターとの共催の形で開催した。
 どの地域でも、企業とNPO(NPO支援センターも含む)の関係はまだ始まったばかりであった。そのような状況から、今回のフォーラム開催は、各地での企業とNPOの新しい関係を促進するためのはじめの一歩として大きな意義があったと言えるだろう。また今後とも、各地の支援センターなどと連携して、機会を見て、このような交流の場を設定していくことが必要になるだろう。
 
2−9 システム運用ワーキング
 これまで見てきたように、当初の計画以上の展開をみせた本プロジェクトであったが、システムの運用体制については、整備が遅れた。特に、企業・団体のシステムヘの参加の仕組み、システムの運営を支える企業協賛の仕組みについて、予想以上の試験運用の現場対応に追われて、検討が行えないままであった。そのような状況から、2002年2月〜3月にかけて、主要なシステム開発参加企業・団体に参加いただき、システム運用体制の整備に向けたワーキング(システム運用ワーキング)を開催した。
 
第1回システム運用ワーキング 2002年2月16日 参加企業7社
第2回システム運用ワーキング 2002年3月11日 参加企業6社
 
 ワーキングの議論の中から、システム整備のポイントとして、以下の4点が挙げられた。
 
1. せんだい・みやぎNPOセンター内にシステム事務局を設置。
 独立した事業会計で運用を行う(会計年度4月〜3月)。
 (収入 企業協賛金、システム事業収入、センター本体からの拠出金 など)
 (支出 人件費、管理事務費、事業費 など)
2. システム内に企業・団体、およびセンター関係者などからなる運営委員会を設置。
 システムの運営方針・運営状況などについて、協議する。
3. 企業・団体の参加のシステム(下記参照)を整備。
4. NPO側の参加・情報発信システム(NPO情報ライブラリー)を整備。
 Webデータベースによる情報発信システムを構築。
 
 さらにワーキングでは、企業・団体のシステムヘの参加の仕組みについて議論を行った。その結果、これまでシステムヘの参加として「システム開発参加企業・団体」としての参加か、セミナー等への「一般参加」の2形態しかなかったものを、以下の4つのカテゴリーに分けていくことになった。
 
<4つの参加形態>
(1) システム協賛企業・団体 協賛金の形で、システムの維持・発展に協力。
  協賛金額(案) 資本金1億円以上 1口10万円 (1口以上)
    未満 1口 5万円 (1口以上)
(2) システム提携企業・団体 システムと提携をして継続的に資源提供を行う。
(3) システム利用企業・団体 システムを通じた資源提供など、システムの利用を行う。
(4) 情報提供先企業・団体 継続的にシステムからの情報提供を行う。
 
図2−9 サポート資源提供システムヘの企業・団体の参加カテゴリー
 
 このうち、システム協賛企業・団体、システム提携企業・団体について、当面自動的に運営委員会に入っていただき、システムの運営にご協力いただく仕組みとした。将来的に企業・団体数が増加した場合は、運営委員会の中に幹事会を設置するなどの対策を検討していくことにした。
 ワーキングでは、2002年度のシステムの構成について、セミナー・交流会の開催や、ニュースレターによる情報発信などを盛り込んだシステム案(図2−10参照)を作成、研究会(第5回)に提案した。
 
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●今年度のシステム運用との比較●
図2−10 2002年度サポート資源提供システム運用イメージ
 
 2002年度以降、運用ワーキングについては発展的に解消して、運営委員会として改めて発足させる。そのための運営委員会準備会を、2002年5月10日、28日、6月25日の3回にわたって開催する。この準備会で、システムの運営規約や運営委員会の役割など、細部まで確定したのちに、システムの本格運用に入りたいと考えている。







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