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2−2 マリーナの各施設の概要と利用イメージ
 本調査研究で整備が検討されるマリーナにもとめられるサブ機能を充足するための各機能施設の概要は、次のように整理される。
(1)マリーナ中核機能
(1)プレジャーボート等陸上保管施設
 マリーナの中でも基本的な施設である。なお、保管形態としては陸上保管の他に水面保管がある。
 水面保管は浮桟橋等の係留施設にボートを係留したまま保管するものであるが、本調査研究が対象として整備候補エリアでは、浮桟橋等を設置するための充分な水面の確保が困難であると考えられ、原則、陸上保管を主とするマリーナの整備を検討する。
 陸上保管では陸上にボートを上架し、ボートヤードや艇庫に保管するものである。また、陸上保管の場合には、出入港の際にボートと水面の間で上下架する必要がある。
 このため、陸上保管を達成するための設備は、次のとおりである。
 
保管機能 ボートヤード/艇庫/ラック 等
上下架機能 斜路/クレーン/レールウィンチ/フォークリフト/ボートリフター 等
 
 
(2)役務機能対応施設
 マリーナの役務機能の代表的な例としては、以下のような施設・機能を整備することがもとめられる。
 
表 マリーナ役務機能の代表例
施設 整備の考え方
給水 船舶給水用として、係留施設に設置することが望ましい。
給油 泊地に面した陸域の一部に防火、汚濁防止に注意して設置。
給電 係留施設に設けるほか、陸上ヤードに簡単な補修設備用、部分照明用として設置することが望ましい。
洗艇 シーズンのピーク時には、収容艇の1/3程度が同時に洗艇することもあるので、十分な水量と配置が必要。
照明 夜間利用、保守に対し、ヤード、係留施設、駐車場等に適宜配置。
修理 艇体およびエンジンの修理のための施設。
舟艇 故障艇の曳航・乗員の乗降等に舟艇を備えることが望ましい。イベントなどのレース時には監督艇への活用が考えられる。
処理施設 ゴミ・汚水等の処理施設については、必要に応じて整備。洗艇時の汚水処理については、海域を汚染しないような配慮が必要となる。
 
〈給油設備と給油桟橋〉
 
〈修理・洗艇〉







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