日本財団 図書館


◆スタッフに訊く・・・1
小川 広子さん
●36歳 女性 正規スタッフ
●施設と関わるようになった理由
 結婚する前から夫(代表)の家では不登校児を預かっていたので、ごく自然にこの環境に入ってきたという感じです。
●施設について
 ここは3世代同居の一般的な家庭で、その中へ家族の一員として寮生を受け入れ、共に暮らしながら日々の生活リズムを身につけてもらおうと考えています。
●在籍生の変化に気づくとき
 顔つきの変化とか笑顔が出てきたとき。反応が返ってくるようになったり、人に対して心配りが出来るようになったりしたときは変化を感じます。
●在籍生との関わりで注意している点
 命令調や決めつけは控え、出来るだけ自発的に物事が出来るように促すよう気をつけています。
●ここで働いて喜びを感じるとき
 先ほどお話したような変化が在籍生に見られたときは本当に嬉しいです!!
●辛いと感じるとき
 自分の中で空回りして相手に通じなかったり、反応が返ってこなかったときなどは辛いですね。経験が少ないということは言い訳には出来ないし、失敗は許されないと思いますし。
●施設での自分のポジション(役割)
 自分らしく動いて、やるべきことをやる。後は相手の判断に委ねようと思い、あまり人の視線を気にして動くことはしないでおこうと思っています。
●施設の今後について
 卒設していった人達がふらっと立ち寄ってくれるようなホットな空間作りをしてゆきたいです。規模的には私の目の届く範囲の子供たちを預かる程度、と考えています。
●代表・その他のスタッフについて
 代表(主人)とは、今やれることを共にやり、前向きに歩いてゆこうと思います。
●その他
 家を開放しているので、自分の3人の子供たちと接する時間がうまく取れないことが悩みですね。
 
◆スタッフに訊く・・・2
金子 貴之さん
●23歳 男性 ボランティアスタッフ 勤続年数1年
●施設と関わるようになった理由
 フロムエー(求人雑誌)の募集を見てトトロ学園のことを知りました。僕自身が中学時代に不登校を経験したことがあり興味があったのでトトロ学園に電話をしました。
●施設について
 こういうことをしている人もいてるんやーというのが最初の印象ですね。ここは現在発展途上という感じがします。
●在籍生の変化に気づくとき
 4日ぶりに来てみると声が少し大きくなり、笑顔が出てくるようになっていた。それに「コーヒー入れましょうか」というような心配りが出来るようになっていて驚いた経験があります。
●在籍生との関わりで注意している点
 僕自身、不登校の時友達に助けられたので、そのような力になれたらと思いますが、普段の言葉づかいでいいのか、言葉を選ばないといけない場面もあるのかなど、まだ知識、経験が少ないので考えたり迷ったりしながら接しています。
●ここで働いて喜びを感じるとき
 やっぱり寮生に変化が見られたときが嬉しいです。それから、ここは僕自身にとっても居心地の良い場所で、ここで自分自身が癒される部分があります。それと、皆そろっての食事が嬉しいです。
●辛いと感じるとき
 別に辛いと感じる時はないです。でも、最初は興味本位で入ってきたのですが、訪問で子供たちと接するようになってから、言葉のかけ方の難しさをだんだん感じるようになり、考えることが多くなりました。
●施設での自分のポジション(役割)
 僕は元々人を楽しませることが好きなので、雰囲気を和らげたり、行事のときなんかの盛り上げ役ですね。
●施設の今後について
 トトロさんの考えていることが実現するといいですね。
●代表・その他のスタッフについて
 大変やろなー、すごいなー、と思います。自宅を開放する大変さ、それを支える広子さんの偉大さ。
●その他
 僕自身、高校は行っていなくて大検をとったのですが、勉強したかったらいつからでも出来るし、人生いろいろでどんな方法でも生きてゆけるんやで、ということを伝えたいです。又、不登校やひきこもりの子達にとって、最初の一歩がメチャメチャ難しいので、その一歩を歩き出すときの手助けができればなあと思います。
 
★在籍生に訊く・・・1
●24歳 男性 在籍年数1ヶ月
 
●入寮する以前の状態と入寮のきっかけ
 定時制高校卒業後、家にずっといて、22歳の頃からここに来るようになるまで月に1〜2度青少年センターの居場所へ通っていました。トトロ学園は親がどこからか聞いてきて、両親と一緒に見学に来て入寮することにしました。
●入寮当時の施設の印象
 分かりません。
●現在施設で行っていること(作業・通学・勉強など)
 家の中の作業(掃除、食事作り)、畑仕事、引越し業手伝いです。
●施設で楽しいこと
 食事作りで料理をしているときかな。
●施設で辛いこと
 重たい物を運んだりするときとか、分からないことがあったりしたときが辛いです。朝早く起きることはそれほど辛いとは思いません。
●入寮後自分の中で変化したこと
 まだ分かりません。
●今の目標
 自分のできる範囲のことをやっていきたいです。
●将来について
 旅をしたいと思うことはあるけど、どこへ行きたいとかは考えていません。
●現在の施設の印象
 ここへ来てまだ1ヶ月しか経っていないので、まだ余り良く分かりません。
●他の在籍生との関係
 現在は1人なので。
●親との関係
 家にいることは良くないと親は言うけれど、どう受け止めていいのかは分からない。親との関係は前と同じ感じで変化はありません。
 
▼団体詳細
団体名称●トトロ学園(トトロガクエン)
代表者名●小川 隆司(オガワ タカシ)
所在地●〒635-0083 奈良県大和高田市永和町4−16(ヤマトタカダシエイワチョウ)
電話番号●0745−53−2918 FAX●0745−23−3708
E−MAIL●o-totoro@mahoroba.ne.jp
設立年度●1994年 在籍生平均在籍年数●それぞれ
入寮生数●男・・・1人 女・・・0人(平均年齢・・・24歳) 入寮定員●男・・・3人 女・・・3人
通所生数●男・・・0人 女・・・0人(平均年齢・・・―歳) 通所定員●男・・・2人 女・・・2人
年齢制限●有り(8歳〜25歳) 性別制限●無し 相談業務●有り(寄付)
家庭訪問●有り(15,000円/1回) 親の会●無し 会報発行●無し
特記事項●会員、会報とも計画中で会報は年3回程度発行予定。
スタッフ状況●日中・・・24時間体制。ボランティアスタッフは訪問活動を主体としている。夜・・・24時間体制
スタッフ●正規・・・男1人・女1人/ボランティア・・・男7人・女13人/その他・・・男―人・女―人
 
▼通所費・入寮費
通所生●入塾費・・・200,000円/月額負担金、小中学生45、000円、中学生以上(技術指導付)100、000円
入寮生●入寮費・・・250,000円/月額負担・・・150,000円/その他負担金(設備費年50,000円、消耗品費月5,000円、お小遣い月5,000円)
 
▼生活
日課スケジュール●[午前]6:30・・・起床、読経、体操、掃除/7:00・・・朝食、勉強/8:30・・・作業(畑仕事、設備メンテナンス、就労訓練)[午後]12:00・・・昼食、休憩/1:00・・・学習又はレクリエーション/5:00・・・終了/6:00・・・夕食/10:00・・・消灯。就寝は各自任意。
週末・休日●土曜日は平日通りのスケジュール。日曜日、祝日は休みになっている。休日作業がある場合には翌日が代休となる。
食事●食事は当番制で、朝昼晩それぞれ準備と片付けを当番で行う。
清掃●個人スペースは任意、共同スペースは当番制で清掃を行う。
年間スケジュール●2月・・・おかき作り・スキー/3月・・・みそ作り・ひな祭り/4月・・・花見/6月・・・ちまき作り・梅干漬け/7月・・・キャンプ/8月・・・和歌山県白浜海水浴/10月・・・漬物作り・栗拾い・フリーマーケット/12月・・・餅つき。







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