日本財団 図書館


トトロ学園
トトロガクエン
 
代表者名●小川隆司[オガワタカシ]
所在地●〒635−0083 奈良県大和高田市永和町4−16
電話番号●0745−53−2918 FAX番号●0745−23−3708
E−mail●o-totoro@mahoroba.ne.jp
 
大家族の小川家におじゃまして“普通”の毎日を送る
●報告―山田 三千代
[HRリーダー]
 
 奈良県の南東に位置する大和高田市の古い町並みの中に、トトロ学園はありました。そこで37歳の代表と30歳の奥さんが自分たちの生活をすべてかけて体当たりでトトロ学園を営んでいます。代表の小川さんは不登校経験者とのことで、今現在、昔の彼と同じように悩んでいる若者の役に立ちたいという気持ちは良く理解できますが、その強い気持ちを何のためらいもなく受け入れられた奥さん(広子さん)に感嘆しました。
 とにかくご自分たちの家の中に寮生を受け入れるのですから、寮生は小川家の一員として生活します。朝起きて「おはよう」の挨拶から朝食を作り、後片付け、掃除などなど、普通の家庭の普通の生活をこなしながら生活習慣をつけていきます。小川家には代表夫婦と代表のお母様、子供さんが3人(小3、幼稚園、3歳)おり、おばあちゃんと孫との関わりで人間関係に広がりと和らぎが醸し出されていて、寮生も得るところが多いのではないでしょうか。
 
JR大和高田駅より徒歩10分にある古い街並みの中にある小川商事・トトロ学園は小川家を解放して寮生を家族の一員として受け入れている。
 
古い町屋の広い玄関
 
食事風景。小川家の人々やボランティアの方々と一緒にみんなで食事。その日の出来事などを話ながらの食卓。
 
 日中は代表の小川さんと共に農作業をしたり、便利屋の仕事が入ってきたら手伝ったり、スポーツをしたり、と体を動かすことに重点を置いているようです。トトロ学園の大きな特徴は、代表が便利屋や建築業を営んでいることから、学園にいる間から実社会の仕事をスタッフが見守る中で経験することが出来、ひきこもりの若者の最も難しいとされている社会への第一歩を緩やかに踏み出せる所にあると感じました。又、便利屋というのはいろいろな注文があり、仕事内容も変化に富んでいるので寮生も自分に向いている職業に出会える可能性もあるかもしれません。
 もう一つのトトロ学園の特徴は家庭訪問のシステムにあると思います。代表のインタビューにもあるように、有償と無償の両方があり、23人のボランティアの若者達が無償の訪問を支えて頑張っています。利用者の立場から考えても、この両方を備えていてもらえるのは非常に有難いことと感じました。[調査日―2002.05]







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION