日本財団 図書館


◆スタッフに訊く・・・1
大島 優子さん
●21歳 女性 正規スタッフ 勤続年数6ヶ月
●施設と関わるようになった理由
 札幌の出身なのですが、HPを見て理事長の考えかたに賛同してやってきました。
●施設について
 過疎化の村への対策としてはいい考えだと思いますが、まだスタートしたばかりで、広い校舎をうまく使いきれていないのがもったいないです。
●在籍生の変化に気づくとき
 笑顔がでてきたり、遠慮しなくなったりしたときです。
●在籍生との関わりで注意している点
 平等に付き合うことに気を遣っています。付き合いやすい子とばかり話しをしたりしないように、問題が起こったとき、片方の味方になってしまわないようにしています。
●ここで働いて喜びを感じるとき
 必要とされていると感じられたときは本当に嬉しいです。
●辛いと感じるとき
 子供との日々の生活の中で何か問題が起こり、相談されたときに自分の許容量のなさを感じたときです。
●施設での自分のポジション(役割)
 年齢が子供たちに最も近いので、お姉さん的な存在かもしれません。
●施設の今後について
 ここへ来た子供たちが本当の意味で生きる力を身につけられるような場所になってほしいです。
 
◆スタッフに訊く・・・2
岩岡 淳子さん
●65歳 女性 ボランティアスタッフ 勤続年数1ヶ月
 
●施設と関わるようになった理由
 小学校教諭を退職後、心に重みを背負った子の支えになるようなことをしたいと考えていましたが、なかなか「ここだ」という場所にめぐり合えませんでした。そんなときに、偶然に「ニュースステーション(TV番組)」で地域と共に作るフリースクール(どんぐり向方塾)のことを知り、事前に短期ボランティア体験を2回行い、環境画家として協力できるのではないかと思い、現在はボランティアスタッフとして活動しています。
●施設について
 宿泊施設は新設ということもあって細かいところまで完備されています。廃校になった校舎を利用しているので、教室、特別教室、備品などそのままではもったいなく、子供たちの興味、関心を引き出し、多面的に利用されればいいなと思っています。
●在籍生の変化に気づくとき
 みんな大なり小なりの過去の痛みを体験しているせいか、中学生とは思えぬような気遣いを周りにしたり、単語的だった会話がだんだんと増えはじめ、過去のことを教えてくれたり、やりたいことを語りだしたりするときに変化を感じます。ときには「現実は厳しいぜ」など、彼らの知らない世界を語ったりすることもあります。
●在籍生との関わりで注意している点
 同じ場面でも一人ひとり反応が違うので、その場面ごとに手を出すべきか、待つべきか、教えるときか、気付かせるときかを考えるようにしています。また、ある子にとっては良くても、他の子にはマイナスに作用したりしますので、画一的に判断をしないようにしています。
●ここで働いて喜びを感じるとき
 自分のことを少しずつ話しだしたり、心に飛び込んでくるように助けを求められたりしたときです。まさかと思う場面に力を発揮する子を見たときなんかも非常に嬉しいです。また、やりたいことが見つかって、「何々をやりたいと」言い出したり、本音が聞けたとき、優しい言動をしている子を見たときなども喜びを感じる場面です。どんぐり向方塾では「体験ニュース」を発行していますが、それをみんなが待っていてくれるのも嬉しいです。
●辛いと感じるとき
 あまり感じることはありませんが、ちょっとの言葉の行き違いで失敗したかなと落ち込むことはあります。また、良かれと思ってしたことが裏目に出たときも辛いですね。
●施設での自分のポジション(役割)
 環境整備(子供たちの生活環境を良い状態に保つ)などを中心とした何でも屋です。
●施設の今後について
 子供の興味、関心、意欲を引き出し、スタッフからの働きかけの工夫で多様な活動が生まれてほしいです。恵まれた自然、地域の人々の応援などを受けて十分な環境を生かしていければと思います。
●代表・その他のスタッフについて
 24時間、精神面で関わることのできる理事長、スタッフには脱帽です。現在はみんなが何でも屋さんにならざるを得ない人数なので、将来はスタッフ数を増やし、関わり方の分担ができればいいのかなと思います。
 
▼団体詳細
団体名称●NPO法人 どんぐり向方塾(ドングリムカガタジュク)
代表者名●中野 昌俊(ナカノ マサトシ)
所在地●〒339−1202 長野県下伊那郡天龍村神原3974(シモイナグンテンリュウムラカミハラ)
電話番号●0260−32−3755 FAX●0260−32−3755
E−MAIL●dongrij@yahoo.co.jp
設立年度●2002年 在籍生平均在籍年数●―
入寮生数●男・・・10人 女・・・3人(平均年齢・・・14歳) 入寮定員●男女合わせて30人
通所生数●男・・・―人 女・・・―人(平均年齢・・・―歳) 通所定員●男・・・―人 女・・・―人
年齢制限●有り(6歳〜15歳) 性別制限●無し 相談業務●有り 家庭訪問●有り 親の会●有り(150人) 会報発行●有り(年6回)
特記事項●入寮定員は男女合わせて30人。/通所の年齢制限は入寮者と同じ6歳から15歳まで。
スタッフ状況●日中・夜間・・・スタッフ全員寮に暮らしている。
スタッフ●正規・・・男3人・女3人/ボランティア・・・男2人・女1人/その他・・・男―人・女―人
 
▼通所費・入寮費
通所生●入塾費・・・50,000円/月額負担金・・・30,000円。
入寮生●入塾費・・・50,000円/入寮費・・・50,000円/月額負担金・・・70,000円。
※入寮費と入塾費はいずれも入学時のみ。※体験入学費は1日5,000円。
 
▼生活
日課スケジュール●[午前]8:30・・・この時間までに朝食をすませる/9:00・・・学習、作業[午後]12:00・・・昼食後、午後は陶芸・英会話など子どもたちの意見を取り入れた様々な活動を行っている。
週末・休日●週末・休日は生徒とスタッフで食事を作っている。
食事●平日は現在使っている学校が廃校になる前に、この学校で給食を作っていた調理師の人が料理をしてくれる。休日はスタッフと子供たちで作る。
清掃●個室は個人で清掃する。共同場所は寮と校舎(小学校だったのでとても広い)を交互に清掃する。
年間スケジュール●1月・・・書き初め・個人懇談会/2月・・・スキー・雪遊び大会/3月・・・卒業・終了パーティー・春休み/4月・・・新学年入学パーティー・山菜採り・学園説明会/5月・・・個人懇談会・田植え・野菜作り/6月・・・草木染め・染色/7月・・・サマーキャンプ(地元小学校の行事と一緒)/8月・・・夏休み・夏期合宿(サマーキャンプ・海外研修等)/9月・・・個人懇談会・秋の散策/10月・・・スポーツ大会・草木染め大会/11月・・・文化祭(バザーも行う)・収穫祭/12月・・・もちつき大会・クリスマス会・冬休み。







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