日本財団 図書館


NPO法人 コロンブスアカデミー
コロンブスアカデミー
 
代表者名●金森 克雄[カナモリ カツオ]
所在地●〒235−0007 神奈川県横浜市磯子区西町11−8根岸駅前ビル2F
電話番号●045−753−5216 FAX番号●045−751−9460
URL●http://www.npocolumbus.or.jp/ E−mail●info@npocolumbus.or.jp
 
海外のフリースクールが横浜に共同生活舎設立
●報告―小川誠[寄宿生活塾 五色塾代表]
 
【インターナショナルコロンブスアカデミーとインターナショナルコロンブスフリースクールについて】
 NPO法人コロンブスアカデミーを正しく理解するにはどうしてもその母体である別会社のインターナショナルコロンブスアカデミーとその海外にあるフリースクールについて触れないと片手落ちのような気がする。
 しかし海外なので今回は調査に行くことができない。そこで実態調査をしたわけではないが、調査員が聞き知った情報ということで以下に簡単に紹介させていただきたい。
 
共同生活舎ムツコロの外観。当日はフリースペースの活動(書道教室)と母親の集まりがあり玄関は靴で一杯となり、足の踏み場もなかった。
 
二階から眺めた景色。ムツコロは丘の上の方にあるので大変見晴らしがよく心地良い海風が吹き抜けていく。
 
一階には広間が三つと、寝室が一つ、それに風呂とトイレ、ベランダ。集会時は襖を外して二部屋を一つにする。
 
【インターナショナルコロンブスアカデミーの変遷】
 横浜のヨット会社に勤めていた金森克雄さんは不登校や学習障害などの精神的な問題を抱えている子供たちをヨット航海に連れ出し、立ち直りのきっかけ作りをするという、ある種のショック療法を応用したかのような、ユニークなヨット航海教室を担当していた。あいにくその会社はそれを始めて程なく倒産してしまったが、預かった子供たちとその家族の意を受けてこの航海教室を続けた。それがコロンブスアカデミーの母体であるインターナショナルコロンブスアカデミーである。そのヨット会社での子供たちとの関わりを通して、金森さんは子供たちをすっかり立ち直らせるには子供たちの生活環境を大きく変えねばだめだとの思いに至り、子供たちの居場所を求めてアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを訪ねて回った。そして最終的にニュージーランドが最適だと感じて、そこに子供たちの居場所を定めた。それが共同生活寮のあるニュージーランドコロンブスフリースクールの始まりである。ヨットによる長期外洋航海教室は現在でも続いていて今年で20回を数える。渡航先は力ナダ、南太平洋、オーストラリア、ニュージーランドとなっている。さて、そこで育った子供たちの帰国後の逆カルチャーショックを和らげるために、もう一つの支援体制を作る必要が出てきた。同時に国内の不登校、ひきこもりなどの教育相談や支援活動も広がっていった。そうした流れの中でNPOコロンブスアカデミーはこのインターナショナルコロンブスアカデミーを中心母体として、その代表、スタッフ、民間ボランティア、インターナショナルコロンブスアカデミーの卒業生やその保護者、その活動に賛同する人たちによって2000年2月15日に設立された。今回訪問したのは、横浜市六浦にある共同生活舎ムツコロと、コロンブスアカデミーが経営するお好み焼き店である。
【インターナショナルコロンブスフリースクール】
 ニュージーランド最大の都市オークランド近郊にあって、現在約50名の若者が1万坪の敷地内にある4棟の宿舎で共同生活をしている。中には現地人の家庭にホームステイをしたり、仲間と共に借家で共同生活をしている者もいる。そこで生活しているのは日本の教育システムに馴染めない子、大自然の中でのんびりしたい子、英会話をマスターしたい子、日本を脱出して海外で暮らしたい子、あるいはヨットで本格的な航海をしたい子など様々な動機を持った子供たちである。現地ではみな英語や英会話を勉強して、たいていの子は現地の学校に通っている。その後、現地の大学へ進学した子もいれば、インターナショナルコロンブスアカデミーが経営するお好み焼き屋や古本屋などで働いている子もいる。あるいはまたコロンブスアカデミーの発端となったヨット関連のスクールに通っている子もいる。現地での選択肢は次第に増えているそうだ。毎年ヨットによる30日から50日の外洋航海に出ている。
 
一階の寝室。
 
きれいに掃除され整理整頓がなされた台所。お好み焼き屋の経験がそのまま生かされている。
 
お好み焼き屋はおなか一杯食べてたったの500円。宣伝するつもりはないが行かないと損かもしれない。
 
夕食。現在は寮生12人。
 
経営するお好み焼き屋。場所は根岸駅の近く国道16号線沿い。
 
お好み焼き屋のコックさんはムツコロのスタッフ。寮生二人もここで働く。みんなでメニューを決めたりする。
 
 尚、前ぺージにある宿泊施設は横浜市六浦にある共同生活舎ムツコロの紹介写真である。また、次ぺージの卒設の基準以降は全てムツコロについて述べられている点、誤解のなきよう留意していただきたい。[調査日―2002.06]







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION