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(6)
(6)―北インドで、ダライ・ラマ法王によって執り行われたカーラチャクラ(時輪タントラ)法会で祈る僧たち。カーラチャクラでは、大勢が心をひとつにして祈ることによって、個人の幸福を越えた社会の調和、世界平和といったより普遍的なかたちの影響力を発揮するものと信じられている。
 
(7)
(7)―北インドでのカーラチャクラ法会に参加した僧侶たちが、法会の余興に行われた舞踊に見入っている。僧侶たちは当然、チベットからの亡命者である。亡命チベット人の数は一三万人に達しており、宗教活動に制約のあるチベットからの脱出者は現在も後を絶たない。
 
(8)
(8)―ギャンツェに近いゾンゼの村で、文化大革命による破壊から二十五年目にして寺が再建された。その落成祝いで、デスイルと呼ばれる干しぶどう入りの吉祥の、ご飯が村人にふるまわれた。寺は、村人たちの寄付金と七年に及ぶ労働奉仕によって再建された。
 
(9)
(9)―羊肉を切り分ける僧侶たち。殺生を厳しく戒めるチベットであるが、肉食をタブー視する習慣はない。環境の厳しいチベットでは肉食抜きの食生活は成立しないからだ。
 
(10)
(10)―泥を捏ね型押しして、ツァツァと呼ばれる小さな仏塔を造る尼僧。三年をかけ三万個のツァツァの奉納を思い立った彼女は、すでに造り終えた一万五千個を背後の小屋の中に納めている。







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