(16)豊崎 栄吉
●造船できる
年齢:昭和3年生まれ
経歴: |
昭和18年頃15歳で父・愛太郎(明治27年生まれ昭和30年没)に習った。船大工は3代目。 木造船は70隻以上建造。木造船は昭和48年が最後だった。 |
船種: |
作業船(港湾潜水作業用。2〜3人で使用・主として横浜で使用・35隻建造した。) 小型漁船(網、釣り漁・ディーゼル) |
材料: |
船材は地元産のほか練馬の片田材木店に外注した(昭和40年頃)。 釘は地元もあったが、主に向島の向井鉄工所から購入した。 |
備考: |
共同作業者として以下の人を紹介されたが未調査。 ・福原 勇 ・鈴木 実(福原の義弟) ・長谷川要一(長谷川造船) ・小宮善一郎 ・出口 房雄 |
調査者:高田 博
(17)戸田 良三
●造船は条件付でできる。道具があれば。
年齢:昭和8年生まれ
経歴: |
昭和23年頃、15歳で蛭田造船所の親方に弟子入り。21歳まで5年とお礼奉公1年した。主に昭和50年頃まで25年間くらい木造船を造った。 |
船種: |
漁船 底曳 巻網(アグリ)(長12〜13m、幅2.5m、5〜15トン) 定置網(同上) 流し網(長8m、幅2m、1.5〜2トン) テンマ船(磯物用小網他イセエビ、サザエ採り・船外機) |
材料:大きな木は東京の問屋から購入した。その他の木は近隣の山から。
直近造船:平成14年12月にテンマ船を造船した。
調査者:松田 睦彦
(18)地引 保男
●造船はできない
年齢:昭和4年生まれ
経歴: |
昭和21年17歳で父親(明治34年生まれ)に習った。一般的には弟子期間は5年間。工業学校出身のため、早くから機械化にとりくんだ。昭和35、6年には鋼船に切り替えた。昭和42年にはFRPも手掛けた。その頃は木造船も若干作っていた。2歳上の従兄・金久保義一も地引造船で一緒に働いていた。 木造船の最後は昭和43年。 |
船種: |
漁船 延縄(長5〜6m、幅1.3m、約1トン) 底曳(長7m、幅1.5m、約1.7トン) 流し網(長5〜6m、幅1.3m、約1トン) ☆動力は電気着火、昭和50年代から石油エンジン 運搬船(機械ダルマ、和船ダルマ・大型貨物船との貨物運搬・20m、幅7m、積載トン数190トン・焼玉エンジン、和船ダルマは無動力) ヒフネ(和船ダルマを引く・焼玉エンジン) |
材料: |
船材は君津、鹿野山などから入手。鹿野山の木は油が多くかたい。安房地方の材木はやわらかくてあまり良くない。 クギは木更津の千葉船釘という業者から買っていた。小さな釘は地元の業者から。 |
調査者:松田 睦彦
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