I. 情報障害者(視覚障害者・聴覚障害者など)に対する情報提供の基本的考え方について |
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(1)情報障害者に対する情報提供の対応がどのように行われているのか。 |
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(2)情報提供の方法・位置・内容などについて、仕様・基準などがあるのか。 |
・ソフト面はエコモ財団で作成されたマニュアルを活用している。
・細かな運用については各自治体で取り決めて定期的な会議の中でソフト的な対応は周知している。
・統一的なマニュアルの中でも細かな運用までは書かれていない、その場合、業務局の私共の部署が建築設備中心となって統一的な考え方でやっている。
・ソフト的な対応は私の部署で技術的なものは、技術局がとりまとめをして調整している。
・完全に統一した基準はなかなか出来ていないが、パーツパーツについてやっている。
・ガイドラインが出る以前には、旧のガイドラインに準じ整備を進めてきました。 ・昭和55年からサイン関係の基準を当社で作っています。 ・平成13年には点字の手引きを全社員に配布しています。 ・一つの冊子ではなくその都度パーツパーツで足りない部分については常に補うことにして改善を図っている。 |
(3)「公共交通機関旅客施設の移動円滑化整備ガイドライン」に基づいて整備しているのか。 |
ソフト面は活用 |
(4)主要駅だけの対応の場合、その対象を決める基準があるのか。 |
・駅ごとで独自にやられていることは、ハードを規模によって整備していく優先順位などはそれぞれもっている。
・ソフト面は変えているとまずい。 ・指導の中では名古屋地区、大阪地区で教育の中で多少あると思いますが。 ・あくまで統一されている。 案内情報設備の量的なものも全然違いますし、案内情報につきましても英語や中国語など必要な駅とそうでない駅があると思います。 |
(5)平常時及び緊急時の情報提供について、対応方針などが定められているのか。 |
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(6)マニュアルを作成しているかどうか。 |
・意見受付の手引き、エコモ財団の介助マニュアル、細かな運用の手順は各部署が持っているが、1冊の冊子になっている物はない。 ・CSやQSは、社訓など会社の方針で、環境も安全も全てあるのですが、視覚障害者だけに対する方針というのはない。 ・新入社員の研修として、客へのサービスの仕方として教育的な部分でマニュアルを作られているということはある。 ・記憶で曖昧な部分があるが、確認して文章でお答えする。 ・放送用語などはあるがなかなか体系立てていない。 ・「Welcome
to 近鉄キャンペーン」というキャンペーンをやっている。内容は、お客様の立場に立った接遇向上運動です。 |
II. 駅構内(改札口付近、昇降施設付近、ホームなど)における情報提供の状況について |
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(1)サインシステムについて |
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(1)設置しているサインの種類・位置・内容など |
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(2)サインの種類・内容・大きさ・位置などについて標準の仕様・基準があるのか。 |
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(3)どのような旅客を対象として想定しているか。 |
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(2)可変式情報表示装置について |
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(1)設置している装置の種類・位置など |
○大部分が機械式情報表示板を占めるが、ランニングコストが高い |
(2)どんな内容の情報を提供しているのか |
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(3)提供する情報の内容について自由度はあるのか。 |
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(4)装置の種類・内容・大きさ・位置などについて共通の仕様・基準があるのか。 |
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(5)異種装置との連携が行われているか。 |
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(6)どのような旅客を対象として想定しているか。 |
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(3)点字情報について |
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(1)設置している点字情報の種類・位置・内容など |
・駅構内のサインや情報提供装置→マニュアル参照 ・誘導ブロックは、入り口から改札までの基本的な誘導を100%している。
・券売機の誘導についても殆どしている。
・エスカレーターの警告やトイレの誘導などは全ての駅ではない。新設駅であれば全て誘導して、主要駅であれば100%、個別に関しては一部出来ていない ・今後の改修時整備を行う。 ・点字は100%やっている訳ではない。主にやっているのは階段の手すりや券売機の運賃表示である。 ・触知図など案内板はごく一部の整備状況である。 ・点字運賃表についてもご要望がある駅には設置している。 ・タッチパネル式は一般の券売機ではない。座席指定の特急券の券売機はタッチパネル式。 ・テンキーはついていない。 ・今後のボタンについての整備の考え方について、それは担当者が違いますので確認させて頂きます。 ・各社共同の券売機の整備についても後で確認したい。 |
(2)点字の種類・内容・大きさ・位置などについて標準の仕様・基準があるのか。 |
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(4)音案内(音響案内・音声案内)について |
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(1)実施している音案内の種類・位置・内容など |
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(2)案内放送では、どんな内容の情報を提供しているのか |
・ピンポーンという誘導チャイム(階段)を15駅設置。
・案内板の位置を案内する音響はごく一部である。案内板そのものがついているのが10駅。
・近鉄は全部で347駅。 ・ピンポン以外の音は使っていない。 ・エスカレーターには付けていない。視覚障害者にはエスカレーターそのものが危険だという意見があって、今は視覚障害者が階段の手すりのシールで音を聞いてホームに降りたら搭乗口が階段のどこか分かるように降り口位置でピンポーンと鳴らしています。 駅では階段の登る位置でピンポンと鳴らしている。 |
(3)音案内装置の内容・位置・ボリュームなどについて標準の仕様・基準があるのか。 |
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(4)提供する情報の内容について自由度はあるのか。 |
(普段の自動放送に関してはどのような内容の放送をしていますか?) ・発車・到着案内、番線案内、停車駅の案内など。 ・臨時停車の案内 ・緊急時の情報提供ですが異例時放送の用語例(注意事項として台風、落雷、車両火災などケースに分けて標準的な案内放送)自動化はしていない。 |
(5)どのような旅客を対象として想定しているか。 |
緊急時の放送用語はあります。 |
(5)駅員による対応について |
緊急時に装置で勝手に表示されるものはない、駅係員が放送で案内している。 |
(1)無人改札口における窓口対応に代わる対応方法 |
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(2)接遇による対応方法・役割分担などは具体的に定められているのか |
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(3)ろうあ者対応の窓口があるか |
無人駅は69駅ある。 インターホンがあるが、カメラはない。
・監視駅と無人駅とをやりとりできるインターホン。
・無人駅に案内を流せる設備はあります。
・早朝、深夜に無人になる改札は115駅ある。
・インターホンがあるが、カメラはない。 |
(4)ろうあ者対応として手話または、筆談用の器具を準備しているか |
・特に役割分担は決めていない |
その他 |
・手話が出来る人は配置していない。 ・紙と鉛筆が多いう、駅によってはあいうえおを書いてあるカードがあってそれを指して対応する。 |
III. 車両内における情報提供の状況について |
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(1)設置・実施している情報提供の種類・位置・内容など |
・鉄道車両は寿命が長く、40年ぐらい使う車両によって差があるという事を予めご理解いただきたい。 ・一番設備が充実している最近の車両について ・サインに関しましては路線図、停車駅案内、車両番号、トイレ、優先席、禁煙、車いすスペースの表示、非常処置めいばん、その他車内設備として特急ですと車いす対応のトイレ、ベビーベッド、消火器の設備などがあります。 ・基本的には車内の表示装置は、他の事業者ともそれほど大差はない、近鉄独自のものというのはない。 ・そういう意味ではあまり違和感をもたれていないと思う。
・利用者からの意見は、特にない。
・利用者の声ではないが、誤動作をしてお客様に迷惑をおかけしたことは以前にあった。 |
(2)どんな内容の情報を提供しているのか |
・可変式情報装置の情報の中味としては次駅名、ドア開閉、行き先、停車駅、到着予告、乗り換え案内を平常時は表示 ・ちどり配置 ・ドアの開閉は左右の音の高さが変わる。扉が開くときと閉まるときに2回ピンポーンと鳴ります。 ・車内放送としては始発駅の停車中には何分発の電車でどこ行きの種別。停車駅の案内、各駅や準急で遅い場合の先着案内、発車待ち(発車までしばらくお待ち下さい)、「扉が閉まりますご注意下さい」これは車掌の肉声も併せて行っている。 ・始発駅発車後、行き先種別、次の停車駅及び乗り換え案内、各停以外の車両についてはその駅を出たら次はどの駅に止まるかの案内。 中間駅の場合は到着駅の案内、今から止まろうとしている駅の次の駅の案内、先着案内。
終着駅の前の駅を発着した後の乗り換え案内、到着案内、忘れ物防止やあいさつなど。 |
(3)提供する情報の内容について自由度はあるのか。 |
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(4)車両内の情報提供に関する標準の仕様・基準があるのか。 |
・文字の大きさがどれくらいかという統一した規定はない。
・独自に決めて、基本的には言い方は悪いですが横並びというか他社の例を勘案して、それと同等のものにしている。
・スクロールの仕様は、車両の方で案を作りまして運転本部と相談して決めている。
・仕様は、情報装置の付いている通勤車両については統一されている ・次は何々ですというのはずっと出し続けるとか駅に着いたときは点滅させるかということも含めて一度社内で相談して決めている。
・基準をつくる動きはない。 |
(5)どのような旅客を対象として想定しているか。 |
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(6)接遇による対応方法・役割分担などは具体的に定められているのか |
・異常時の対応は肉声の方はマニュアルが出来ている ・情報表示器の方もある程度は緊急時のものができている ・5種類ですが車掌の判断でボタンを押すと流すことが出来る
・一つは台風接近で風速15メートル以上になりますと徐行したりすることがありますのでそれがひとつと、25メートルを超えると運転を一端中止するので、今そういうことをしているという案内と雷の場合は「一時運転を停止します。安全のため電源を切ります」というお知らせ
・車両故障の際に「ただいま車両点検をしております。しばらくお待ち下さい」
・列車遅延の場合は「駅の到着が遅れる見込みです」
・ハードとしては用意されていますが、こういう時に必ずこれは流しなさいといったものはなく、肉声の補助的なものです
・充実している車両は2000両の中の約100両です。主に通勤車両が1600両ありますのでそのうちの100両です
・特急車両は次駅の案内がついているものが470両中で130両ぐらいある。特急者の場合は出入口の前後についている |
IV. 各種情報提供の検討手順・主体などについて |
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(1)各種情報提供を設置・実施する際の、情報内容・設置位置などの検討手順 |
・車両の運用に関しては運転保安部がやっている。 ・ソフト対応は業務局でハード面は技術局です。 ・ハードだけでもソフトだけでも決められないのでLEDがいいのかフラットがいいのかはランニングコストのかねあいなので、ニーズは業務局で技術的なものについては技術局中心にやっている。
・主に二つの部署で内部検討されている。
・車両は車両部で見れる、駅は特殊事情があって、改良に改良を加えていきますから、列車運行管理システムが使えるとか過去に情報処理のコンピューターがあるという場合その方式を踏襲した方がいい場合と全く新しくする場合と状況によって違うので、当然全車両にというのが望ましいのですが、駅を管轄している部門がございまして、そこが提案の意見を踏まえています。全部この仕様でと統一されているわけではないのでそういう事情も調整しながらやっている。 (運転保安部は検討の中に関わりを持たれているのですか?)
私共が安全環境部ということでサイン関係を、運転保安部は運行情報に関わるもので、企画部では営業機器関係である券売機の点字やタッチパネルを担当している。 |
(2)検討主体 |
(開発していく段階や設置してから当事者の方に点検してもらうということはありますか?) 一回だけ車いす対応のトイレを設計するときに学識者の方にチェックして頂き、基本的にお褒めをいただきました。その時に車いすに座られているお客様はひっくりがえらないでそのまま便座に乗るのでトイレットペーパーが向かって奥にあればいいということや介護者が立たれるのでもう少しスペースを取って欲しいという指摘があり改善した例はあります。 |
(3)メーカーとの関係 |
(メーカーさんと共同開発することはありますか?) 鉄道車両や駅の機器など大部分は鉄道事業者の発注者の仕様に沿った形で密接に関係を持ちながら開発しています。 (メーカーさんからこんなものが出来ましたよというかたちで、じゃあそれがいいので取り入れようという事はありますか?) 情報表示器ですと他の事業者用に開発したものがあって、こういうときにはこんな音を出していますよという情報はもちろん事業者間でやりとりはしていますが、メーカーの方もそういう情報も持っていますので、例えば右と左で音が違うということも機器にもともと付いている仕様でそれを我々が使うという例は多々あります。近鉄が出した仕様に対してそれならこうすればいいんじゃないかという場合もあります。 |
V. 各種情報提供の管理方法・主体などについて |
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(1)各種情報提供の管理方法 |
(情報の更新の際にそれを統括する部門などはありますか?) マニュアルは個別にあるので、個別の部署で定めているものがありますが全社的のマニュアル更新は私共業務局になると思います。体系だってはいないのでその都度出していくという形です。 (言い方を変えればソフト面のあらゆる情報が業務局の方に集まってくるということですね) そうです。 (機器に関する管理はそれぞれの部署の方が意見を出して更新されているのですか?) そうです。 |
(2)検討主体 |
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(3)メーカーとの関係 |
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(4)管理・変更等の頻度 |
(更新をかけるタイミングというのは?) 装置関係でいいますと経年的な管理。もう一つは大規模な駅の改良がある場合にそれに併せていきます。また新しいものを入れていく必要がある場合は利用者が多い駅から順にやっていきます。ものにもよりますが、券売機を想定すると ?ライトシステムを見合わせるとか、サイン関係は毎年 ?計画でやっていきますし、車両でいいますと2000両ありますので寿命が50年だとすると、毎年変えていくものが決まっていきます。エレベーター、エスカレーターですと新しいものを付ける際には当然周りも整備していきます。すべては出来ませんがやる順番に従って整備していっています。 |
VI. 利用者(特に視覚障害者、聴覚障害者など)からの要望・課題などについて |
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(1)実際に障害者からの要望・指摘で改善した例はあるか |
(利用者からの要望で改善した例はありますか?) 盲導鈴は福祉事務所のような所や施設の方から要望がありましてチャイムを付けていっています。また車いすのトイレのカンバン表示を見やすいようにして欲しい、インターホンを付けて欲しいといった細かな要望はたくさんあります。ただ勉強になって全社的に展開していくといった改善提案的なものは少ないです。ちょっと変えればいいというものはその都度やっていきます。また要望が違っていて階段の段鼻に黄色を塗ってくれ、赤を塗ってくれといろいろ言われますが、いや警告ブロックの黄色と見分けがつかないので困るという意見もあって、一回やったがまたやり直すということがあり、いろいろ言われると困ることがあります。 表示の要望で改善した例では難波の駅では降車と乗車のホームの階段の所に点字で「降車ホーム」「乗車ホーム」と書いてありますが、「降車ホーム」では意味が分からない、「このホームからは乗れません」という風にはっきり書いて欲しいという要望があり、改善しました。 ホームの時刻表は上にあると見にくいということで駅名が書いてある所まで下げたり、一人だけですが上にあると落ちてきた場合に危ないという意見もありました。 (実際に団体の方が点検などに来ることはありますか?) 自治体や市の団体さんが駅を見に来たということはたまに聞いております。 |
VII. 情報提供施設に関する今後の整備計画について |
(情報提供について今後の整備計画について) 車両については平成22年までに全国の30%という目標で新造車に次駅案内標示を設置していきます。ただ30%に達しないという可能性がありまして、そういったことを緩和して、少し前の車両も改造工事を行い、新造車とあわせて目標の数字に達成させるという計画です。 駅構内については、例えば誘導ブロック関係で、状況は先ほど申し上げたとおりですが、やはり改修の機会に改善していきますし、点字等の案内板や誘導チャイムも駅ごとに必要性が違いますので要望があればやっていくという形で毎年やっていきます。聴覚障害の方にも対応するような案内標示はひととおり出来ているという考えですが見にくいといった対応は? |