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視覚障害者ヒアリング【7】
ヒアリング実施日 H14.9.5
属性 年齢  
性別
1. 障害の状況等について 先天性、弱視でもない程度の視力 小学校2年からだんだんと悪くなった 光は感じられる程度
2. 鉄道の利用状況について JR京浜東北線東戸塚駅 JR京浜東北線東戸塚駅〜横浜駅〜桜木町(パソコン教室) 週1回 JR京浜東北線東戸塚駅〜横浜駅 〜京浜東北線 〜横浜線中山駅 〜東横線渋谷駅 〜市営地下鉄駅
3. 外出前(外出計画時)の情報入手方法等について ・所要時間、運賃、発車時刻、乗り換え方法など、駅に直接電話して確認している。
・専用の窓口があると良い。
4. 鉄道利用時(平常時)の情報入手方法等について  
(1)駅構内(改札口付近) ・イオカード、パスネット等のカードを使うことが多いので、券売機はあまり利用しない。
・改札入ってから、声をかけてくれる人は多くなっている。
・カードを使った乗り換え方法について、事業者よって、カードを重ねて入れたり、別々に入れたりと扱いが違うので統一して欲しい。
・乗り換えボタンで乗り換えを選択するのが難しい。
・券売機でまごついていると、後ろの人に悪い気がする。障害者優先の券売機があると良い。
(2)ホーム上 ・横須賀線の場合、15両編成と12両編成がありドアの位置が変わるため、早めに案内放送をしてもらいたい。
・案内放送が隣のホーム同士で重なりあって聞き取りにくい場合がある。
・エスカレーターの上り・下りの方向を、音声などで教えて欲しい。
・乗り換えホームの案内が欲しい。
(3)車両内 ・車内では車内放送が頼りである。
・列車の中では基本的には移動しない。
・地下鉄などでは、車両の音がうるさくて放送が聞こえない場合がある。
・放送が聴けないとおりる方向の判別もできないのでとにかく不便である。
・ドアの左右に情報を聞くことのできるボタンが欲しい。
・どのドアから乗ってもすぐ座れるように、優先座席はドアの左右に設けて欲しい。
・「ドア点字」について、ドアの点字はあまり利用していない。乗り換えの情報があってはじめて役に立つ。乗るまでが問題である。
・車内放送では、駅名、乗り換え駅等を情報を提供して欲しい。
5. 鉄道トラブル発生時(異常時)の情報入手方法等について ・放送が頼りである。
・列車が不通になっているときは乗り換えをしたいが、何処まで行けばいいのか方法がわからない。
・放送を聞いてから行動に移すので、時間のロスが大きい。
・駅員にきちんと対応して欲しい。(専用の窓口があると良い。)
・車両内では、ボタンを押すと情報が取り出せる装置のようなものがあると良い。
6. 総合的な評価について ・特に非常時などに、駅員に連絡が取れるような装置が欲しい。
・最近は、声をかけてくれる人が年々増えてきている。
 
視覚障害者ヒアリング【8】
ヒアリング実施日 H14.9.26
属性 年齢  
性別
1. 障害の状況等について 全盲、3歳のときから 一種一級
2. 鉄道の利用状況について 西武池袋線江古田駅 江古田駅〜高田馬場駅 ほぼ毎日 新江古田駅(月4、5回)
3. 外出前(外出計画時)の情報入手方法等について ・乗り換えの情報はインターネット、パソコンソフトで確認する。
・駅の構造を確認するときは、鉄道に詳しい友人に電話して聞く。
・ホームページに行きたいところが載っていないことがある。
・駅員に電話で聞いてもあまり当てにならない。
4. 鉄道利用時(平常時)の情報入手方法等について  
(1)駅構内(改札口付近) ・券売機の位置は、券売機を使っている音で判断している。
・方向などは誘導ブロックで確認するようにしている。
・精算機は使いづらいので、有人改札で精算するようにしている。
・券売機のテンキーは必要。
・駅員の対応は昔に比べると良くなっている。
・トイレの位置が分かりづらい、男女の区別も分からない。
・トイレの位置を駅員に尋ねると、なぜか車いす用のトイレに案内されてしまう。障害者と一括りにしないで欲しい。
・自動改札で切符の買い方が分からず、インターホンを押しても「右上に何とかという文字が出ていますよね」と言われたり、インターホンを押してくださいと言われてもその位置が分からなかったりする。
・有人改札が無い駅では、駅員に確認することができない。
・視覚障害者でも乗り換え切符が買いやすい券売機があると良い。
・JRと民鉄でカードが異なるので統一して欲しい。
・エスカレーターにも誘導して欲しい。
・階段の手すりの点字表示がはがされている場合があるため、金属板等はがれないものにして欲しい。
(2)ホーム上 ・放送が頼りである。
・始発駅では、通勤ラッシュ時などは車両の種別の放送が無く停まっているので、各駅だと思って乗ったのが急行だということがある。発車してから「この電車は〜」と言われても遅い。
・特に郊外の駅では案内放送の内容が不足している。「列車が来ます」という放送ではなく、どこ行きかということを放送してほしい。
・電車から降りた時は自分がホームのどの辺りにいるのかが分からないのでどっちに階段があるか分からない。階段がどこにあるかぐらいは、小さいチャイムでもいいので示して欲しい。
(3)車両内 ・駅間の所要時間などは電話で聞けるサービスがあるので、放送がだめでも、携帯電話で時間を調べている。
・ドアの位置はわからないので、人に付いて行っている。
・次の駅がどこかという放送が、夏は冷房の音などで聞こえないことがある。
・車掌の声質やボリュームは人によって異なるので、機械放送に統一して欲しい。
5. 鉄道トラブル発生時(異常時)の情報入手方法等について ・放送を聞いて判断している。
・知らない路線の場合は、知っている人に電話して確認している。
・事故の内容をきちんと放送してくれる場合と、放送してくれない場合がある。
・振りかえ輸送用の切符や遅延証明書を入手するのが困難である。(自分で取りに行けない)
6. 総合的な評価について ・最終的には「人」が頼りである。
・最近、各事業者とも人員を減らして機械化されつつあるが、人が少ないのは障害者にとっては問題である。
・駅員の対応は良い人と悪い人バラバラで、階段はどっちですか?と聞いたら「あっち」と指をさされて、なんとなく雰囲気で「こっちのほうですか」と言うと「それはトイレ」と言われたことがあり、人をからかっているのかと思った。
・駅の接遇としては、遠い場合電話が通じないのか、連絡が途中で入れ違うことが多い。
・駅員に迎えに来るまで待ってて下さいと言われて、掃除が始まってドアを閉められていてもまだ待っていたという事があった。
・指定席の近くのドアまで案内してほしいと頼んだところ嫌な顔をされた時もある。
 
視覚障害者ヒアリング【9】
ヒアリング実施日 H14.9.26
属性 年齢  
性別  
1. 障害の状況等について 全盲、11歳のときに失明 一種一級
2. 鉄道の利用状況について JR中央線西国分寺駅
・(行)西国分寺〜三鷹〜(東西線)高田馬場
・(帰)高田馬場〜中野〜西国分寺 ほぼ毎日 立川駅(月4、5回)
3. 外出前(外出計画時)の情報入手方法等について ・初めて行く場合は乗り換え情報をホームページで確認している。
・階段の位置など、事前に確認できる場合は聞いておくようにしている。
・最終的には駅に着いてから情報を収集している。
4. 鉄道利用時(平常時)の情報入手方法等について  
(1)駅構内(改札口付近) ・券売機を利用している人の音などを頼りにしている。
・方向などがわからないときは、人に聞いている。
・階段手すりの点字を使うことはあるが、駅のホームがたくさんある所などは自分の位置が分かりにくい。
・券売機は乗り換えボタンが付いているものと付いていない物があったり、カード利用の物など様々な種類があり、わからない。券売機の使い方は統一して欲しい。
・誘導ブロックで誘導されている券売機に、一般の人が並んでいて使えないときがある。
・エスカレーターやトイレへの誘導を充実して欲しい。
(2)ホーム上 ・コンコースでは掲示板表示が出ているにも関わらず音声では案内されていないために、健常者では、見ればすぐあっちが先発だと走ってホームに行く事が出来るが、知らないで反対側のホームに行ってしまい、ずっと待っていることがよくある。
・各駅の列車が快速等の待ち合わせをするのかしないのかを放送してほしい。
・ホームで降りたときに階段の位置が分からない場合がある。
・ホームの両側に電車が止まっているときに、どっちが先発かわからない。
(3)車両内 ・初めて乗る場合は、放送は注意して聞いている。
・放送が聞こえなかった場合は、近くの人に聞いている。
・乗り換え方法などは事前に駅などで聞いておく。
・駅数、駅間が短い場合などは、降りる駅を間違えないように、自分でも駅数を数えたりしている。
・車掌によって、次駅の案内放送を一回しかしない場合と、数回してくれる場合がある。
5. 鉄道トラブル発生時(異常時)の情報入手方法等について ・駅の放送を聞いて移動している。
・中央線は止まることが多いが、慣れているので、経験上ある程度判断できる。
・私鉄の乗り換え切符などは手に入らないことが多い。どこで配っているのか分からなかったり、有人の改札口に行ってもその辺に置いてあるので勝手に取ってくださいという対応の所もある。
6. 総合的な評価について ・駅員の対応について京王と近鉄は社員教育が出来ていると思う。
・電車のダイヤに関しての放送は良くなってきていると思う。







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