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OPINION
明日への提言
笹川鎮江
 
日本財団ビルで開かれた報道写真家・犬飼政雄さんの写真展『地球の片隅で』に感激しました。
 三月五日(火)の午後、日本財団ビル一階ロビーで開かれた報道写真家・犬飼政雄さんの写真展『地球の片隅で』(日本財団主催)を拝見してきました。
 私が赤坂に移転した日本財団ビルを訪れたのはこの日が初めてでした。外資系オフィスビルを買い取ってリニューアルしたものと聞いていましたが、明るく広いスペースの一階ロビーにはたいへん感心しました。
 犬飼さんの写真展は、二月二十八日(木)から三月二十日(水)までの間、このロビーで開催されました。
 犬飼さんは、時事通信社の報道写真家として活躍されていましたが、笹川良一財団創始会長に乞われて、日本財団広報部専属カメラマンとして活躍しておられます。
 展示写真は、日本財団が行なうアフリカの飢餓救済プロジェクト「笹川グローバル二〇〇〇実験農場」や旧ソ連邦で起きた「チェルノブイリ原発事故」で被災した約二十万人の子供たちへの検診活動の模様、アフリカ、南米での貧困地域視察の模様など、十七のテーマで展示されていました。そして、その皮切りは、犬飼さんの本格的な海外取材の始まりといわれる、平成元年(一九八九年)五月、当財団が中国に派遣した吟詠芸術日本代表使節団の西安公演の写真から始まっていました。
 犬飼さんが、自分の最高ショットと自慢される主人の和服姿の笑顔、西安・華清池で主人と私が二人並んで撮ったものなど、忘れられない写真の数々、犬飼さんの心の温かさがしみじみと伝わる写真展に感激しました。
 
水六訓
一、 あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。
   
一、 常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。
   
一、 如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。
   
一、 自から清く他の汚れを洗い清濁併せ容るの糧あるは水なり。
   
一、 動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。
   
一、 大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。
 
水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。
 
笹川良一







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