1. 日時 平成14年7月2日(火) 午後3時から同5時10分
2. 場所 高等海難審判庁 審判業務室
3. 出席者 全部会メンバー
4. 議題
5. 資料
6. 議事概要
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注律違反=事故原因という考え方は、永久に人を罰することによってしか事故がなくならないということを言っているに等しい。 |
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今日の海難調査・分析でもマネージメントの側面を多分無視はできない。そこにヒューマンファクター、つまり人間工学の知識をフル動員する必要がある。 |
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海難審判の裁決が指摘したほとんどが、見張り不十分、レーダー活用不十分、他船の動静監視不十分等、つまり受審人等の操船行動の結果を逆に辿ってああだこうだと言っているに過ぎない。つまり、法律違反=原因であるという分析に似ている。 |
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事故は、Man,Machine,Media,Management,Missionの5つのMが絡みあって起こってくるので、事故原因を分析するときには5つの視点について、できる限り事実を調査すべきである。 |
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5つのMの調査において、メモを取る際は、一切予断を入れてはいけない。 |
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人間工学は、あるシステムにおける人間と他要素間の交互作用を理解する科学原理であり、理論、原則、データ、設計方法を応用し、人間の生活充実感とシステムの総合的成果を最適化する専門職域である。 |
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日本では科学的測定だけを強調する方が多いが、本人に聞くこと、直接観察というのを非常に軽く見る方が多い。 |
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日本人は本人に聞くとうそをつくというが、うそをつかれるような質問をするのがいけない。うそをつけないような上手な聞き方があるはず。つまりダミー・クエスチョンを入れるなどの方法がある。 |
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アメリカの航空事故調査の考え方には、斬新的なものがある。ミスしたパイロットを責めていない。最初から再発防止を重視して取り組んでいる。それに心理学と航空機事故とをドッキングさせている点である。 |
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不注意は災害、事故の原因ではなく結果である。不注意を招く真の原因を研究すべきである。 |
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ヒューマンエラーが起こったら誘発因子、つまり不注意の真の原因を探すことが重要である。 |
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5つのM、2者関係等からの交互作用を主軸にして、時系列のイベントフローを書き、それをクロスして、ギャップを意識的に探すことが重要であり、この方法は、船舶の分野でも十分に役立つものである。 |