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第1回 九州運輸コロキアム 討議について
 寺田助教授による講演のあと、当日の参加者(50名)により、活発な討議が行われました。
 また、はじめての試みということもあり、今後の参考のためアンケート調査を実施しました。おもな結果は以下のとおりです。
 
◎本コロキアムの成否について
 多彩な参加者により様々な立場からの意見が出され活発な討議が行われたこと、自由討議に充分時間をとったこと(およそ1時間強)もあり、参加者からは高い満足度を得ることが出来ました。
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参加者の所属
 
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コロキアムの雰囲気
 
◎今後の課題
 自由討議を行ううえでは参加人数(約50名)が若干多い、話題が多方面に拡大し論点がぼやける傾向があった、事業者サイドの話がもっと聞きたかった、等の回答も寄せられており、今年度実施分についてはより 一層参加者に満足していただけるよう努めてゆきたいと思います。
  
 
 それから、質の変化ですけれども、人件費が規制緩和後半分位下がりまして、運行費自体は30%低下、それに毎年値上げを繰り返していた運賃が、下がるようになりました。
 あと、会社のバランスですけれど、規制緩和前の上位11社が、その内一社は潰れて吸収されましたが、あまり順位は変わらず、規模を拡大していっております。
 
まとめ
 申し上げたいことはいくつかありますが、まず、規制緩和をしても路上競争というのはまず起こらないのではないかという感じがしております。また、運賃競争自体は鳴りをひそめそうにないという感じですが、ただ、常識的な時間価値を想定するとそういう余地は余りないと思います。
 あと、規制緩和をしますと、M&Aが多発するということで、これは英国でもフィンランドでも共通していることであります。問題は、企業の買収の過程で地域に合うように、うまく入れ替わるのかどうかというあたりだと思います。
 今日一番申し上げたかったのは、日本での地域協議会の話しで、機能は未知数だと考えられます。廃止問題以外協議しにくく、参加グループの幅などを考えても、一般住民への情報公開機能が小さすぎます。また、事業者一対自治体多数という協議になり、買手独占で議論にならないのではと考えております。
 







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