日本財団 図書館


[3] 佐賀県の観光について
 
 
(1)概況
 佐賀県には、「吉野ヶ里歴史公園」として昨年4月に第I期開園した、我が国最大級の弥生時代の環壕集落跡「吉野ヶ里遺跡」、豊臣秀吉ゆかりの「名護屋城跡」、幕末・明治期において日本の近代化に貢献した「佐賀の七賢人」の史跡といった歴史的文化遺産が数多くある。また、日本三大松原の一つで、美しい海岸線を有する「虹の松原」、日本一の干満差を持つ有明海の「干潟」などの自然、訪れた人にやすらぎを感じさせる「温泉」、世界的にも有名な「伊万里・有田焼」や茶人の心を引きつけてやまない「唐津焼」などのやきもの、「有田陶器市」、「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」、「唐津くんち」などの祭り・イベント、「佐賀牛」、「呼子のイカ」、「竹崎カニ」などのグルメ等、多彩で魅力あふれる観光資源を有している。
 さらに、鉄道や高速自動車道などの交通網の発達に加え、平成10年には有明佐賀空港が開港し、東京、大阪、名古屋の三大都市圏から直接観光客を迎えることができることになり、本県観光のポテンシャルは高まっている。
 これら観光資源を活かして本県観光の振興に取り組んでいるが、佐賀県の全国的な認知度はまだ低く、長引く景気低迷や旅行形態の変化等により、本県への観光客数は、平成11年で約31百万人(前年比98.3%)となっており、近年停滞傾向にある。また宿泊数は、平成11年で約2.9百万人(前年比99.8%)となっており、年々減少しており、観光消費額は、平成11年に約1090億円(前年比100.2%)と若干増加したものの、近年は減少傾向にある。
 
 
県内観光客数と年間消費額の推移
(拡大画面:55KB)
 
(2)今後の取り組み
 本県には、21世紀の観光に求められている「体験」や「本物との出会い」、「やすらぎ」といったニーズに応えられる観光資源が十分に備わっており、今後「観光県」として大きく発展することができると考えている。
 そこで、21世紀のスタートの年に当たる平成13年を「観光元年」と位置づけ、これを契機として、「観光県さが」の認知度を高め、本県への観光客誘致を拡大するため、平成13年度から、行政・民間が一体となって、“観光県さが”ダイナミックキャンペーンを展開している。
 特に、本年6月16日から9月15日までの期間には、JRと連携した「佐賀デスティネーションキャンペーン」に取り組み、集中的かつ大規模な観光客誘致事業を実施することとしている。
 さらに、観光客に満足してもらえるような観光資源のより一層の磨き上げを図るとともに、「おもてなしの心」の行き届いた受入体制を整備するなど、強力に「観光県さが」を推進していくこととしている。
 







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION