表2.4 行政が実施する日本海定期調査
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注1: |
番号1〜9までは、海洋環境調査法改訂版(1985)より引用。 |
注2: |
1995年に水産庁/各県水産試験場の定線は見直された。 |
(2)大学による観測
大学が所有する研究船及び練習船による観測については、各大学のクルーズレポートから情報の収集を行った。表2.5に調査を行った各大学の資料名を示す。北海道大学、長崎大学、水産大学校などは、その航海で行ったデータの一部分(主として各層観測結果)をこれらの資料に記載している。
表2.5 大学練習船・研究船のクルーズレポートー覧
大学 |
資料名 |
号 (観測年) |
東京大学 |
白鳳丸航海計画 |
No.1−No.31
(1967−1997) |
東京大学海洋研究所HP
白鳳丸、淡青丸航海実績 |
−
(1995−2001) |
東京水産大学 |
航海調査報告
(CRUSE REPORT) |
No.1−No.10
(1989−1999) |
北海道大学 |
海洋調査漁業試験要報
(DATA RECORD OF OCEANOGRAPHIC OBSERVATION AND EXPLORATORY FISHING) |
No.39−No.45
(1994−2001) |
長崎大学 |
CRUSE RECORD OF THE TRAINING SHIP |
No.1−No.11
(1976−2001) |
水産大学校 |
海洋漁業調査要報
(Data of Oceanographic Observation And Exploratory Fishing) |
No.1−No.27
(1962−2001) |
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なお、練習船及び観測船が実施した観測情報は、前述した国際的なプロジェクトにおける情報収集、後述する文献調査による情報収集などと重複する場合もある。代表的な例としては、CREAMSのように九州大学が長崎大学の練習船(鶴洋丸)を使用して実施した観測などが挙げられる。また、表2.5以外の資料から観測情報が抽出された例もあった。そこで、ここではすべての観測情報の調査により情報収集した大学所属の練習船及び研究船の観測情報件数を表2.6に取りまとめた。
表2.6 大学所属の練習船・観測船別の情報件数
大学 |
練習船・観測船 |
件数 |
観測年 |
東京大学 |
白鳳丸 |
12 |
1967−2001 |
淡青丸 |
9 |
1988−2001 |
東京水産大学 |
海鷹丸 |
2 |
1989−1999 |
神鷹丸 |
6 |
1988−1999 |
北海道大学 |
おしょろ丸 |
6 |
1994−2001 |
北星丸 |
6 |
1994−2001 |
長崎大学 |
鶴洋丸 |
9 |
1976−2001 |
長崎丸 |
4 |
1976−2001 |
水産大学校 |
天洋丸 |
14 |
1962−2001 |
計 |
68 |
− |
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(3)その他の国内の観測
前述した観測以外に、国内の観測としては、水産庁及び各県水産試験場による水産資源調査が多数存在した。水産庁は、各県水産試験場と連携を図り種々の漁業資源調査を行っている。今年度の研究では、「日本海海洋調査技術連絡会議事録」からこれらの調査に関しての情報を収集し、属性情報をデータ化した。表2.7に水産庁、各県水産試験場が実施した資源調査の一覧を示す。
また、「日本海海洋調査技術連絡会議事録」によると、上記の他に、気象庁、海上保安庁、海上自衛隊についても、随時観測、共同観測が行われている。そのうち若狭湾の海洋観測は、計61件の観測が行われており最も観測数が多かった。若狭湾の観測は、気象庁、海上保安庁、防衛庁などが実施している。
一方、上記以外より収集した国内の関係機関の観測情報について8件を抽出し、それらの概要を表2.8にまとめた。このうち、「フェリー利用による環境影響モニタリング」、「海上保安庁のADCPデータ」については、JODCにおいてデータ入手が可能である。一方、九州大学の「定期旅客船による対馬暖流のモニタリングデータ」については、ホームページにおいてデータが公表されている。
また、1970年以前に行われた「日本海海洋観測調査」、「日本海一斉海洋調査」、「日本海に関する総合研究」については、報告書等の存在は確認したが、詳細な観測情報の整理には至っていない。
表2.7 水産庁及び各県水産試験場が実施した海洋調査の一覧
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注1: |
調査名は、「日本海海洋調査技術連絡会議事録」(1970〜2001)から転載した。 |
表2.8 その他の国内の観測一覧
件名 |
年 |
実施機関 |
データ等の情報の所在 |
日本海海洋観測調査 |
1928−1930 |
海洋気象台 |
海洋時報
(第2、3、4巻) |
日本海一斉海洋調査 |
1932 |
農林省水産試験場 他 |
水産試験場報告第5号 |
日本海に関する総合研究 |
1968−1970 |
科学技術庁 他 |
日本海に関する総合報告
報告書 |
沖合漁場総合整備開発
基礎調査 |
1985−1987 |
海洋水産資源開発センター |
・入手交渉中
・沖合漁場総合整備開発基礎調査報告書 |
フェリー利用による環境
影響モニタリング |
1991−1993 |
環境庁国立環境研究所
地域環境研究センター |
・JODC
・CD-ROM無料配布
(環境研究センター) |
海上保安庁ADCPデータ |
1986−2001 |
海上保安庁 |
JODC |
定期旅客船による
対馬暖流のモニタリング |
1997−継続 |
九州大学応用力学研究所
釜慶大学 |
http://nmg.riam.kyushu-u.ac.jp/~camellia/ |
対馬海峡表層海況監視
海洋レーダーシステム |
2001−継続 |
九州大学応用力学研究所 |
未公開 |
海底ケーブルによる
流速モニタリング |
1996−継続 |
九州大学応用力学研究所
(対馬東水道) |
http://amami.riam.kyushu-u.ac.jp/~hashimot/ |
1998−継続 |
ソウル国立大学
(日韓ケーブル) |
http://eastsea.snu.ac.kr/week.html |
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