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3・13 回路絶縁抵抗試験
 本試験は500V絶縁抵抗計により計測する。
 計測結果は3・13・4に示す規定値以上であることを確認する。
3・13・1 動力回路試験
 ケーブルは総て導体相互間及び導体と船体間との絶縁抵抗を測定する。ただし制御用ケーブルなどの多心線に対しては導体を一括して導体と船体間の絶縁抵抗を測定してもよい。
3・13・2 照明回路試験
 分電盤の支回路スイッチ又はヒューズはできるだけ連結し、主配電盤端子において導体相互間及び導体と船体間との絶縁抵抗を測定する。この場合必要ない限り最終末端回路は切り離すものとする。
3・13・3 通信・計測・航法及び無線装置回路試験
 ケーブルは導体相互間及び導体と船体間の絶縁抵抗を測定する。ただし制御用ケーブルなどの多心線に対しては導体を一括して導体と船体間の絶縁抵抗を測定してよい。
3・13・4 絶縁抵抗値
 回路の絶縁抵抗値は船舶設備規程によると下表のとおりである。
(1)動力・照明・電熱給電回路
 
電路の定格電流 (A) 5未満 5以上
10未満
10以上
25未満
25以上
50未満
50以上
100未満
100以上
200未満
200以上
絶縁抵抗 (MΩ) 2 1 0.4 0.35 0.1 0.05 0.025
 
(2)船内通信及び信号設備に利用する電路の絶縁抵抗は、次の各号による。
1. 電路電圧100ボルト以上のもの 1メグオーム以上
100ボルト未満のもの 0.35メグオーム以上
3・14 電圧降下計測試験
 各種装置について電源とそれから最も遠い機器の端子との間における電圧降下を計測し、その値が規定値を超えないことを確認する。
 実際に本試験を行う場合は、給電系統において電圧降下の大きいことが懸念される回路及び電圧降下が著しく障害となる機器用回路についてのみ計測を行う。
3・15 復習問題(10)
〔問1〕船内において発電機の負荷試験を行うには、2つの方法があるが、これらについて簡単に述べよ。
〔問2〕船内において発電機の負荷特性試験を行うには、一般にどのような方法で行うか。
〔問3〕船内試験における、発電機用原動機の速度変動率試験の算定式について述べよ。
〔問4〕気中遮断器の動作試験はいかにして行うか。
〔問5〕電気機器及び回路は船内装備後いかなる試験検査が行われるか、その項目を列挙せよ。
〔問6〕船内諸試験に先立ち調査・確認すべき事項を述べよ。







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