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2・6・2 性能試験
 性能試験の前に主回路・操作回路・計器回路などについて配線及び接続が図面と相違していないか確かめる。
(1)回路試験
(a)制御回路 定格及び定格電圧の85%、110%電圧で各種継電器の動作・接点などを調べ制御回路を調べる。単体で試験したものは電圧変化は省略し得る。
(b)計器回路 計器回路及び切替えを確かめる。
(c)ガバナモータ回路 検相器により回転方向及び各リミッタ回路が合っているか確かめる。
(d)非常停止回路 回路の端子を開放あるいは短絡して非常停止回路が動作するかを確かめる。
(e)スペースヒータ回路 スペースヒータ端子に電圧計又はランプを接続し回路を確かめる。
(2)各種スイッチの操作試験
 定格電圧において各種スイッチの自動又は手動操作及び機能を確かめる。
(3)計器類校正試験
 所定の電圧・電流を流して指示値を確かめる。
(4)温度試験(主回路関係)
 母線・遮断器・開閉器などに定格電流を通じ、各部の温度を測定し、表2・18の温度上昇限度内(NK規則)であることを確認する。ただし、適用する規格によって相違するから注意すること。
 
表2・18 配電盤用器具の温度上昇限度 (基準周囲温度の限度45℃)
品名及び部分 温度上昇限度(℃)
温度計法 抵抗法
コイル A種絶縁 45 65
E種絶縁 60 80
B種絶縁 75 95
単層裸巻線 75
接触子 塊状 銅又は銅合金 40
銅又は銅合金 70
成層状 銅又は銅合金 25
刃状 銅又は銅合金 25
外部ケーブル接続用端子 45
金属抵抗器 埋込形のもの 245
埋込形以外のもの 連続使用のもの 295
断続使用のもの 345
排気(排気口より約25mm上で) 170
 
(5)動作試験
(a)遮断動作試験
 定格電圧及び定格電圧の85%、110%での開閉及び手動での開閉を行い、その状態を確認する。
 本試験は過電流継電器動作試験とあわせて行う。
(b)逆電力継電器動作試験
 動作及び回路などについて確かめる。
(c)過負荷継電器動作試験(優先遮断を含む)
 セットされた電流値により継電器の動作を確かめる。
 オイルダッシュポット式の場合は温度補正を加えて確かめる。
(6)低電圧投入及び引きはずし試験
 遮断器を投入後、操作回路の電圧を徐々に降下させ開放電圧を測定する。
 また、徐々に電圧を上昇させて投入電圧を測定する。
(7)インターロック試験
(a)陸電受電用遮断器と発電機用遮断器間、スペースヒータと発電機用遮断器、非常又は補助発電機関などに備えられているインターロック機構についてその動作を確認する。又、ほかに機械的なインターロックが備えられている場合には、確実に動作し、作動中、レバー、ピン、ロッドなどが異常な騒音を発しないことを確かめる。
(8)同期検定装置及び並行運転回路試験
 発電機端子にそれぞれ異なる電源を接続し、同期検定灯及び検定器を操作し並行運転動作を確かめる。
(9)極性及び相回転方向
 定格電圧において接点又は切替開閉器の操作などにより表示灯の点滅を確かめる。
(10)表示灯試験
 定格電圧において接点又は切替開閉器の操作などにより表示灯の点滅を確かめる。
(11)絶縁監視装置及び地絡表示灯(接地灯)試験
 絶縁監視装置及び地絡表示灯の動作を確認する。絶縁監視装置の警報設定値は監視しようとする電気回路の正常時における絶縁抵抗値の1/10を標準とする。なお絶縁監視装置と地絡表示灯を併用する場合は相互間にインターロックを施す必要がある。
(12)絶縁抵抗試験
 主回路、制御回路ともに各極間充電部と接地間、主回路と制御回路間の絶縁抵抗を500V絶縁抵抗計で測定し、lMΩ以上のこと。
(13)耐電圧試験
 絶縁抵抗試験を行った箇所に表2・19に定められた電圧を1分間加えて試験する。
表2・19 配電盤の耐電圧試験(NK規則)
定格電圧 試験電圧
60V以下のもの 500V
60Vを超えるもの 1000V+2倍の定格電圧(ただし最小1500V)
 
2・6・3 復習問題(7)
(1)配電盤の母線の絶縁間げきについて、NK規則ではどんな規定があるか。
(2)配電盤の回路試験について述べよ。
(3)配電盤の電気的インターロック試験はどんな試験があるか。







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