(ii)甲板付コーミング
甲板付コーミングは、大形自立盤、制御コンソール等床置形機器の底部からケーブルを導入する場合に採用する。床面にはケーブル引止めハンガを設け、ケーブルを固定する。ケーブル導入部の隙間には、防水又は防火コンパウンドを充填し、湿気、異物などの侵入を防止する。
図5.21 コーミング導入処理法(自立盤の例)
(iii)クランプ導入
クランプ導入は、防滴形機器や非防水形機器で、ケーブル本数が少ないときに採用する。
図5.22 ケーブルクランプ導入処理法
(iv)ブッシング導入
ブッシング導入は居住区などの非防水区画内に装備する非防水形機器の導入部に採用する。ブッシング材料は、ゴム又はプラスチックなどとする。
図5.23 ブッシング導入処理法(壁埋込形器具の例)
(v)その他
非防水区画内に装備するスイッチ、レセプタクル、接続箱などの小形非防水形器具は、器具外被のケーブル導入開口から直接導入する。
処理要領は、(d)ブッシング導入の場合に準じて行う。
(c)防爆機器に導入の場合
蓄電池室、塗料庫、タンカーの危険区画などの爆発性ガスの存在する区画には、耐圧防爆機器又は本質安全防爆機器を装備する。本質安全防爆機器の導入部には、電線貫通金物が一般的に採用されるが、耐圧防爆機器の導入部には、耐圧ガスケット式貫通金物が採用される。図5.24に耐圧ガスケット式貫通金物の構造例と導入処理要領を示す。図に示すように、テーパガスケットの締付けによる確実な気密性の保持、グランド押えカバー及び締付けボルトによるグランドの緩み防止、ケーブルクランプにより確実なケーブルの固縛等安全性の確保が考慮された構造になっている。
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図5.24 耐圧防爆機器のケーブル導入例
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