4・3・3 集魚灯用発電機の出力
100Vの集魚灯専用の発電機の出力の算定についてA、Bの2種の概算法について述べる。
(1)A概算方法
(a)発電機出力 PG=W×N× |
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×(0.006 E+0.4)〔kW〕 |
W:電球の1個あたりの消費電力〔kW〕(定格電圧における)
E:電球の使用電圧〔V〕
N:電球の数〔個〕
注:集魚灯の定格電圧を上昇させると電流も上昇する。この場合100〔V〕からE〔V〕になったときには、100〔V〕に対して電圧の増え率はE/100〔V〕、電流の増え率は(0.006E+0.4)〔A〕と仮定する。
(b)原動機の出力 PE=PG/η〔kW〕
η:発電機の効率(小数)(普通10〜100kW程度で0.80〜0.90)
(2)B概算方法
(a)タングステン電球の特性式 (P/Po)=(V/Vo)1.6の採用
Po:初期の電球1個の電力〔W〕
P:変化後の電球1個の電力〔W〕
Vo:初期の電球の電圧〔V〕
V:変化後の電球の電圧〔V〕
(i)1,000〔W〕電球(1個あたり)100〔V〕基準
V(V) |
100 |
110 |
120 |
130 |
140 |
150 |
P〔W〕 |
1,000 |
1,164 |
1,338 |
1,521 |
1,713 |
1,913 |
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(ii)2,000〔W〕電球(1個あたり)100〔V〕基準
V(V) |
100 |
110 |
120 |
130 |
140 |
150 |
P〔W〕 |
2,000 |
2,328 |
2,676 |
3,042 |
3,426 |
3,825 |
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(iii)3,000〔W〕電球(1個あたり)100〔V〕基準
V(V) |
100 |
110 |
120 |
130 |
140 |
150 |
P〔W〕 |
3,000 |
3,492 |
4,014 |
4,563 |
5,139 |
5,739 |
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(b)発電機出力 PG=N×P×10−3〔kW〕
P:上表によって求めた1個あたり電球の電力〔W〕
N:電球の数〔個〕
(c)原動機出力 PE=PG/η〔kW〕
(1)三相交流発電機の周波数〔Hz〕と極数(P)がわかっている時の毎分回転数(N)を式で示せ。
(2)AC450〔V〕、60〔Hz〕の三相交流発電機の定格容量1、500〔kVA〕で、力率80〔%〕のときの出力は何〔kW〕か。また効率が92〔%〕とすれば原動機の出力は何〔kW〕か。〔ps〕ではいくらか。
(3)需要率について説明せよ。またその概算値を示せ。
(4)一般にいう負荷率について説明せよ。
(5)発電機の電圧変動率を説明せよ。
(6)固有電圧変動率及び総合電圧変動率の差異につき説明せよ。
(7)直流発電機を並行運転する場合の条件を示せ。
(8)交流発電機を並行運転する場合の条件を示せ。
(9)交流発電機を並行運転中の横流について概略を説明せよ。
(10)交流発電機の短絡比を説明し、それがどのように影響があるか。
(11)集魚灯100〔V〕1,000〔W〕の電球を80〔個〕設備し、120〔V〕で点灯した場合の発電機出力をA法及びB法で計算せよ。
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