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付録1 IMO・DSC小委員会等審議概要 5
付録1.1 IMO第7回DSC小委員会提案概要 5
文書番号 表題 提案内容
7/5/1
(ノルウェー&スウェーデン)
固定方法及びCTU内の貨物の情報 Related documents: 
MSC75/22/9、MSC75/24 para22.14、DSC7/5 para5 to 7、DSC5/6/2、DSC5/13 para6.9 to 6.17 
【提案のポイント】
CTU内での貨物の固定の重要性を指摘し、CSM作成指針(MSC/Circ.745)にCTU内の貨物の固定に関する記述を含めることを提案している。論旨の概要は以下の通り。
(1) 船長等はCSS Code 1.9節の貨物情報(CTU内部の貨物の固定に関する情報を含む。)を入手する義務がある(Reg VI/2.2 & VI/5.2)。(Paragraph 2)また、この規則は船長等はCTU内の貨物が正しく固定されていることを確保すると要求されていることを暗示している。
(2) CSM作成指針は、CTUの固定については述べているが、CTU内の貨物の固定については述べていない。 改正案(ANNEX)としてCSM作成指針(MSC/Circ.745)への追加が提案されている新2.4節の概要は以下の通り。
  2.4CTU 内の貨物の固定 この節はCTU内の貨物の固定を確実にするための方法について述べる。こうした固定はCSS Code 1.9節に従うこと。
  2.4.1 IMO/ILO/UN ECEのパッキング指針に言及。固定方法に関する情報提供。
  2.4.2 船長等に何ができるかの記述を入れる。情報が得られない場合の対応について記述する。
【審議経緯、背景等】 
DSC 7/5の項参照。 
【事務局案(今次会合における対処方針案)】 
CSMは船上における貨物の固定のためのものであるから、CTU内の貨物の固定に言及することは混乱を生じる恐れがあるため、改正案には反対して差し支えない。 なお、CTU内の貨物の固定については、技術的には既にIMO/ILO/UN ECEのパッキング指針があり、今後の対応は陸上事業者の教育訓練の議題の中で審議するのが妥当と考える。 その他:提案文書に関する指摘可能な事項
提案文書の第2節では、Reg.2.2により船長がCSS Code 1.9節にある情報を入手する義務を負うように説明しているが、これは誤りであり、貨物情報の提供は荷送人の義務であることがReg.2.1明記されている。提案文書の第2節も同様に、船長等の義務と荷送人の義務について混乱がある。
7/INF.6
(蘭)
PSC集中検査キャンペーンの報告 【提案のポイント】 
貨物固定に関する集中検査キャンペーンの報告である。 キャンペーンは2001/3/1〜2001/5/31に実施され、1072隻のうち16隻が貨物固定を原因として出港停止となった。その他の結果はParagraph 7に記載されている。(不適切な固縛資材。CSMに従って固縛していない。CSMを所持していない。等) 
【事務局案(今次会合における対処方針案)】 
適宜対処
7/6
(事務局)
1996-2001のCIP結果(合併版) Related documents: 
【提案のポイント】 
MSC/Circ.859に基づく1996-2001のCIP結果(合併版)
7/6/1_
(フィンランド)
CIPの検査結果 Related documents:MSC/Circ.859 
【提案のポイント】 
危険物を収納するコンテナについては著しく改善がみられた(不適合10%)が、非危険物を収納するかなりのコンテナに固縛方法が不十分であった。
7/6/2
(ICHCA他)
薫蒸されている固体ばら積み貨物(乗組員及び港湾関係者の安全面のリスク) Related documents: 
DSC5/7、DSC6/7/4
【提案のポイント】 
作業員が殺虫剤(主としてリン化水素)に曝される事故が報告されている。貨物輸送ユニットの場合と異なり、ばら積み貨物の場合は燻蒸の表示(ラベル)が要求されていない。幾つかの港では、船長から港長へ通知することが要求されている。船長は船倉及び貨物のガスフリーを行うべきである。 IMOは関係国に、燻蒸を行っている船の船長は入港前に港長等にその旨を通知するとともに、着桟時には船倉及び貨物のガスフリーを行うとの規則を作成するよう指示されたい。
    【審議経緯、背景等】 
燻蒸されたコンテナの表示の欠如等はDSC 6/7/4及びDSC 5/7で報告されている。 日本の規則には、港長への通知義務やガスフリーは明記されていないように見受けられる。 
【事務局案(今次会合における対処方針案)】 
殺虫剤安全使用勧告の遵守が重要である旨については、賛成して差し支えない。また、BC Code 3.6節の改正について、BCコード見直しWGにおける検討を要請する旨、発言して差し支えない。 備考:安全対策のポイント(日本船主協会特殊貨物小委員会における検討結果)
入港前の通知(港長、ターミナル代表者)
ガスフリー前の船倉への立ち入り禁止
殺虫剤安全使用勧告付録3による表示
一部の殺虫剤、燻蒸剤の火災危険性に対する注意(現在の殺虫剤安全使用勧告で指摘されていない注意事項)
備考: SOLAS条約第VI章第4規則(“Appropriate precautions shall be taken in the use of pesticides in ships, in particular for the purposes of fumigation.”のみ。殺虫剤安全使用勧告を脚注引用)の不明確さに問題があると考える。SOLAS条約第VI章第4規則の改正の話になった場合は、日本も前向きな姿勢を示すべきと考える。
7/6/3
(独)
危険物分類の必要性 Related documents:
DSC5/13, IMDG Code, MSC/Circ.859
【提案のポイント】
検査結果の各不適合についての報告
7/6/4
(ノルウェー)
CIPの検査結果 Related documents:
MSC/Circ.859
【提案のポイント】
個品形態の危険物に関する検査結果
7/6/5
(英国)
CIPの検査結果 Related documents:
MSC/Circ.859
【提案のポイント】
個品形態の危険物に関する検査結果(196個中96個不適合:49%)
7/6/6
(ニュージーランド)
CIPの検査結果 Related documents:
MSC/Circ.859, dsc7/1/Rev.2
【提案のポイント】
個品形態の危険物に関する検査結果
7/INF.4
(デンマーク)
固体ばら積みZINC SKIMMINGに係る事故報告 【提案のポイント】 
亜鉛滓(UN No. 1435 Class 4.3)を運送した際の爆発事故の報告である。貨物は「酸化亜鉛」と申請されていたが、実際は水に濡れると水素等を発し、BC Codeではcompetent authoritiesの許可無く運んではならない亜鉛滓であった。 
【事務局案(今次会合における対処方針案)】
適宜対処
7/7
(未着)
複合輸送に係る教育訓練要件に関するIMO規定の策定 未着
【審議経緯、背景等】
MSC75は、事務局に陸上関係者によりIMDGコードが適切に実施されることを確保するための検討を行うためにIMO/ILO共同ワーキンググループを設立し引き続き検討していくことを指示した。
7/8
(事務局)
部分風雨密ハッチカバーを有するコンテナ船の危険物収納コンテナに関する積付及び隔離要件の検討に係わる件に関する背景 Related documents: 
DSC6/INF.2, DSC6/9/2, DSC6/15, SLF44/18
【提案のポイント】
本件に関する経緯の説明である。
【審議経緯、背景等】
MSC 67 (1996年12月2-6日)フランスは危険物の隔離・積載要件に対しオープントップコンテナ船と同じ要件を課してはどうかとの提案を行った(MSC 67/19/9)。なお、オープントップコンテナ船並となると、“on deck only”の危険物(危険物船舶運送及び貯蔵規則告示別表の積載方法がCまたはDの貨物)は積載できないことになる。非常に影響が大きい。
SLF 42 (1999年2月8-12日)独はフランスを支持(SLF 42/13)。IACSもSLF 42/INF.7でLL条の問題等を指摘。危険物についてはDSCに送られた。
DSC 5 (2000年2月7-11日)日本はフランス案に反対した。(DSC 5/2/1)
DSC 5〜6: 帰国後、日本が「独自の要件を課すべき」旨したので、積付・隔離要件を検討し、DSC 6に提案した(DSC 6/9 & DSC 6/INF.2)。
DSC 6 (2001年7月16-20日)その場では要件は決まらずに、CGができた。
DSC 6〜7: CGを実施。報告はDSC 7/8/1
SLF 45 (2002年7月22-26日)FPに係る事項(消火設備のガス量)及びDSCに係る事項を除いて、部分風雨密ハッチカバーコンテナ船に関する指針をまとめた。この指針は、(DSC 7で危険物の積付・隔離要件を、)FP 47で消火設備のガスの量についてまとめ、これらと合わせてMSC 77で採択する予定。
7/8/1
(日本)
通信グループの報告 Related documents:
DSC6/INF.2, DSC6/9, DSC6/9/1, DSC6/9/2, DSC6/15
【提案のポイント】
CGの報告である。小委員会への要請事項は以下の通り。
.1 部分風雨密ハッチカバー船における危険物コンテナの輸送に関する危険性が挙げられたものであることに同意すること(第4節)
.2 こうした船における危険物に係る事故の報告は無いことに留意すること(第7節及び付録1)
.3 ICSによる調査結果を通して特定された漏洩による起こり得る結果及び想定し得る危険性に留意すること(第5節並びに第7節及び付録1)
.4 グループにより作成されたこうした船における危険物コンテナの積付・隔離に関する考えられる原則について検討すること(第8節及び付録2)
.5 グループが用意した審議の要点に基づき、考えられる原則の適用について検討すること(第9節並びに第10節及び付録3)
.6 予想される費用及び業界への影響に留意すること(第11節)
.7 部分風雨密ハッチカバーコンテナ船における復原性、固定式消火設備及び危険物コンテナの積付・隔離に関する指針の作成に関するグループの見解に合意すること(第12節)
【事務局案(本議題における基本対処方針)】
本議題については、今次会合で最終化すべく、努力すること。
SLF及びFPにおける決定事項/審議予定を考慮して、MSC 77で指針をまとめることを目標に、必要に応じて、我が国がFPに総合的指針案を提示する旨、請け負って差し支えない。
指針案のまとめに向けて、新船に適用する設備要件(SLF & FP matter)と、現存船にも適用される運送要件の関係に齟齬が生じないよう留意すること。具体的には、DSC 7/8/1 ANNEX 2の文の以下の部分について、慎重に審議されたい。

1 Freight containers containing dangerous goods should not be stowed in the vertical lines specified with ["X", "A", "B" and "C"] in figures 1 and 2, on cargo holds fitted with partially weather-proof hatchway covers unless the cargo hold complies with the relevant requirements for the class and flash point of the dangerous goods in SOLAS regulation II-2/19 and with the special provisions adopted by the Organization on fire protection for such cargo holds.
7/9
(事務局)
ターミナル代表者のための固体ばら積み貨物の荷役マニュアルの策定に係わる件に関する背景 Related documents:
DSC6/15, annex 5, FAL29/18, FAL30/12, MSC75/24
【提案のポイント】
本提案は「ターミナル代表者のための固体ばら積み貨物の荷役マニュアル」の策定に係わる背景を説明したものである。
【事務局案(今次会合における対処方針案)】
適宜。
7/9/1
(米国・CG)
「ターミナル代表者のための固体ばら積み貨物の荷役マニュアルの策定」の通信グループの報告 Related documents:
FAL27/19, FAL28/19, FAL29/12, FAL29/18, FAL30/12, MSC72/23, MSC73/21,  DSC6/10,
【提案のポイント】
本提案は通信部会によって作成された「ターミナル代表者のための固体ばら積み貨物の荷役マニュアル」の原案の紹介である。
【審議経過・背景等】
第29回のFacilitation Committeeにて米国を中心とした「ターミナル代表者のための固体ばら積み貨物の荷役マニュアル」を作成するための通信部会が設立されマニュアルの原案が検討されてきた。
【事務局案(今次会合における対処方針案)】
適宜。
7/10
(事務局)
コンテナの重大構造欠陥に係る検査用マニュアルの策定 Related documents:
DSC6/14/Rev.1, DSC6/14/1, DSC6/15, MSC75/7/2, MSC75/7/3, MSC75/24
【提案のポイント】
本件に関する背景及びMSC75の結果が記載されている。
【審議経緯、背景等】
前回DSC6会合において、スペインは、実施したコンテナ検査結果から複数のコンテナにCSC条約違反及び重大構造欠陥が確認されたのでこのようなコンテナに対する「コンテナ重大構造欠陥に関する検査用マニュアル」を策定するよう提案した。DSC小委員会は、このようなコンテナを検査する場合の基準の作成が必要であることに合意し、スペインに本件に関してMSCへ作業計画に含めることを提案するよう要請した。MSC75は、スペイン提案によりDSC7作業計画に本件を取り入れることを決定した。
【事務局案(今次会合における対処方針案)】
適宜







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