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付録1 IMO・DSC小委員会等審議概要 2
付録1.1 IMO第7回DSC小委員会提案概要 2
文書番号 表題 提案内容
7/3/7
(事務局)
 
IMDGコードに係るMSC75の決定事項(2002年5月開催の海上安全委員会におけるIMDGコード関連決定事項) Related documents: 
MSC75/24
【提案のポイント】
1. 新IMDGコード(第31回改正)を採択した。決議MSC.122(75)(事務局がエディトリアルな訂正を行うことを公認した。)
2. 2003年1月1日実施予定のIMDGコードを強制化するためのSOLAS条約改正を採択した。(本条約は2004年1月1日実施予定)
3. 強制化実施日より1年前に改正内容が採択される。強制化実施日までボランティアベーシスで採択された改正を適用するようSOLAS条約締約国に要請する。従って、この1年間は、新旧どちらのコード規定も使用できる。
4. 勧告ベースの規定を明白にした。
パラ 1.1.1.5:Provisions of the Code remain recommendatory:
.1 chapter 1.3 (Training);
.2 section 2.1.0 of chapter 2.1 (class 1 - explosives, Introductory notes);
.3 section 2.3.3 of chapter 2.3 (Determination of flashpoint) 
.4 columns (15) and (17) of the Dangerous Goods List in chapter 3.2;
.5 chapter 3.5 (Transport schedules for class 7 - radioactive material)
.6 section 5.4.5 of chapter 5.4 (Multimodal dangerous goods form), insofar as the layout of the form is concerned;
.7 chapter 7.3 (Special provisions in the event of an incident and fire precautions involving dangerous goods only); and
.8 appendix B. (Glossary of terms)
5. MFAGの見直しを実施することを承認した。 
6. 改正EmSガイドを承認した。
7. 2003年中のDSC8前後各1回のETグループ会合予定を承認した。
7/3/8
(カナダ)
ポータブルタンクの充填・排出に係る改正提案 Related documents: 
IMDGコード及びDSC6/15/Add.1 
【提案のポイント】 
現行IMDGコードに以前規定されていた次の内容を再度取り入れる提案。 
Its contents should not be loaded or discharged while the tank remains on board.」 
「船上において、充填及び排出のいずれも行ってはならない。」 
[参考] 
IMOタイプ4タンク:クラス3から9の危険物輸送に使用される道路タンク自動車、恒久的に固定されたタンク又はISO基準(例えばISO国際基準1161:1984)を考慮した少なくとも4箇所のツイストロックでシャーシーに固定されたタンク付きセミトレーラーを含む。 
IMOタイプ6タンク:クラス2の常温液化ガスを運送するタンク自動車、恒久的に固定されたタンク又は常温液化ガスの運送に必要な稼働用付属物及び外部構造物を有するシャーシーに固定されたタンク付きセミトレーラーを含む。 
IMOタイプ8タンク:セミトレーラーを含むタンク自動車であって、深冷液化ガスの運送に必要な稼働用付属物及び外部構造物を有し、かつ、断熱構造を備えたタンクを恒久的に搭載するもの。
7/3/9
(エストニア等)
7.9節の改正提案 Related documents: 
DSC6/3/14, DSC6/15, MSC75/7/1, MSC75/24 
【提案のポイント】
1. IMDGコードが国際法の下に義務づけられる強制規則として実施された場合、免除、承認及び許可事項については、IMDGコードに規定されている場合に制限される。
2. 従って、IMDGコードから「derogation(逸脱)」するような規定は、IMDGコードと同等以上の安全性を満足することを条件として関係国間でその適用に合意することができるという規定を追加する。
3. また、当該「逸脱」規定をIMO事務局に通知し、IMDGコードの改正提案を行うこと。一時的「逸脱」規定の適用期間については、最大5年間とする。
4. IMDGコード規定上の「approvals」及び「certificates」については、関係国に承認されなければならない。
【審議経緯、背景等】 
DSC6(2001年7月)のおいて独提案(DSC6/3/14)は、合意されず次回会合に詳細な提案を行うよう要請された。その後、独は2004年1月1日実施のIMDGコード強制化に間に合うように本件に関する改正案(MSC75/7/1)をMSC75に提案したが、採択されず、関係国とのジョイントで改正案を提案した。 DSC6の我が国対処方針: 「支持して差し支えない。Chapter7.9のcompetent authority approvalとの関係について整理する必要がある旨指摘して差し支えない。」
7/3/10
(独)
MARPOL条約附属書IIIに基づく海洋汚染物質関連規則の問題点 Related documents: 
DSC7/2 para.2.2, MEPC47/20 para.10.2 to 10.7 
【提案のポイント】 
国連危険物輸送専門家委員会にて水質環境有害物質の分類基準が策定されることが見込まれる。UNモデル規則では、クラス1から9の分類に該当しない物質であって環境有害物質の基準に該当する物質のみが、環境有害物質として分類される。一方、クラス1から9の危険物に該当する物質あって、環境有害物質の基準にも該当する場合は、当該物質に対し環境有害物質(海洋汚染物質)の表示が必要とされていない。各輸送モードの規定をUNモデル規則に整合させることは重要であるが、MARPOL条約附属書IIIに当該国連分類基準を採り入れる場合には、この問題点に留意すべきである。DSC小委員会に対して本件について検討を行い、適切な処置をとることを要請する。
7/3/11
(独)
火薬類の一般積載要件の再規定 Related documents:  None 
【提案のポイント】 
新様式IMDGコードへ採り入れを見落とされた次のIMDGコード第29回改正内容の要
件を再規定する。 
「Goods of Class 1 should be stowed as near as practicable to the ship's centreline.」 

提案:
7.1.7.4(General stowage provisions for goods of class 1)に次を加える。
 "7.1.7.4.1.2 On -deck stowage:Goods of Class 1, with the exception of goods in division 1.4, compatibility group S, should be stowed as near as practicable to the ship's centerline." 
【審議経緯、背景等】 
旧IMDGコード第29回内容にあった上記規定が、現行のIMDGコードに採り入れられていない。削除された理由が明白でない。火薬類は、特に港内において衝突等の事故時に舷側に積載されている場合には爆発等の可能性があるので、できる限り中央部に積載すべきである。
7/3/12
(独)
7.4.4.1.3コンテナの「away from」に関する解釈に係る改正提案 Related documents:None 
【提案のポイント】 
在来船における個品危険物に対する隔離要件「away from」とコンテナ船における危険物を収納したコンテナに対する隔離要件「away from」の明確化に関する提案
IMDGコードを次のとおり改正する。 
7.4.4.1.3: 
A cargo transport unit packed or loaded with flammable gas or flammable liquid having a flashpoint below +23C c.c. transported on deck should be "away from" (as defined in 7.2.2.2.1 or, in the case of container ships, "one container space athwart-ships" away from) possible sources of ignition".
7/3/13
(独)
煙火に係る輸送書類に関する改正提案 Related documents: 
DSC7/INF.3 
【提案のポイント】 
IMDGコード2.1.3.2の規定に基づき、クラス1の物質又は物品は、主管庁により分類・承認されなければならない。クラス1煙火に係る現行の記載内容及び規定では、運送者及び主管庁がその分類について正しいかどうかを確認できない。主管庁により分類・承認された必要な証明書は、船上に追加書類として備付けなければならない。 煙火に係る主管庁により作成された分類承認書を荷送人申告書に添付し海上運送時の必要備付け書類とする提案。 
IMDGコード5.4.4.1.3を次にとおり改正する提案。 
5.4.4.1 In certain circumstances, special certificates are required such as
1. (略)
2. (略)
3. for fireworks UN Numbers 0333, 0334, 0335, 0336 and 0337, new self-reactive substances and organic peroxides or new formulation of currently assigned self-reactive substances and organic peroxides, a statement by the competent authority of the county of origin of the approved classification and conditions of transport.
【審議経緯、背景等】
1. 独は、2000年に発生した火薬類の事故を契機に同様の事故を防止するために爆発物倉庫の検査を実施した。その結果、不正に分類された煙火が発見された。
2. 煙火の輸入時に、しばしば分類証明なしに又は不正な分類のものが輸入されていることが報告されている。
3. IMDGコード上、火薬類が主管庁により分類・承認されなければならないことが規定されているにも拘らず、関連文書の船上備え付けについて規定されていない。IMDGコード2.1.3.2の規定は、すべての輸送モードのモデル規則である国連勧告の規定と一致している。
4. 安全性を改善し誤用を避けるために、主管庁分類・承認書のコピーを荷送人申告書に添付し、船上に備え付けなければならない。
7/INF.3
(独)
煙火の分類 Related documents: 
DSC6/15 para7.6 
【提案のポイント】 
煙火の輸入に係る当面の措置に関する国内法令を実施する必要があった旨の周知のための情報。分類が不明又は不適切な多くの煙火が独に輸入されており、当該危険物の輸送に係る者に適切な情報が与えられていない。 IMDGコード規定以外の追加情報に関する通知がこの法令に従って独の主管庁に送られなければならない。煙火(UN0334, UN0335, UN0336, UN0337)を積載している船舶は、独各港入港72時間前に通知しなければならない。 
【審議経緯、背景等】 
独は、前回DSC6において本議題(海難及び事故報告及びその分析)において危険物の申告が適正の行われていない問題を強調し、事故報告をどのように取り扱うかについて問題提起し、小委員会が適切な措置を取ることできるように事務局により事故報告を要約するよう提案した。(DS6/15 para7.6)
7/3/14
(VOHMA)
Multimodal Dangerous Goods Formの一部改正 Related documents: 
UN/ECE Working Party on Facilitation of International Trade Procedures, Recommendation No.1等 
【提案のポイント】 
複合輸送時に混乱を招くような過剰(superfluous)な説明項目を削除する提案。 
【審議経緯、背景等】 
現行のフォームの第8欄及び第10欄は、「PASSENGER AND CARGO AIRCRAFT」に関する欄である。このフォームは、複合輸送用のものである。しかしながら、航空では、このフォームを使用していないので、海上・陸上輸送にこの欄は必要ない。ドライバーに関する「RECEIVING ORGANIZATION RECEIPT」第21欄は、通常CTUにシールが施されているため、内部の状態について正常であるかどうかの確認をドライバーに要求することができない。従って、この欄を削除する。
7/3/15
(VOHMA)
CARGO TRANSPORT UNIT UNDER FUMIGATION(FUMIGATED UNIT)の表示方法 Related documents: 
IMDG Code Amendment 29-98 & 30-00 
【提案のポイント】 
本規定の内容を明確にするために次の3つの改正を提案する。(3択)
1. 第6欄の「SP」として規定する。 「標識は、CTUに収納される危険物に要求される場合には表示されなければならない。クラス9標識は、CTU内に他のクラス9の危険物が収納されていない場合には必要ない。
2. パラ5.5.2.4として規定する。 「標識は、CTUに収納される危険物に要求される場合には表示されなければならない。クラス9標識は、CTU内に他のクラス9の危険物が収納されていない場合には必要ない。
5.5.2 Documentation and identification of cargo transport units under fumigation
3. DGリスト「Properties and observations」第17欄に規定する。 「標識は、CTUに収納される危険物に要求される場合には表示されなければならない。しかしながら、クラス9標識は、CTU内に収納される他のクラス9の危険物に関して要求される場合を除き「FUMIGATED UNIT」に貼付する必要ない。」
【審議経緯、背景等】 
IMDGコード第29回改正において、標記危険物は、クラス9の標札・標識を要求されていなかったが「くん蒸注意サイン」が要求されていた。 
IMDGコード第30回改正において、標札は免除されていたが、SP29によりクラス番号を表示し、SP910により「くん蒸注意サイン」が要求されていた。
IMDGコード第31回改正において、クラス9の標札・標識が要求され、SP910により「くん蒸注意サイン」が要求される。
7/3/16
(ベルギー)
フレキシブルプラスチィック内容器付き複合中型容器(31HZ2)に係わる改正提案 Related documents:
IMDG Code Amendment 31-02, Chapter 4.1 
【提案のポイント】 
IMDGコードパラ4.1.2.4は“31HZ2は常に非開放型貨物輸送ユニットに収納して運送しなければならない”と規定している。一方、Special Provision B2は“金属製及び硬質プラスチック製以外の中型容器に収納された容器等級IIの物質は、非開放型貨物輸送ユニット又は当該中型容器の高さ以上の硬質な囲いを有する貨物コンテナ/貨物自動車で運送しなければならない”と規定している。SP B2は容器等級IIIの物質には適用されないため容器等級IIの物質に比べより厳しい規制が課されることになる。よって次の文章をIMDGコードパラ4.1.2.4に追加する: "Special IBC packing provision B2 is not applicable for composite IBCs with flexible inner receptacles (31HZ2)"







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