検証は第2章で設定した以下の日について行った。

　2002年5月5日（事故発生）、5月11日

　対象日の前日21時の天気図を表4.3.1に示す。両事例とも四国付近に前線があり、瀬戸内海では広範囲で降水が観測された。図4.3.1は対象日の前日から当日にかけての、坂出の降雨と視程の時系列図である。坂出は両事例とも降雨があり、視程1000m以下が観測されていた。5月5日は船舶被害2隻、海上欠航・遅延があった。

　

　

　

　

　4.3.2に対象日における区域A、Bの観測値と計算値の最小視程を示す。計算値は、比較のため計算スキーム変更前と変更後の両者の視程を掲載した。

　2002年5月5日の区域Bと2002年5月11日の区域A、Bは変更前・変更後とも霧を予測することができなかった。しかし、2002年5月5日の区域Aは、変更前に予測できなかった霧を、変更後は予測することができた。