ジュニアリバースクール「淀川の自然の力」コース学習ポイント
鵜殿葭原
(目的)鵜殿葭原の自然を知る。
(狙い)鵜殿葭原の全体像を把握し、多くの生物を育むことや水質を浄化する自然の力を学び、葭原の保全の大切さを体感する。
(ポイント)
葭原の面積(甲子園の何倍?)
生息している生物の種類(パネル活用)
植物
動物
水生生物
鳥類
ヨシの働き(パネル活用/水質浄化、生物の営巣)
ヨシと暮らし(様々なヨシ製品/ヨシズ、笙などの楽器など/現物の展示)
鵜殿葭原と琵琶湖のヨシ等琵琶湖・淀川水系のヨシの分布状況を知る
植物ヨシの不思議(海水が混じる汽水域でヨシが生きる/淀川大堰河口部のヨシ)
ヨシ笛を作り、リード楽器や竹管楽器の面白さを知る体験
淀川資料館
(目的)淀川の歴史を知る。
(狙い)淀川の全体像を資料館の映像を通じて学ぶ。
太古の淀川から現在の淀川までの歴史、淀川に生息する生物のガイダンス、近世に施工された水制工の役割と舟運、そしてワンドができたわけを学ぶ。(資料館の映像と資料館の館員による解説)
淀川の自然の全体像を知る。
淀川に生息する生物の特徴
植物
動物
水生生物
鳥類
点野からOAPまでの船上観察(大阪水上バス)
(目的)淀川の自然を船から観察する。
(狙い)右左両岸辺の水生植物の生育状況やワンドの概観を観察する。
毛馬閘門を通過し、閘門・排水機場・大堰の役割を学び、河川管理施設を観察する。(パネル・パンフレット資料)
城北ワンド
(目的)城北ワンドを堤防の上から観察し、ワンドが水制工によって生まれたことを観察する。
堤防がスーパー堤防(高規格堤防/洪水に強く安全性の高い堤防)であることを学ぶ。
(狙い)希少性生物(イタセンパラ等)の存在や豊かな生物の生息を知ることで自然の保全の意義を学ぶ。また、ワンドの生物を観察する(パネル/パンフレットなど)体験や淀川水質を調査体験(パックテストによる水質調査)の方法や、淀川の水質状態を直接知る。
ジュニアリバースクール「淀川と舟運」コース学習ポイント
安治川の渡し
(目的)淀川に橋がかかっていなかった江戸時代から現在まで渡し舟が活躍し、現在でも淀川下流域で渡し舟が重要な役割を果たしていることを体験する。さらに、現在渡し舟の役割を再評価し淀川対岸を結ぶ舟運が検討されていることや、災害発生時の緊急輸送の担い手として舟運が改めて検討されていることを知る。
(狙い)舟運は地球温暖化の原因となるCO2の排出量が約10%以内であることや道路交通の渋滞緩和に役立つことを学び、将来の舟運についての夢を育む。
(ポイント)
安治川の渡し舟の体験によって、渡し舟が道路交通の役割を果たしていることを実感する(行き交う人々の様子や、橋を渡らない便利さ等)
大阪市の他の渡し舟の知識を得る(大阪市発行の渡し舟の案内パンフレット)
他の府県の渡し舟情報(パンフレット等)
天保山から広報船「水都」による大阪湾の舟運見学
(目的)大阪湾や安治川河口部における舟運の現状を観察体験する
(狙い)内航海運は、わが国産業資材の50%近くの輸送を担っている。かつて海運王国日本であった。舟運の役割を知ることで、淀川における舟運の将来や夢を描く機会とする。
(ポイント)
大阪湾並びに安治川河口部で往来する様々な船舶を観察し、船の種類や、役割を知る。また、港湾荷役の設備やコンテナヤードの船上見学を通じて船による輸送の姿を知る。さらに、淀川を通航できる船舶の種類や航行するための課題などを学び、将来の淀川舟運の夢を育む。
ユニバーサルシティポート
(目的)ユニバーサルシティポートは浮体構造物であり、阪神淡路大震災の教訓を生かした災害時の備蓄倉庫であることを知る。また、護岸は、高規格堤防(スーパー堤防)として整備され、洪水や堤防の破提に強い構造物であることを知る。
(狙い)安全な堤防であることを知り、スーパー堤防の意義と役割を知る。
また、都市の安全性や災害緊急時の舟運の役割等、都市機能整備の重要性を学ぶ。
(ポイント)毛馬閘門を通過し、閘門・排水機場・大堰の役割を学び、河川管理施設を観察する。(パネル・パンフレット資料)
毛馬閘門の見学
(目的)毛馬閘門や淀川大堰、排水機場野役割を知り、舟運と閘門の役割を知る
(狙い)水位差のある河川や運河などを船が通過する仕組みを知る。また、なぜ水位差ができたのか、淀川大堰を設置した目的や、現在それによって流域社会が受けている恩恵を知る。
大川水上バス体験
(目的)OAPから大阪城公園までの航行の途中、砂利採取船や砂利揚場、様々な砂利船(独航船・バージ船・プッシャー船・曳船)、台船、清掃船、巡視艇・レストラン船・屋形船・モーターボート等を見学し、舟運が活動している様子を体験することで身近な課題としての舟運を理解する。
ジュニアリバースクール「琵琶湖の自然と舟運」コース学習ポイント
琵琶湖第1疎水取水口
(目的)琵琶湖から京都へ疏水が開設された歴史を知り、具体的な現場を見学することで疏水の役割や意義をより深く理解する。
(狙い)琵琶湖から下流域への水系は、瀬田川・宇治川・淀川と流れる水系と疏水があることを実感する。また、疏水を通じて滋賀と京都を結び、人やモノが運ばれ近世の京都が大いに栄えたことを学ぶ。
(ポイント)人工的な運河として開設されたことの実感を現場に立つことで知る。
大津港から琵琶湖博物館への湖上移動
(目的)舟運を体験し、舟運の実感を得る
(狙い)琵琶湖博物館への船の利用者は5%に上る。年間約25,000人、この舟運利用率は東京隅田川や荒川などの利用率とほぼ同じ傾向を示している。バスや車、電車など陸上交通の便利さに対して、時間と費用が掛かるが、舟運の魅力が5%の人々の支持を得ていることがわかる。
また、湖上交通の持つ快適性を実感し舟運への理解を深める
(ポイント)船旅の楽しさや湖上を行き交う他の船舶、大津港や湖岸に繋留されている船舶、湖上を滑るヨットやプレジャーボートなどを見学し、レジャーやスポーツを含めた舟運を知ることで、湖上交通の意義や役割について考える。
琵琶湖博物館
(目的)琵琶湖博物館は、琵琶湖の自然や生活、漁業や舟運(日常的な人々の足として、あるいは観光舟運)など総合的に展示するわが国有数の博物館である。琵琶湖の自然と舟運の歴史、現在そして知識や知恵の宝庫であることを認知する。
(狙い)琵琶湖の自然についての総合的な知識を得る。
また、琵琶湖舟運で活躍した「丸子船」の歴史や復元模型を通じて舟運の過去とこれからの琵琶湖舟運の役割について夢を育む
(ポイント)太古から現在までの琵琶湖の自然展示、舟運関連展示、用意されたパンフレットなどを通じて学習するとともに、学芸委員の解説やこれからの博物館への質問の仕方や利用の仕方などを具体的に学ぶ。また、1600万人の水源として貢献する琵琶湖に対して下流域で水の恩恵を受けていることから琵琶湖の環境保全や水を大切に使うことの意義を深く理解する。
アクア琵琶館
(目的)琵琶湖から流れるもう一つの瀬田川に位置するアクア琵琶館の展示を通じて、水量管理の歴史、その必要性など治水の働きを知る
(狙い)琵琶湖・淀川水系は水を通じて密接な関連をもっていること、さらには舟運によってつながっていたこと、それが、今日、渇水や水質汚濁(アオコなど)が下流域に深刻な影響をもたらすこと、さらには陸上交通の飛躍的な発達によって舟運が廃れてしまったが、地球環境問題から改めて舟運を検討する必要に迫られていることを理解する。
(ポイント)館内の展示をよく観察すること。疑問点があれば、館員に質問することを通じて理解を深める。
ジュニアリバースクール「産業と水」コース学習ポイント
関西電力火力発電所「エルシティ」
(目的)大都市近郊に設置される発電所は、大規模な需要地に近いことによって送電による電力ロスを軽減し、コストのかかる長距離送電を避けるメリットがある。また、大阪湾の海水を活用するなど、未利用エネルギー(海水温度・無限の水量など)を活用することで発電効率を高めている。生活や産業の米といわれる電力に活用される水の働きを知るため、わかり易く展示された施設を訪問し、より深く理解する。
(狙い)水が様々な形で産業に活用されている姿を直接実感し、体感する。
(ポイント)都市近接型のエネルギー供給基地の存在を知り、分散型の発電施設等が多くつくられる傾向にあることや、未利用エネルギー(自然環境水の温度差など)を知る。また、環境付加の少ない天然ガス発電や太陽光発電、風力発電などについても展示資料を通じて学ぶ。
OAP熱供給センター
(目的)未利用エネルギーとして河川水の活用事例を知る。
(狙い)大川の水を利用することでエネルギーが節約される仕組みを知るとともに、都市の中にはエネルギーコミュニティ(住宅やオフィス、商業施設のかたまりがエネルギー供給を集団で行う)が生まれていることを知ることで、エネルギーの大切さや新しい方向を知る。
また、湖上交通の持つ快適性を実感し、舟運への理解を深める
(ポイント)河川の水温が夏冷たく、冬暖かく、この河川水を使用するとエネルギーの節約ができることで、OAPのホテル、商業施設、住居が地区としてエネルギーを統制管理していることを実感する。
毛馬閘門
(目的)毛馬閘門・排水機場・淀川大堰の役割を知ることで河川の水管理が行われている仕組みや現況を見学する。
(狙い)都市の水は、生活や産業さらに自然環境保全のための水供給管理によって行われていることを学習する。治水:洪水調整機能、利水:水道水の原水や向上用水の安定的確保、親水:水辺公園、自然保護:ワンドや鵜殿葭原、水際の植生保全、水上交通路の確保:閘門の役割等を学ぶ。
(ポイント)閘門の開閉の視察(土砂運搬船・巡視艇よど号等の通過)、排水機場の施設、大堰・魚道を見学。毛馬出張所内のパネル・ビデオ等を活用した所員による説明を受ける。
柴島上水道「水道記念館」
(目的)淀川から取水した水を利用可能な「水道水」として浄化する仕組みを知ることで、河川の美化や河川の保全の必要性を理解する。
(狙い)水道水をつくりだすために様々な技術と工程があることを知り、水の大切さを深く理解する。特に、上流域での河川の美化や汚染を防ぐことの大切さを知る。
(ポイント)水処理技術や仕組みを実感する。また、希少性種イタセンパラ等淀川の水生生物槽を観察する。
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