V. アフリカ―アジア・太平洋地域の協力とパートナーシップ
行動の根拠
アフリカとアジア・太平洋の現状から考えると、これまで挙げてきた課題を解決するために十分な協力関係のもとで、団結を強化し行動しなければならない。この新しい協力関係は自立自尊、支援、相互への尊敬、そして相互の問題に対する深い理解に明確に基づいたものでなければならない。また社会の安定や安全が持続可能な開発の前提条件であることを理解し、希少な資源を効率的に利用することが本質的に重要であることを理解する。すべての経済分野におけるアジア・太平洋地域とアフリカの女性のダイナミックで多様な役割、そして男女平等と議員なることを促進し促すような特別の手段をとり、同様に女性の向上を阻害する法的、社会的、文化的障害を取り去ることが、女性の地位向上のためには不可欠である。
行動
・キャパシティ・ビルディング(対応能力の構築)
技術協力を改善する上で(受け入れ側の)対応能力の構築は、開発問題、特にリプロダクティブ・ヘルス、HIV/AIDS、食料安全保障、水資源の問題において、決定的に重要である。両大陸における個々の制度構築と組織の能力は、適切な支援および知識と技能の交換を通して強化される必要がある。この点に鑑み専門的な力を持つ国はそれらの技能や知識が必要とされている国とともに働くべきである。
・ネットワークの強化
AFPPDはFAAPPDに対しその設立を支援してきた。言葉を変えればAFPPDはアフリカにおける国会議員活動について広範かつ重要な知識を保有している。これは相互に密接に協力してきた結果である。このネットワーク化はFAAPPDの対応能力の構築およびアフリカ大陸およびアラブ諸国を通して各国の国会議員ネットワークの形成を補強するための支援を提供することになる。
アフリカとアジア・太平洋地域の国会議員は、各国で成功したプログラムやその実施事例に関する情報を、それが適切なものである場合には採択するという見地から、インターネットやE-mail、その他の現代的技術を用いたコミュニケーションのチャネルを開放しておかなければならない。アフリカとアジア・太平洋地域の国会議員は、特に情報やアイデアを交換するために、彼らの議員グループを連携させるべきである。AFPPDは加盟国に対して、その経験や最良の実施例を交換できるようにするインタラクティブなホームページを作り上げることを要請する。
アジア・太平洋とアフリカの国内委員会は以下の分野を強化すべきである
・ジェンダーに関する理解を深めるための政策と擁護
・プログラムのデザインとマネージメント
・現地の資源を動員し、継続性を持ち、(会計的に)明瞭なものとし、
・プログラムの効果をモニターする
VI 資源動員
行動の根拠
リプロダクティブ・ヘルスと家族計画プログラムのためには2000年時点で170億ドルの資金が必要で、2015年時点では217億ドルの資金が必要であると推計されている。HIV/AIDの蔓延によりこのコストは大幅に上昇している。この資金のおよそ3分の2は途上国自身で準備することが望まれる。
アジア・太平洋地域とヨーロッパの国会議員グループは、リプロダクティブ・ヘルス・プログラムやHIV/AIDSプログラムヘの各国政府の支援を強化するよう働く。HIV/AIDS問題はそれだけで多額の資金を必要とするが、ICPDの実施だけを見てもほぼ170億ドルもの資金不足をきたしている。
行動
国会議員にはこれらのプログラムを実施するために各国の予算配分を増大させるために注意を引く努力をすることが求められている。
アジア・太平洋とアフリカの国会議員は先進国政府がHIV/AIDSを含む国際人口開発会議行動計画の実施により一層の資源を割り当てるように先進国の国会議員とともに働く。この点から、過去にその実績が立証されている国会議員の交流、研修訪問を促進すべきである。
国会議員はまたアジア・アフリカの両地域でこれらのプログラムを支援するために私企業や財団ともに働く。
VII UNFPA
行動の根拠
UNFPAは人口およびリプロダクティブヘルス・プログラムの形成と実施を可能とする環境を構築するために、支援(アドボカシー)や対応能力の構築を通して国会議員を常に支援し、効果的に活動してきた。国会議員グループ間のそれぞれの経験から学び・経験を共有する文化と、より効果的な資源動員は今後も推進されるべきである。このUNFPAとのパートナーシップは非常に価値あるものであり、さらに密接に強化する必要がある。
行動
UNFPAは以下のことを継続すべきである。
・開発途上国間の技術協力(TCDC)と南―南協力および共同作業。
・政府やNGOによって供与されるリプロダクティブ・ヘルスおよび思春期のリプロダクティブ・ヘルスに際し、HIV/AIDS予防を中心的な課題とすることを促進する。
・協力とパートナーシップに関するアフリカ―アジア国会議員活動(イニシアティブ)の支援。
行動のためのコミットメント(公約)
我々国会議員はこの会議で合意された「行動」を効果的に実施するために、各国政府ならびに同僚議員と私たちの持つさまざまな役割においてその能力を使って働くことを誓約する。私たちはともに働き、私たちのパートナーとともに、学んだ知識を共有し、国内外の資金を含む資源を動員するために働くことを自らに課す。そして、持続可能な開発、貧困の削減、リプロダクティブ・ヘルスと思春期のリプロダクティブ・ヘルスの改善、HIV/AIDS感染防止、そして男女平等と公正、そしてあらゆる形態の暴力を排除するための政策形成とその促進のためにそれを擁護するよう活動を続ける。
一部参加国フィジー、エチオピアは土地所有に関して留保した。
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