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3.2.4.4 シナリオ(Scenario)
 これまでに提案されたシナリオの例を以下に示す。
 
from to to do
エンジニア 施工業者 配管の設計と組立の情報の交換
エンジニア 施工業者 配管の位様とサポートする文書の交換
施工業者 エンジニア 配管の変更、状態、スケジュール、および検査結果の交換
エンジニア 建設業者 配管およびプラントの設計と建設計画および配管の立ち上げ情報の交換
建設業者 エンジニア 配管と順序、優先度、変更、および状態などの建設後の情報の交換
エンジニア 建設業者
建設業者
および
エンジニア
オーナー 配管と配管システムを運用するための情報の交換
 
3.2.4.5 テストケース(NSRP0424 Version 3.0)
 下図は直径3-inchの円柱状の管(P1)と押し出し加工の構成部品(PLE1)が干渉している例である。
 
 
 ARMはPlのタイプをStraight pipe、ラベルをPl-1、PLE1のタイプをstructural_component、ラベルをPLEl-1としてもつ。
 ARMがもつstraight_pipeエンティティは次のような階層でplant_itemが特化されたエンティティである。
 ここで|は上段が汎化であり下段が特化を表し、()内はエンティティがもつ属性である。
 
plant_item(description name plant_item_id status)
|piping_system_component(coating_reference lining)
||piping_component(side_connector standard_point pmi_record mill_sheet_number)
|||pipe(end_1_connector end_2_connector additional_length)
||||straight_pipe(end_to_end_length end_to_end_cut_length)
 
 下図において#10および#11はPlのインスタンスである。
 ところでstraight_pipeエンティティはpiping_system_componentおよびpiping_componentの特化エンティティであるにも関わらず#10および#11のインスタンス図にはこれらのエンティティがない。
 これはplant_itemの特化エンティティにplant_item_definitionが存在していてis_defined_byの役割(role)が実装されているためである。
 干渉という物理的な特製はARMのplant_item_interferenceによって表現される。下図の#1がそれになる。
 #5,6,7,8および#12,13,14,15は#3および#10のspatially describesの役割を切片として形状の情報をもつ。
 #9および#16は干渉が生じた部分を朱色で指定するための機能的なインスタンスである。
 
(拡大画面:216KB)
 
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図3.2.4 AP227 2nd Editionの概要
(図3.2.4_AP227_2nd_Ed.ppt)
 
3.2.5 AP2272ndEdition:Ship Mechanical Systems
 *平成15年1月(2003年1月)から開始されたAP2272ndEdidionのDIS版には未だこの分は反映されておらず、実際にはDISのコメントという形で取り込むことが関係者の間で合意されている。
 
 船の仕様作成から設計、承認、建造、運航、検査・保守、破棄までのライフサイクルの中で、推進システム、補機システム、甲板機械に関する製品データを対象としている。取り扱われる情報は製品構造(部品の構成および組立方法)、バージョンや承認、製品の定義および形状表現などである。
 
 それらは、AP226CDドキュメントによると、下図に示すデータ計画モデルを持っている。この大きな特徴は、対象となる多数の機器仕様を現わすのにSTEPのスキーマで直接表現するのではなく、外部のライブラリに定義してそれを参照するメカニズムを有していることである。
 
(拡大画面:40KB)
図3.2.5-1 AP226データ計画モデル
 
 Ship Mechanical Systemsの要求事項を機能単位UoFで、AP227と比べると図3.2.5-2の様になる。双方でUoFの捕らえ方にかなりの差異があるので両者を単純に比較する事は難しいが、ここで網掛けを加えたものについては、UoFというよりもマッピングの過程で生まれるものなので特にカバーされる必要はない(敢えていわなくても必ず関係するものである)。Dictionary_items_and_definitionsとlibrary_referenceはPLiBを参照する為のもので、現存のAP227には存在しておらず、新たに付け加える必要がある。External_refenceは本来、図面や船級の規格書などを参照する為のものであり、上記のライブラリとは直接関係しない。これに相当するものは、AP227の既存のドキュメントからは、伺えないが一般的には考慮されているべき物と考えられる。Items_and_definitionは、上位構造を意味しAP227に限らず全てのSTEP構造には装備されているもので、AP227では、plant_item_characterizationなどがそれに相当する。主要な目的であるmechanical_product_representationとmechanical_product_structureについては、1:1の対応は見えないが、connection_UoF、connector_UoF、piping_component_UoFなどの一部またはその拡張として関係付けられる事になるだろう。Schedule_and_eventは、本来船の運航や保全に関するものであり、現行のAP227では、賄えないのではないかと考えられる。
 
図3.2.5-2 AP227とAP226の機能単位関連図
No AP227ed2 UoF No AP226 CD
l associative_schematics_UoF 1 Dictionary_items_and_definitions
2 Cableway_component_characterization UoF 2 Engineering_measure_with_units
3 change_information UoF 3 External_references
4 connection UoF 4 items_and_definitions
5 connector UoF 5 Library_references
6 hvac_component_characterization UoF 6 Mechanical_product_representation
7 hvac_system_functional_characterization UoF 7 Mechanical_Product_structures
8 hybrid_shape_representation UoF 8 part41_resources
9 piping_component_characterization UoF 9 part42_resources
10 piping_inspection UoF 10 Schedule_and_events
11 piping_system_functional_characterization UoF 11 Ships
12 plant_characterization UoF    
13 plant_csg_shape_representation UoF    
14 plant_item_characterization UoF    
15 shape UoF    
16 site_characterization UoF    
 
 先に開かれたワークショップでは、これらShip Mechanical Systemsの要件を満たす為には現存のAP227に、新たに3個の機能単位を追加することで、達成できるという見込みが報告されているが、以上の様に考えてくると、Ship Mechanical Systemsの全ての機能を組み込むのは、かなり難解な作業を伴うのではないかと思われる。本件については、現在鋭意作業中であり、近い内にその結果が公表されるであろう。なお、主な機能である舶用機器の表現には、旧来AP226で取上げられてきたISO 13584 Parts Library(通称PLiB)によるものから、ISO 10303-221やISO 15926(Oil and Gas)で使われているReference Data Library(通称RDF)によるものへ置換される方向にある。ただ米国は、PLiBを範疇にいれており、双方を使える仕組みを求められるものと判断される。







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