[マレーシア]
タンジョンプラパス港、年間コンテナ取扱量210TEUを予測
ジョホール州のタンジョンプラパス港のモハメド・シディク最高経営責任者(CEO)は、同港における今年のコンテナ取扱量を210万TEUと予測した。同CEOは複数の海運会社がタンジョンプラパス港への寄港に関心があり、2002年度のコンテナ取扱量は本年に比べ4〜5%増加するとの期待を示した。マースク・シーランドが寄港地をシンガポールから同港に移動、台湾の長栄海運(エバーグリーン)も同様の意向を示している。
《04 Dec 2001, New Straits Times, Business Times, The Star, The Sun, Malaysia》
PTP港、昨年のコンテナ取扱量200万TEU超える
ジョホール州タンジュンブルパス港(PTP)の昨年のコンテナ取扱量は205万TEUに達し、目標の200万TEUを上回った。操業を開始した2000年の41万8,000TEUからは5倍近くに増加。寄港したコンテナ船は2000年の698隻の3倍以上に当たる2,286隻に上った。
PTPのモハマド・シディク最高経営責任者(CEO)は、「海運・港湾セクターの需要は落ち込んでいるものの、貿易加工区や後背地からの国内貨物の量が増加したことで目標が達成できた」としている。
同港では処理能力拡大に向けコンテナ埠頭やクレーン10基の導入等などの設備投資を進めており、年内には取扱能力を1年当たり450万〜500万TEUに拡大する計画。
同港を貨物の積み替え拠点にしている海運会社は、先頃拠点をシンガポールから移したマースク・シーランドがあり、台湾の長栄海運(エバーグリーン)も移転を検討中の模様。
《04 Jan 2002, New Straits Times, Business Times, The Star, The Sun, Malaysia》
シンガポール港、エバーグリーンに優遇提示か
台湾海運最大手のエバーグリーン・マリン(長栄海運)の誘致・確保をめぐり、ジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)とシンガポール港が争奪戦を繰り広げている。
エバーグリーンは現在、コンテナ積み替え拠点をシンガポールに置いており、年間約120万TEUの積み替えを行っている。同社は先月、積み替え拠点をシンガポールからPTPに移転することを検討していると発表。
これに対し、シンガポール港湾公社(PSA)側がこのほど、二次対策として取扱料の割引などの新たな優遇策を提示した模様。
2000年に開港したPTPはシンガポール港より低コストで、コンテナ積み替え拠点をシンガポール港からPTPへ移管する海運会社が増えつつある。世界最大手のマースク・シーランドは2000年にPTP株の30%を取得、同港へ拠点を移した。
シンガポールからPTPに拠点を移した場合、年間で約1億リンギのコスト削減が可能になるとしている。
《10 Jan 2002, Business Times, Malaysia》
エバーグリーン、シンガポールからジョホールヘ移転決定
世界最大のコンテナ会社台湾の長栄海運(エバーグリーン)は、域内における貨物積み替え拠点をシンガポール港からジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)に移転することを正式に決めた模様。
長栄グループの張栄発会長は、日本メディアのインタビューで「我々は正式に移転を決めた。PTPの港湾コストは、シンガポール港の半分以下だ。」とし、移転理由がコスト削減にあると説明した。エバーグリーンおよび子会社の立栄海運(ユニグローリー)は、シンガポールで年間120万TEUのコンテナ貨物を扱っており、両港のコスト差は2億台湾元(2,174万リンギ)に上るとしている。
消息筋によると、エバーグリーンはシンガポール港との契約が切れる本年8月をめどにPTPに移転する意向。昨年10月にエバーグリーンとTPT間で覚書が結ばれた模様。これに対し、シンガポール港湾運営会社PSAは昨年移転撤回を求める代表団を台湾に派遣した模様。
マハティール首相は16日、エバーグリーンのTPT移転表明を受け、「かつてはシンガポールがマレー半島の先端という地理的優位性があったが、現在は海運業界を巡る環境が変わり、もはやこのような考えは受け入れられない。マレーシアが域内の海運ハブになれない理由はない。シンガポールはこれが公正な競争の結果であることを受け入れてほしい。」と述べた。
《17 Jan 2002, New Straits Times, Business Times, The Star, Malaysia》
タンジョンブルパス港とマレー鉄道接続
ジョホール州タンジョンプルパス港(PTP)とマレー鉄道のクンパスを結ぶ総延長31kmのコンテナ輸送用鉄道敷設工事が、今年3月に完成する予定。
PTPは、同港とマレー鉄道を結ぶことで、貨物積み替え港としての業務エリアをタイ南部まで拡大したい考え。1999年4月に着工、2001年末に完成、2002年第1四半期に運行開始の計画。PTPはジョホール州パシルグダン港までの鉄道輸送を開始している。
《18 Jan 2002, The Business Times, Singapore》
タンジョンプルパス港、域内最大級のクレーン2基設置
ジョホール州タンジョンプルパス港(PTP)は、オーバーパナマックス型コンテナ船に対応した東南アジア最大級のクレーン2基を設置した。PTPは同クレーンを合計5基発注しているが、同クレーンはアウトリーチ60メートル、定格加重61トンで、22列のコンテナに対応している。
《30 Jan 2002, The Business Times, Singapore》
昨年のコンテナ取扱量、前年比48%増
マレーシア国内のコンテナ取扱量は下期の貿易高の伸び悩みにもかかわらず、前年比48%増の約750万TEUとなった。前年は525万TEU。特に、国内港から他港への移送時のコンテナ積み替えで需要が拡大した。
クラン港ノースポートのコンテナ取扱量は約230万TEUで最大。また、ウエストポートとノースポートを合わせたクラン港全体のコンテナ取扱量は国内全体の52.3%となった。ジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)の取扱量は約201万TEUと前年比で5倍以上に拡大した。
《11 Feb 2002, New Straits Times, Malaysia》
コンテナ船の大型はPTPに有利
コンテナ船の大型化が進んでいるが、ジョホール州タンジョンプルパス港(PTP)は超大型コンテナ船への対応が可能なため、今後とも十分競争力を持ち得ると業界関係者は見ている。マースク・シーランドは超大型コンテナ船(ポストパナマックス)を約20隻保有しており、同社との提携もPTPにとって有利に働くと見ている。
PTPの水深は最大15メートル有り、超大型コンテナ船用埠頭クレーンは14基整備されており、次世代コンテナ船対応のクレーンも10基発注済。
《26 Feb 2002, Business Times, Malaysia》
PTP港、電子通関システム導入
ジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)は、入港船舶に対する電子通関システムを導入した。海運会社などはオンラインでの申請が可能になり、必要な情報をリアルタイムで入手できる。
現在船舶の入港申請手続きは、通常、税関局と海事局、保健局、入国管理局の4機関を通じて行われ、書類を4部用意する必要があった。
《20 Mar 2002, Bernama, Malaysia》
PTP港、新たにクレーン5基据え付け
ジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)でゴムタイヤ式ガントリークレーン5基の据え付け工事が完了した。PTPのモハマド・シディク最高経営責任者(CEO)は、クレーン増強は、東南アジアにおける地位向上を目指し、コンテナ取扱量を2倍に拡大する計画に沿ったもので、効率向上に寄与するものであるとした。また、年内には全15基の据え付けが完了する予定で、年間取扱能力も450〜500万TEUに増強される。
《23,25 Mar 2002, New Straits Times, Business Times, The Star, The Sun, Malaysia》
PTP港、エバーグリーンと契約締結
ジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)は、台湾海運最大手のエバーグリーン・マリン(長栄海運)との間で、シンガポール港からの機能移管について合意したと発表した。
両者は今月1日にターミナルサービスについて合意し、契約を締結した模様。今年第3四半期(7〜9月)中の業務開始が見込まれている。PTPで取り扱われるコンテナの量や契約額などは明らかにされていない。
《03,06-07 Apr 2002, Reuters, The Business Times, Singapore》
PTP港、次は韓進海運
ジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)が、韓国の韓進海運に触手を伸ばしているとの観測が浮上している。PTPは3日にエバーグリーン・マリン(長栄海運)のシンガポール港からの機能移管を発表したばかり。
韓進海運の関係者はPTP港から機能移管に関する接触があったことを明らかにした。韓進海運のほかにも複数の海運会社がPTP港からのアプローチを受けており、そのうちの数社はPTP港からのオファーではコスト削減が可能であり、真剣に対応を検討しているとのこと。韓進はシンガポールで年間100万TEUのコンテナを扱っている。
《05 Apr 2002, The Straits Times, Singapore》
270万TEUを予測:PTP港
タンジョンプルパス港(PTP)のモハマド・シディク最高経営責任者(CEO)は、同港の2002年の年間コンテナ取扱量は、前年比約30%増の250〜270万TEUとなる見込みだと述べた。この予想はシンガポール港で年間120万TEUの貨物を取り扱っていたエバーグリーン・マリン(長栄海運)のコンテナ積み替え拠点移管を受けたもの。
同CEOは、エバーグリーン。マリンが拠点移転にあたってコストのほかにもPTPのコンテナ取扱能力を重視したと強調。大手海運会社の拠点移動はジョホール州に利益をもたらし、マレーシアが近い将来、域内の海運の主要拠点になるだろうと語った。
《09 Apr 2002, New Straits Times, Business Times, The Star, The Sun, Malaysia》
エバーグリーン移転は、ホッケン・ミーのおかげ?
ジョホール州のタンジョンプルパス港(PTP)が、エバーグリーン・マリン(長栄海運)の東南アジアハブ港の地位をシンガポールから奪取に成功したが、エバーグリーン・マリンがPTPへのハブ移転を決断したのは、PTPが提示したコスト、コプラン・セルバダナ・マレーシアと合弁でトレーラーを使った輸送業免許交付、消息筋が見ている長栄グループ傘下のエバー航空のマレーシア乗り入れに対する措置等の優遇措置のほか、リン・リョンシック運輸相自ら同行した屋台の福建麺(ホッケン・ミー)だったのかもしれない。
消息筋が明らかにしたところによると、マレーシア港湾の売り込みにあたったリン運輸相は港湾のハード・ソフトの整備に加え、エバーグリーンを含む台湾企業のトップと個人的な信頼関係を確立するため積極的に働きかけており、エバーグリーン幹部がクアラルンプールを訪れた際には、自ら複数のグルメスポットに案内し、そのグルメスポットの中に、道端の福建麺屋台が含まれていたとのこと。
《13 Apr 2002, The Straits Times, Singapore》
PTP港、来月から第2期工事開始
ジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)は、大手海運会社のさらなる誘致を推進するため来月から第2期拡張事業に着手する。同拡張事業の総工費は12億リンギ(約5億7,000万Sドル)で、第1段階では約2億リンギを投じ2バース建設を開始し、2003年中をめどに完成させ、取扱能力を100万TEUに拡大する計画で、将来的には8つのバースで年間1,000万TEU以上の貨物取扱能力を目指すもの。
《08 May 2002, New Straits Times, The Business Times, Malaysia, Singapore》
エバーグリーン、PTPへの移管は8割
台湾海運最大手エバーグリーン(長栄海運)は、8月第3週をめどに取扱貨物量の8割に相当する約96万TEUをジョホール州のタンジュンプルパス港(PTP)に移管する。残り約24万TEUについては、引き続きシンガポール港湾公社(PSAコープ)で取り扱う。
シンガポールでは今後アジア〜オーストラリア間を中心に貨物量全体の約2割をPSAで取り扱うこととなり、金額面での優遇策の提示など、PSAの引き止め交渉が奏功した結果としている。
《10 Jun 2002, New Straits Times, Malaysia》
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