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情報誌「さぁ、言おう」 2002年12月号

 事業名 高齢者のためのボランティア普及啓発活動
 団体名 さわやか福祉財団 注目度注目度5


今 心の教育を考える
(取材・文/飯村 薫)
総合的な学習の時間を支えるもの
神奈川県立津久井浜高等学校
 
 高校では来春より「総合的な学習の時間」が開始される。ひと足先にこれに取り組んだ神奈川県立津久井浜高校を訪問した。
 
 同校は2000年度(平成12年度)より総合的な学習の時間への準備を開始、翌年度は試行、本年度より本格的な実施へと踏み切った。1年生(237名)が年間35時間学習している。今年度は時間割への組み込みは行わず、午前中で授業が終了した後の時間をまとめて使っている。学校より10分も歩けば海岸や山に出られるという地の利を生かして磯釣りや里山歩き、ゴルフ、将棋、漢字検定、福祉関係など12の講座が開設されている。
 高齢者福祉体験講座では近隣の高齢者施設に出かけ、車イスでのフォークダンスに加わったり、一緒におやつを食べながら談笑したりしている。訪問ごとに利用者の方と緊張せずに接することができるようになったが、話が途切れたりうまく対応できないことを悔しがり、「次こそはがんばろう!」と決意する生徒もいるとのこと。利用者に喜んでもらえることがうれしいと多くの生徒は感じているようである。
 保育体験講座では、同校卒業生が園長を務める幼稚園で、園児との遊びや絵本の読み聞かせを行っている。園側に「園児の成長を高校生に見守ってほしい」との意向があり、高校生はグループに分かれ、通年で同じクラスを担当する。当初戸惑いの表情が多かったが、園児たちとのふれあいを通じてすっかりお兄さんお姉さんとしての自覚を持ったようであり、「先生の立場に立ってみて大変だと思った」との感想が出てくるまでに。毎回提出する記録用紙も、園児の状態像を克明に記載しており感心するばかりである。
 前の2つと異なり、近くの養護学校から講師を招き交流をしているのが障害者福祉講座。同校と県立武山養護学校が協議をし、障害者の理解を中心としたプログラムを立案、養護学校の職員がそのほとんどを担当している。高校と養護学校の交流はよく行われているが、年間の授業すべてを通じてのものは極めて珍しいといえる。1学期には知的障害についての講義の後、養護学校高等部の作業学習に参加。紙すさ・皮工芸・機織りの班に分かれ、作品づくりに挑戦した。養護学校に入るのも初めて、障害児とのかかわり合いもあまりないという緊張の中で作業は始まったが、人懐っこい養護学校の生徒たちからアドバイスを受けていくうちにだんだんと会話が交わされ、時には大きな笑い声も。出来上がった作品を手にしながら「楽しかった!」と言った顔には清々しさが表れていた。
 9月、中間発表会が行われたが、その時使われたどの講座の資料にも笑顔一杯の生徒の写真が満載であった。「今年、順調に滑り出したのは昨年の試行期間があったおかげ。問題点がよくわかりましたから」と、総合的な学習の時間について総括的な立場で担当してきた宮澤教諭は話す。教員側からの不満、生徒たちの当惑ぶり、時間割編成上の問題など当初予想しなかったことが噴出したという。その反省を十分に生かし、講座内容や運営、年間計画のあり方などを考慮し今年度の本格的実施に踏み切ったのである。
 またもう一つには、この講座を支えてくれる地域の力があることである。高校生を迎える幼稚園・高齢者施設・養護学校などいずれも気持ちよく協力している。そこには地域の若者の成長に期待する熱い思いがあるのかもしれない。「お金はほとんど使っていません。人がたくさんいてくれますから」との宮澤教諭の言葉は、それを表しているのだろう。
 学校がほんの少し動くだけで、地域に人の輪ができていく。こんな簡単なことにどうして気が付かなかったのだろう? ひょっとして総合的な学習の時間は地域に大きな変化を呼び起こす起爆剤になるのではないか、そんな思いが強く残った取材であった。
 
養護学校を訪れての作業学習。紙すき作りと革製ストラップ刻印に挑戦
コラム
財団が修学旅行の訪問先に・・・
 さわやか福祉財団への中・高生の訪問が増えてきていることをご存じですか? 毎回、5〜10名程度の訪問ですが、総合的な学習で近隣の学校からやって来たり、修学旅行のグループ行動でやってきたりしています。9月30日にも、本誌2月号の「今、心の教育を考える」で紹介した福岡県立城南高等学校から、生徒10名と引率教員1名の訪問を受けました。
 いつもは財団の目的や活動を説明した後、「近隣助け合い体験ゲーム」をするのですが、今回は質問に答えた後、財団からの逆取材をお願いしました。皆さん財団をホームページで知るようです。その上で、ボランティア活動や福祉についての情報に触れ、学ぶために来られています。「財団に来て、知らなかったボランティアのやり方を学び、ボランティア活動を身近に感じることができた」という感想と、財団の印象について、「楽しみながら熱心に活動している」というお褒めの言葉(?)を頂戴しました。また、もっとボランティア活動や、その感想を紹介するといいというアドバイスもいただきました。感謝!
(伏見 明)
 
みんな熱心に聞いています・・・







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