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『ナルホド』 ことば・言葉・WORD
GPS
 最近はカタカナ英語どころか、アルファベットの頭文字を取っただけの言葉も増えてきているが、この「GPS」も近頃はやりの代表格だろう。
 これはグローバルポスティングシステムの略で、全地球測位システムと訳される。現在、自家用車にも多く取り付けられている「カーナビ」(車の自動位置システム)の基礎といえばおわかりの方も多いだろう。専用端末がある位置を、人工衛星からの電波で通信設備を利用して確認し、携帯電話やパソコンで地図上に表示できる。
 この技術が今、高齢者介護の現場や、子育て中の親に人気を呼んでいる。というのも、たとえば痴呆高齢者が知らぬ間に徘徊しても、専用端末さえ身につけていれば、その場所をほぼ特定できるからだ。子どもの帰りが心配な親たちにも人気だとか。
 こうした位置確認システムは、PHS(簡易型携帯電話)のアンテナ網などを利用して従来から需要が増えつつあるが、GPSのウリは、その位置情報がより正確なこと。
 PHSでは最高でもおよそ100メートル、しかし、GPSでは誤差10メートル程度とも言われる。実際、大手警備会社がすでにサービスを提供し、自治体が介護対策用に補助金を出しているところもあるから、関心のある人はまず地域の役所に確認してみるといい。月々の基本料金、探す場合の利用料金などを含め数千円程度と利用しやすい金額で対応しているものもあるので、用途を考えてうまく使いこなそう。
コミュニティービジネス
 コミュニティービジネスとは、地域社会の中で課題とされるもの、地域のニーズを満たすことを目的に行う事業のこと。自社の利益追求を第1とするのではなく、「地域社会をより良くしよう」という思いを実現させるためにビジネスを行う。
 従って範囲は広範だ。介護・福祉はもちろんのこと、子育て、教育、環境、まちづくり等々多岐にわたる。その目的から、NPOの取り組みも増えてきているが、「ビジネス」なのだから、形態は有限会社でも株式会社でもまったく構わない。市民起業、地域経済活性化につながるとして、雇用対策の面から注目している自治体も少なくない。ボランティア活動などともうまく連携しながら、活力ある地域社会の新たな原動力に育ってほしいものだ。
 
バックナンバーのお知らせ
BACK NUMBER
 
『さぁ、言おう』の最近6か月のバックナンバーの内容の一部をご紹介します。
詳しくは編集部までお問い合わせください。
 
『さぁ、言おう』2002年7月号
●挑戦―幸福づくり/人が生きる原点
●生き方・自分流/小栗 大造さん
●特集/課税されたふれあいボランティア
●ふれあい活動奮戦記/福祉サポートセンターかかみがはら(岐阜県)
●わたしの一歩/山崎 章郎さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年6月号
●挑戦―幸福づくり/数億の仲間の協力で誕生した尊い命
●インタビュー/長瀬 淑子さん
●特集/「市民参加型生涯学習システム」とは
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人クローバー・サービス(京都府)
●わたしの一歩/野村 正樹さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年5月号
●挑戦―幸福づくり/「自ら生きる人生」は至極の味わい
●生き方・自分流/鏑木 陽子さん
●特集/人生を変える!
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人ふれあい天童(山形県)
●わたしの一歩/川淵 三郎さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年4月号
●挑戦―幸福づくり/物の豊かさはどこまで必要か
●座談会/さわやか福祉財団研修生7名を囲んで
●特集/官民の人事交流はどこまで進んでいるのか?
●ふれあい活動奮戦記/たかもり助け合いの会びすけっと(長野県)
●わたしの一歩/見城 美枝子さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年3月号
●巻頭言/ふれあい事業に対する法人税課税は正当か
●特集/こんな一人暮らしもいいもんだ 沖縄県佐敷町を訪ねて
●特集介護保険/介護相談員って何? 市民の視点でサービスの質向上に役立つ
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人北九州あいの会(福岡県)
●生き方・自分流/武永 賢さん
 
 
『さぁ、言おう』2002年2月号
●対談/日本でも始まった治療の事前指定とは 二ノ坂保喜さん
●特集/老親と離れて暮らす 子の思い、胸の内
●特集介護保険/要介護認定の仕組みの見直しは進んでいるか?
●ふれあい活動奮戦記/NPO法人いぶりたすけ愛(北海道)
●団体情報/東海・北陸・近畿・中国・四国ブロック
 
月刊『さぁ、言おう』は、“活動する”投稿情報冊子です。
8月号掲載記事連絡先
■鳥取たすけあい
〒680−0061
鳥取県鳥取市立川町6−234−6−2
TEL 0857(23)2128
FAX 0857(24)3918
■株式会社ジャパンエナジー 基本理念推進本部
〒105−8407
東京都港区虎ノ門2−10−1
TEL 03(5573)6696
FAX 03(5573)6773
■銚子市立猿田小学校
〒288−0855
千葉県銚子市猿田町1179−2
TEL 0479(33)0551
FAX 0479(33)2229
■高島平地区小地域ネットワーク
〒175−0082
東京都板橋区高島平1−47−9 株式会社アップル・プレス内
TEL 03(5398)6765
FAX 03(5398)0555
編集後記
●今月号はいわば「地域福祉計画」特集です。福祉関係者やまちづくりに携わっている人にはすでに知られた言葉ですが、世間一般にはまだまだ浸透していません。運営の主体となる市区町村長さんの温度差もあるようです。皆さんがお住まいの市区町村の地域福祉計画はどうなっているか、ご存じですか? 本文にもあるとおり、真の住民参加ができるかどうかがこの計画の、そして今後の地域福祉充実の試金石。ぜひ注目です。概要は対談と特集でどうぞ。(し)
 
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TEL 03(5470〉7751
E-mail
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(財団運営グループあるいは『さぁ、言おう』編集部までお気軽にお問い合わせください。
 
ひとりごと No.84 堀田 力
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わたしの一歩
 
毛利 衛さん
(宇宙飛行士/日本科学未来館館長)
素晴らしい出会いが後押し
 92年の宇宙飛行後は、宇宙開発事業団の宇宙飛行士室長として執務を取るかたわら、全国津々浦々まで足を運び講演会や取材の連続でした。宇宙の素晴らしさを語ることに充実した毎日でした。しかし宇宙開発が国際的になるにつれて、NASAの宇宙飛行士になる必要性を強く感じ始めていました。
 85年の日本での宇宙飛行士募集のときは、外国人には開放されていませんでした。NASA宇宙飛行士になるためには新入生としてゼロからの訓練コースを受けなければいけません。実はその当時の自分の肩書を捨てて新人になることに私は多少自信がありませんでした。その気持ちを押してくれたのがNASAで会った素晴らしい仲間の生き方です。
 宇宙飛行士室長まで昇進しても、奥さんの仕事のため、彼女の仕事場に近い民間航空会社のパイロットになり、4人の子どもの世話が出来ることを人生の生きがいとしている人。ベテラン宇宙飛行士として宇宙会社の顧問にもなれる立場にありながら、自分は教師に向いていると出身の空軍の教官に戻った人。世間が羨むといわれる肩書に固執せずに、自分の内なる声に正直に従って生きている彼らのすがすがしさに打たれたのです。無事NASA宇宙飛行士となり、2000年の2回目ミッションを終えることが出来ました。今はこれまでのすべての体験を活かすべく、科学館の館長として科学と人が触れ合う場をつくる作業の毎日です。
 
日本科学未来館HP







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