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情報誌「さぁ、言おう」 2002年7月号

 事業名 高齢者のためのボランティア普及啓発活動
 団体名 さわやか福祉財団 注目度注目度5


挑戦―幸福(しあわせ)づくり
人が生きる原点
 
堀田 力
さわやか福祉財団理事長
 
医療保険や介護保険、年金などの社会保障制度のない国々の高齢者が、我々が思うほど不幸かというと、必ずしもそうではないのかもしれない。
そういう国々の人々は「自助」「自立」という、人が生きる原点となる精神を、しっかり身に付けている。
どんな制度をつくるときも、その精神を損なわないことが大切であろう。
 
 去る4月にマドリッドで開かれた第二回高齢化に関する世界会議NGOフォーラムに、高連協(高齢社会NGO連携協議会)のメンバーらと参加し、「アジアにおける高齢化に関する経験を分かち合うワークショップ」を開催したら、発展途上国の人々らが集まってくれて、実情と意見がせつせつと語られた(本誌6月号47頁活動ニュース参照)。
 樋口恵子さんと私は、日本の介護保険制度導入などを踏まえて問題提起をしたのであるが、新しい介護保制度の導入に対する反応は思ったほどはなく、中国・北京から来た女性が語った「高齢者が自立して生きていくためには教育が必要であり、生涯教育の仕組みが必要」という提言に、多くの発展途上国の人々が共感を表明した。
 「制度は不十分でも、自分たちで自立して生きていこうという気概にあふれている」というのが実感であり、そう感じながら、私は、人々の精神の健全さに感動した。
 国連は、20年ぶりに開いた今度の国際会議で、発展途上国における高齢化の問題に焦点を当てたが、その発想は、多分に先進国的で、高齢化問題に対応する仕組みをどう立てていくかに中心があり、現に政府間会議では、先進諸国は仕組みについて、発展途上国は経済援助について主張したと聞く。しかし、NGO、NPOの人々は、発言の場を私たちのワークショップに求め、高齢者自身の自立を熱く語ったのである。
 アジアの貧しい地域の子どもたちは小学校にも満足に行けないが、自らの役割を生き生きと果たし、夢を持ち、快活に生きている。日本の高齢化率の高い地域の高齢者は、80、90になっても自立の精神を失わず、人生に向き合っている。大切なのは、そういう精神を失わせない対応策である。一時限りの公共事業を持っていくのでなく、たとえば都市の小学生たちを1年間地域に預け、大自然の中で、農業や畜産など彼らの生き方と精神を子どもたちに学ばせ、体験させるといったプログラムを実施してみてはどうであろう。







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