日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 社会科学 > 社会 > 成果物情報

情報誌「さぁ、言おう」 2002年5月号

 事業名 高齢者のためのボランティア普及啓発活動
 団体名 さわやか福祉財団 注目度注目度5


活動は優れた生涯学習の場
 それから足かけ9年。「お仕着せでない 金儲けでない 施しでもない」をモットーに心の交流を重視した活動を展開してきた結果、現在の会員数は250余名、年間の活動時間は1万4000時間にまで広がった。加藤さんの目には、この間の活動の成果はどのように映っているのだろうか。
 「当初は有償ボランティアに対する抵抗もありました。福祉はお上が施すものであり、ボランティアは無償であるべきだと。ですからまずは、その“無償奉仕”というイメージからの脱却が課題となりました。ですが仲間が集まり、1人が2人、2人が4人と自発的な社会貢献活動が広がる中で、福祉の意識や福祉のコスト感覚が育ち、人が人として、人間らしい生活を営むには、市民同士の互助や共助の助け合いが大きな役割を担う。そういう理解と協力がずいぶんと得られるようになってきたと感じています」
 困ったときには、いかなるニーズにも可能な限り対応する。その「かゆいところに手が届く」ようなサポートによって、家の中の空気の流れが良くなり、利用者も家族も心身の余裕を取り戻し、険しかった顔つきが柔和に変わっていく・・・。この活動をしていると、そんな場面に何度となく出くわすという。
 
山形県恒例の芋煮会の準備(果樹園にて)
 
芋煮会とデイサービス・いきいきサロン「ふれあい」でのひとコマ
 
 「介護にまつわるさまざまな課題や困難を自分たちの問題ととらえ、それを努力してクリアをしたときの喜び。“あのような素晴らしい老い方をしたい”と人生の目標になるような生き方を示してくださる利用者。会員同士の交流は、どんなカルチャー教室よりもはるかに優れた生涯学習の場になっているように思います」
 老いを学んで、老いを育てる中で、会員の意識も、変わってきた。生きがいと誇りを持って自己実現ために活動に参加する人、社会のために役立つ生き方を模索する人・・・。自宅の一部を開放して、いきいきサロン「ふれあい」の場を提供している高橋勇さんもそんな会員の一人だ。
 「お年寄りの閉じこもり解消のために、以前から宅老所の必要性を感じて設置の準備を進めていたところ、高橋さんが“自宅もだいぶ傷んできたところだし、宅老所として1階部分を活用してくれるのなら、自宅を改築したい”。そう申し出てくださったんです。そして設計の段階から私たちの希望を取り入れた自宅は、全室バリアフリー、オール電化。宅老所として開放される1階部分は約50坪ほどのフロア面積となりました。高橋さんのように地域に貢献したいと思っている方と、会が持っているノウハウやマンパワーを連携させれば、地域にこんな素晴らしい支え合いの場づくりもできる。おかげさまで、自宅開放型という新しい形の宅老所のモデルケースができました」
 現在はここで毎通月曜日、一人暮らしなどのお年寄りが集まり、世間話やお花見や芋煮会などの季節の行事などを楽しんでいる。
 「ほかにも自分の住んでいる地域で、リーダー的な立場で子育て支援、環境、レクリエーション、生涯学習、公民館活動等で頑張る仲間も少なからずいます」
 
デイサービスでもみじがりに
 
資金源になるフリーマーケットの準備
目指すは「ぴんぴんころり」
 加藤さんは続ける。
 「介護保険のスタートによって制度としてのセーフティーネットはできましたが、大切なのは介護保険をいかに受けるかではなく、健康を維持しながら積極的に社会参加をし、そしていかに社会に貢献していくか。それこそが年を取っても元気で自立した生活を送るポイントになります。そのためにも、高齢になってからの対策では遅い。よき老いは40代から意識をすべきだと痛切に感じています」
 
知的障害者訪問。授産施設、天童青年会議所との連携
 
「生き生きと輝きの人生を求めて」の研修会風景
 
 そこで同会では、積極的によき老いの学習の場を設定しようと、天童ユネスコ協会の後援で、毎年、会員だけでなく市民が誰でも参加できる講演会も開催。「生き生きと輝きの人生を求めて」をテーマとして、医学から食生活、看護、福祉行政、健康づくりまでさまざまな角度から長寿を考えている。また青年会議所との連携で、若い人たちと手を組んで、高齢者地域の小学生との交流を図るなど、福祉の面からの街づくりにもり組んできた。
 「目指すは“ぴんぴんころり”。誰もが安心して暮らせる支え合いの地域づくりの土台をつくるためにも、今後もできることからコツコツと汗を流しながら、明るく、生き生きとした老後をつくり上げることに関心を持つ仲間の輪を広げていきたいですね」
 
 力まず、あせらず、着実に。これからも天童の地に、ふれあいの輪を生き生きと広げていってくれることだろう。
 
ソバ打ちのボランティアを受けて、新ソバをごちそうに
 
デイサービス・山寺の和風喫茶室で一服。“目の不自由な方も一緒です”
 
 山形県天童市に本拠地を置くNPO法人ふれあい天童は、長い人生を人間らしく健やかに生活するために、地域で互いに支え合い、誰もが心豊かに暮らしていける、ふれあい・助け合いの町づくりを目標に設立されたNPO法人。主なサービス内容は家事援助、身体介護・介助、移動サービス、子育てサポートなど。またデイサービスの運営も行っている。会員になるには年会費3000円が必要。利用者は1時間700円を支払う。サービスを提供した会員は1時間600円(差額は事務手数料)のうち、100円を時間預託に回し、残り500円を謝礼として受け取ることができる。(→連絡先は最終頁)
 
1992年11月
設立のための研修を開始
1993年5月
「ふれあい天童」設立
 
「生き生きと輝きの人生を求めて」のテーマのもと、第1回講演会を開催。以降、毎年実施
1995年7月
山形新聞社の「愛の事業団」より福祉車両の助成を受ける。
 
移動サービス、洗濯サービス開始
2002年1月
いきいきサロン「ふれあい」を開所
2001年4月
NPO法人格取得







サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら

日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
2,985位
(33,950成果物中)

成果物アクセス数
2,517

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2022年1月15日

関連する他の成果物

1.情報誌「さぁ、言おう」 2002年8月号
2.情報誌「さぁ、言おう」 2002年9月号
3.情報誌「さぁ、言おう」 2002年10月号
4.情報誌「さぁ、言おう」 2002年11月号
5.情報誌「さぁ、言おう」 2002年12月号
6.情報誌「さぁ、言おう」 2003年1月号
7.情報誌「さぁ、言おう」 2003年2月号
8.情報誌「さぁ、言おう」 2003年3月号
9.情報誌「さぁ、言おう」 2002年4月号
10.情報誌「さぁ、言おう」 2002年7月号
11.情報誌「さぁ、言おう」 2002年6月号
12.「ワールド シー ワールド 春」写真
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から