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情報誌「さぁ、言おう」 2002年5月号

 事業名 高齢者のためのボランティア普及啓発活動
 団体名 さわやか福祉財団 注目度注目度5


挑戦―幸福(しあわせ)づくり
そういう人を「自ら生きる人生」に
堀田 力
さわやか福祉財団理事長
 
「私は生きていたわけではない。
ただ生かされていただけだ」
そう自覚した人は、自ら生き始める。
そう自覚しない人は、
そのまま「生かされるだけの人生」を続けるだろう。
目覚めさせるには、
「自ら生きる人生」の喜びは至極の味わい
 車イスの詩人むらやまみわさんは、養護学校時代の施設生活や、親元での生活を経て自立し、一人暮らしを始めてもう9年になる。
 もちろんその生活は、さまざまな仲間たちに支えられているのではあるが、その支援をつくり出したのは、彼女の魅力であり、努力である。
 「私が生活の主体者になって取り戻したのは、自分で生き、自分で選び、自分で作り出し、自分から他人を理解する感覚だ」と彼女は書いている。「以前の私はいつも誰かに生活ルールを決められ、行動範囲を決められ、与えられた環境の中で生きてきた。その中で、自分の人生は自分で生きるんだという大切なことを忘れていた。生かされていたのだ」(都社協発行パンフレット「支援費制度とは」より)。
 この日本には、彼女のように重度障害者でなくても、というより、五体満足な大のおとなであるくせに、いつも誰かに決められたルールに縛られて「生かされている」人が結構多いのではなかろうか。親にすり込まれた価値観に縛られ、世間体に縛られ、たまたま勤めることになった組織のルールに縛られ、自分の価値観や生き方を失ったまま定年後は無為な日々を過ごして人生を終える人たち。
 それは、余りにもったいない人生ではなかろうか、本人にとっても、家族にとっても、社会にとっても。
 しかし、そういう人たちに、どのようにして「主体的に生きる」喜びを教えればいいのだろう。「自分で生きる」喜びや感動、充実感は、味わった人にしかわからないのだが、同時に自ら選び、自らの責任で主体的に生きることは、「生かされる」ことの安楽さに慣れた人には、本能的に避けたくなるような厳しさを伴う。
 しっぽを巻いて逃げる人を強引に自立の海に飛び込ませることは、その人が大人になったあとはしない方がいいのだろうが、それにしても、かわいそうな人だなと思う。むらやまみわさんを見習って、自分で自分の幸せをつかめないのだろうか、五体満足な身体を授かっているのに、と、そう思う。







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