タナイタの取り付け
タナイタの仮止め
上アバラの型板と、ジユウガネを利用して、角度(ヒラキ)を調節し、ツカセとキリバリで仮止めします。
ジキガタ
内側からムダマやミヨシの上部の線(ウワバ)をタナイタに写し取ります。また、釘穴の位置もスミツケします。
タナイタのスミツケ
型板を使って、タナイタ上面にスミツケします。タナイタの高さが足りない部分に印をつけておきます。
タナイタの製作
ヤキダメ
船首と船尾部のタナイタが大きく曲がる部分は、熱を加えて曲げます。これをヤキダメといいます。ふつう、タナイタが焦げすぎないように水でぬらしながら行います。平石氏は植物性油(マーガリン)を利用しています。
スリアワセ
タナイタをツカセでしっかり固定し、スリアワセを加えて密着させます。接着剤としてウルシを用います。
釘穴を開ける
両ツバノミで釘の通る穴を開けます。
トオリクギ
船釘はトオリクギを用い、クギシメで奥までしっかり打ち込みます。
トオリクギはムダマを突き抜けるようにし、内側で折り返して、接ぎ合わせの強度を高めます。これを「尾を返す」といいます。ツガミ等を利用して折り曲げ、クギシメでしっかりと打ち込みます。
タナイタの整形
再度、スミツケをし、上面が水平になるようノコを傾けて切ります。
タナイタの基準寸法はそれぞれムダマのウワバ(上面)からの寸法で測り、ムダマとの接合部分の重なりを別とします。
タナイタの基準寸法
ミヨシの部分がミヨシの長さ(ムダマの付け根からの長さ)で4尺2寸の位置、オモテノカナバンの位置で9寸、トモノカナバンの位置で、オモテノカナバンより5分低くし、トダテの位置でトモノカナバンより5分高くします。
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