2. 在宅ホスピスケア実践的教育モデルの評価
本研究で作成した実践的教育モデルに沿った実習を受けた学生(医学生6名、看護学生3名)が、実習により取得したこと、実習プログラムや在宅ホスピスケアに対してどのような感想や考えをもっているかを明らかにすることを目的として、(1)実習の目標達成度評価、(2)フォーカス・グループミーティングを行った。
表IV−2に示す評価票を、学生は実習の前後各1回、教員と実習指導者は実習終了後に記入した。
学生自身による評価を図IV−2(実習前)と 図IV−3(実習後)、 図IV−4(実習前後差)に示す。実習前後で比較すると、全体的に評価が上がっており、実習期間中に理解が深まっているといえる。看護学生の評価が実習前から高いためか、実習前後の比較では医学生の評価の方が増加している項目が多い。特に、在宅ホスピスケアの概念やチームケアの原則など基本的な項目は評価が高い。一方、ケア計画の立案に関する評価は変化が小さく、短期間の実習で習得することの困難さを示している。
また、実習後の評価を 図IV−5(大学教員)、 図IV−6(実習指導者)、 図IV−7(医学生)、 図IV−8(看護学生)に示す。全体的に学生の自己評価の方が低くなっているが、項目ごとの評価は教員、指導者、学生共に同じ傾向である。目標達成の程度に関しては指導側と学生側で同じ認識であることが示された。このことから、指導側が学生が達成できていない点を正確に把握しており、実習期間がより長期の場合にはより効果的な指導が見込まれると考えられる。
図IV−2 学生による評価(実習前)
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表IV−2 実習目標達成度 評価票
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