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〔表7〕
研究経過の概略
年月日 内容
2001年9月 緩和ケア病床への犬の訪問を検討。
10月 患者とその家族に対してアンケート調査を実施する。
2001年12月 動物介在療法の導入についての案を病院に提出。
診療コア委員会、医事委員会、感染対策委員会、患者サービス向上委員会等通過。(2001年12月〜2002年1月)
2002年1月21日 (財)笹川医学医療研究財団のホスピスケアに関する研究助成を申請。(→認可)
29日 ミーティング:訪問活動の実施に向けての必要事項を検討。渡辺獣医師より人畜共通感染症についての説明がある。
(参加者:冨田、辻本、緩和ケア病床看護師、渡辺獣医師、川北、冨田眞)
3月12日 ミーティング:実際の準備と実施に必要な事柄、施設評価、病院サイドの準備、ボランティア教育、適性審査等について検討する。
(参加者:冨田、柏木、看護師、渡辺獣医師、川北、冨田眞)
参考文献 / 「アニマルセラピー・コーディネーターってなんだろう」山?ア恵子 著
14日 第2回アンケート調査
4月8日 ミーティング:犬の安全性、適性審査について改めて考える。
アニマル・エバリュエーション(適性審査)を米国デルタ協会のマニュアルを参考に話し合う。
(参加者:冨田、柏木、看護師、渡辺獣医師、冨田眞)
5月13日 ミーティング:神戸アドベンチスト病院・ホスピス、及び特別養護老人ホーム「きしろ荘」にて実際に愛犬と訪問活動を行っている谷口桂子さんに来院してもらいお話を伺う。
(参加者:冨田、柏木、看護師、渡辺獣医師、冨田眞)
29日 神戸アドベンチスト病院・ホスピスの訪問活動を見学する。
(参加者:梶山, 冨田眞)
※米国に拠点をおくキリスト教系の病院であり、従業員はキリスト教徒である。ホスピスという点においては緩和ケア病床と共通点も見出せる。
6月19日 特別養護老人ホーム「きしろ荘」の訪問活動を見学する。(参加者:冨田眞)
29日 松山市にて開催された緩和医療学会においてポスター発表を行う。 (冨田)
タイトル /  “一般総合病院緩和病棟への動物介在療法の導入における問題点の検討”
7月21日 米国においてデルタ協会会員として、愛犬ヘンリーと訪問活動を十数年に渡り行って来た山本央子(なかこ)さんのセミナーに参加する。 (参加者:冨田眞)
タイトル / “犬と暮らすこと・人の社会における動物との共生”
山本さんの著書 「ヘンリー人を癒す」
8月3日 動物と人間の関係学の研究家であり、米国デルタ協会マスター・インストラクター、アニマルセラピー・コーディネーター、また同時通訳として活躍されている山?ア恵子先生の講演会に参加する。(参加者:冨田、渡辺獣医師、谷口、冨田眞)
タイトル / “なぜ今、AAA、AAT、AAEなのか”
9月12日 ミーティング:国立がんセンター東病院・緩和ケア病棟の見学を行うことを決定。山?ア恵子先生に講演依頼をすることを検討。
(冨田、柏木、看護師、渡辺獣医師、谷口、冨田眞)
28日 (財)日本動物病院福祉協会の年次大会に参加する。AAT、AAAに関する多数の研究及び活動報告を聞く。 (参加者:冨田、冨田眞)
10月18日 国立がんセンター東病院・緩和ケア病棟の訪問活動を見学する。
(参加者:冨田、古家後、谷口、冨田眞)
11月26日 ミーティング:国立がんセンター東病院・緩和ケア病棟の見学報告。
「第2回阪神地区緩和医療勉強会」における山?ア恵子先生の講演に関する打ち合わせ。
(参加者:冨田、看護師、塩野義製薬の本会担当者、渡辺獣医師、冨田眞)
12月11日 関西労災病院において、「第2回阪神地区緩和医療勉強会」開催。
山?ア恵子先生による特別講演が行われる。
タイトル /“動物介在療法の定義と現状”
12月27日 企画書を再度、病院へ提出。
2003年1月 診療コア委員会、経営会議にて承認されず。
〔表8〕 【当初の計画案における問題点】
☆ AAT参加のボランティア・ハンドラーについて
 今回のAAT活動は緩和ケア病床で行われるという特異性を考えると、やはり実績のあるJAHAへ依頼してスタートするのがベストであると思う。
 
☆ 犬の種類について
 谷口様によるとCAPP認定犬であってもホスピス訪問に向いているとは限らないということであり、また逆に超小型犬などベッドの上で抱けるような犬はCAPP認定犬でなくても適性のある犬がいるとのこと。
 また、外来に来られている患者様は、病院に犬が入って来るということは何らかの目的、理由があってのことであるとの認識は持たれると思われるので、犬の種類や大きさはあまり関係なく、質で選べば良いのではないかと考える。
 
☆ 駐車場から北9階病棟までの経路について
 現時点では正面玄関から外来の待合を通ってエレベーターで上がることになっているが、病院建物の西側にある職員専用の出入り口を使用することは可能か?もしそこを使用できれば、外来の患者様の中を通らずにエレベーターまで行くことができる。
 (出入り口の近くに犬の排泄に適当な場所がある)
 
☆ ボランティアと犬の控え室(休憩室)について
 談話室の使用を是非許可していただきたい。
 一週間に一度、1〜2時間だけ。そこを占有するというのではなく、その時間帯には談話室に犬がいることがあるということでお願いしたい。
 (談話室に行くと犬に会うかも知れない、、、というぐらいの感覚)
 緩和ケア病床での活動という性質から、患者様に接するボランティアの方に多少のストレスがかかってくると思われる(ハンドラーにストレスがかかるということは犬にも当然かかってくると考えなければならない)ので、病室訪問の合間にリラックスできる場所が必要となってくると思われる。
 患者様との良い関わりのために、是非許可をお願いしたい。
 
☆ ボランティアへの交通費などの支給はどうするのか。
 現段階では渡辺先生のご意向により全くしないということになっているが、院内の他のボランティアとの兼ね合いもあるので、もう一度検討してみてはどうか。
 
☆ 病院関係者に理解してもらうため、院内の新聞(?)などでAATの準備を進めていることを知らせる。
 
☆ 犬の安全性に対する不安のある方(特にAAT導入の決定権のある方)に実際にSandyちゃんを見てもらう。
 
☆ 犬の訪問活動を実施している緩和ケア病棟、ホスピス病棟等の見学を順次行う。
 
☆ AAT活動の記録をどのようにしていくかを考えておく必要がある。
 活動前後の身体的、精神的変化など。
 あるいはAAAではじめるか。
 
☆ AATを実施するにあたっては医療サイドの理解が不可欠である。
 講演会、セミナーの開催を考えてはどうか。







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