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(10)プライヤ
 プライヤは針金を曲げたり、ねじったり、小物部品をつかんだりするときに使用するもので下記の如く用途により多くの種類のものがある。
イ)コンビネーションプライヤ
 一般にプライヤと呼ばれているもので、物をつかむ顎の部分が2段になっており、顎の一番奥の部分で針金などを切断することが出来る。
ロ)ノーズプライヤ
 コンビネーションプライヤでは作業しにくいところや、小さい穴のピンなどをつかむときに使用する。
 
2・21図 コンビネーションプライヤ
 
2・22図 ノーズプライヤ
 
ハ)ペンチ
 針金などの切断や、物をつかんだり曲げたりするときに使用する。
ニ)ニッパ
 針金の切断や、電線の被膜をとるときに使用する。
 
2・23図 ペンチ
 
2・24図 ニッパ
 
ホ)サークリッププライヤ
 サークリップ(スナップリング)の取り付け、取り外しに使用する。
へ)バイスプライヤ
 力を殆ど使わずに開閉できる万力であり、挟むときは足の部分を握り、解除するときは中間レバーを握ればゆるむ。又挟む物の大きさにより足の先のネジを調整すれば、口の大きさを変える事が出来る。
 
2・25図 サークリッププライヤ
 
2・26図 バイスプライヤ
 
(11)ハンマ
 ハンマには、片手ハンマなど使用目的によりいろいろな種類の物がある。
 片手ハンマは、重さにより1/4〜3ポンドの物に分けられる。
 銅ハンマ、プラスチックハンマ、木ハンマ、ゴムハンマは、傷が付きやすい物に使用し、テストハンマは点検用のハンマで、ボルト、ナットの締め付けや、亀裂の有無等の点検に使用する。
 
2・27図 各種ハンマ
 
(12)ポンチ
 ドリルで穴をあけるときの案内として使ったり、マークを打つとき等に使用する。
 
2・28図 ポンチ
(13)ギヤプーラ
 ギヤ、プーリ、カラー等の取り外しに使用する。
 
2・29図 ギヤプーラ
 
2)特殊工具
 エンジンメーカで機種毎或いは大きさにより、いろいろな形状の工具が製作されているので、下記にその一例を示す
(1)吸排気弁バネ脱着工具
 2・30図は小形機関用の工具で、弁を押さえコッタを外す時に使用する。
 
2・30図 吸排気弁バネ脱着工具
 
(2)シリンダライナ抜き出し工具
 2・31図のように工具を取り付け上端のナットを締め込んでライナを抜き出す。
 
 
2・31図 シリンダライナ抜き出し工具
 
(3)ピストンリング脱着工具
 工具の左部分にリングの合い口を内側にして挟み、右側の握りでリングを広げて脱着する。
 
2・32図 ピストンリング脱着工具
 
(4)ピストン挿入工具
 Aは小形用で、工具をピストンの外周に巻き付け、六角レンチでバンドを締め付けて、リングをピストン外周面迄押し込んだ状態でライナの上部に乗せ、木ハンマなどでピストン頂部を軽く叩きながらライナに挿入する。
 Bは下部の径をライナと同じ径とし、上部はテーパにして大径に造ってある。工具をライナの上部に乗せ、ピストンを入れるとテーパ部でリングが絞られ容易に挿入する事が出来る。
 
(拡大画面:62KB)
2・33図 ピストン挿入工具
 
(5)燃料弁抜き出し工具
 燃料弁本体の漏油管取付ボルトを外し、この部分に2・34図のようにボルトを締め込んで抜き出す。
 
2・34図 燃料弁抜き出し工具
 
(6)弁案内挿入工具
 内径を弁案内上部(ステムシール取付け部)の径に合わせて工具を造り、ステムシール取付け部下の段付き部を叩いて挿入する。
 
2・35図 弁案内挿入工具







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