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3. 中低速エンジン
1)アカサカE28BS−2200PS型機関
株式会社 赤坂鐵工所
 
1. まえがき
 低速機関の高い信頼性を確保しつつ、中速機関に対抗できる軽量・コンパクト・取扱い易さを兼ね備えたE28BS−2200PS形機関を開発しました。初号機の陸上運転が終了しましたのでここに紹介させて頂きます。
 
機関主要目
機関形式 E28BS
連続最大出力 2200 PS
回転速度 470 rpm
シリンダ数 6
シリンダ径 280 mm
行程 500 mm
平均ピストン速度 7.83 m/s
シリンダ内最大圧力 157 kgf/cm2
正味平均有効圧力 22.81 kgf/cm2
燃料消費率 137 g/PS・h
機関重量 20.3 ton
 
 
図−1 機関全景
 
 
(拡大画面:137KB)
図−2 試験運転結果
 
2. 機関の特徴
 本機関は多くのお客様にご採用頂き、ご好評を得ておりますE28BK−2000PS形機関をべースに、お客様の強い要望に応えるべく、高出力・高信頼性・軽量・コンパクト・取扱い易さをコンセプトに、低速280mmピストン径では他に類を見ない2200PS形機関として開発致しました。
1)信頼性・耐久性
 燃焼室を構成するシリンダライナは、FEM熱伝導・熱応力解析をもとに、冷却効果の高い当社独自の鋳込み管方式による二段ボアクーリングを採用し、上部壁温を最大出力時で平均209℃と、高出力化にもかかわらず従来機関より10℃低減しました。また、高圧力比・高効率形過給機を採用することで、給気圧力を2.6kgf/cm2に設定して排気温度を344℃と従来機関並に抑え、構成部品の熱負荷を低減して信頼性・耐久性をさらに高めています。
 ピストンは、鍛鋼製ピストンクラウンと特殊鋳鉄製ピストンスカートの組立形軽量ピストンを採用して主要軸受類の機械的負荷の低減を図っています。運転後の開放検査も良好であり、信頼性と耐久性を確保していることを確認致しました。
2)運航コストと地球環境への対応
 運航コストの低減と地球環境に対応するため、燃料カムは性能シミュレーションにより、最適なプロフィールを選定して低燃費化を実現しました。また、燃焼シミュレーションによりNOx排出率を適正化し、IMO NOx規制値をクリアしました。
3)取扱い易さ
 取扱い易さ、すなわち安全性・整備性を考慮した構造としています。例えば、簡易ボンネットにより安全性の確保と油の飛沫・飛散を防止しています。また、吸排気弁は2弁式で整備性に優れた弁箱式を採用し、連接棒は分解が容易な水平三分割構造としています。
 
3. あとがき
 以上のように各種検証試験の結果、本機関はお客様にご満足頂ける性能であることを確認致しました。
 当社では長年にわたる経験と最新の技術で、多様化するお客様のニーズに合わせた機関を開発していきますので、よろしくご指導の程お願い致します。







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