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(2)観光基盤の整備、改善
ア アクセスルート上における情報提供拠点づくり
 各方面別のアクセス道路の整備と合わせ、沿道空間における情報提供を的確に行っていく。
 各方面別の村への入り口をエントランスゲートとして、村内全体の情報提供を行っていく。将来的には、リアルタイムのイベント情報や緊急情報などの提供も検討していく。
 平家本陣の情報提供の総合的な拠点として機能させるため、必要な拡充を図っていく。
 各地区にある観光施設などを情報拠点として、無線LANやADSLなどによるネットワークで結び、観光関連情報の提供を行っていく。
 
図表5−45 情報拠点づくりの考え方
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イ 4拠点における観光基盤施設の拡充
 観光資源の集積している地区を、観光・交流の重点的な整備を推進する4拠点(上記図表5-45参照)として位置づけ、サインなどの観光案内の他、駐車場、トイレ、休憩施設など観光基盤施設の整備を進める。
 登山や釣りなどの各活動ルート上の必要箇所に、わかりやすい道路案内、及び観光案内サインを拡充し、初めて訪れた人でも安心して歩けるように整備する。また、その内容の更新やメンテナンスの体制などについても全村的な仕組みを具体化していく。
 各拠点において、駐車場、トイレ、休憩施設などを整備する際には、バリアフリー化を図り、それらの情報についても、マップやサインなどにより提供していく。
 
ウ 周辺地域と連携したバスの運行
 村内と村外を結ぶ主なアクセス道路は、現在、拡幅やトンネルなどの工事が進められており、自家用車によるアクセス時間の短縮が期待できる。しかし、公共交通については、日向〜上椎葉間の路線バスのみとなっており、現在、片道あたり3本/日のみで、地域も本数も限られた状況である。実際、熊本や高千穂方面から国見トンネル経由で入村する観光客も多いが、五ヶ瀬、高千穂方面の公共交通の連絡はない。周辺の町村との連携により、周辺観光地との連絡バスを運行するなど・立ち寄り観光客のアクセス向上を図る。
 
エ 土日限定椎葉路バスの運行
 日向、高千穂、高森、湯町、五ヶ瀬など、周辺の主要観光地、交通の要所からの輸送を週末を中心に実施し、本村まで足を伸ばしてもらう契機をつくっていく。
 村民が観光ボランティアとしてバスガイドとなったり、バスの愛称やデザイン、付加的なサービスメニューなどを工夫して、一度乗ってみたいと思うようなモチベーションづくりを行っていく。
 また、宮崎や日向、人吉など近在母都市からの日帰り企画ツアーの試行や、各施設や集落との連携による交流イベントなども併せて実施してみる。
 
オ 平家本陣の観光・交流の総合拠点施設としての再整備
 「平家本陣」は、物産センターとしての機能に加え、観光情報の受発信や観光推進の拠点として位置づけられており、観光に関するあらゆる情報や物、人などが集まる「椎葉観光の拠点」として捉えることができる。しかし、現状では、接客サービスや物産の販売方法、観光案内などの情報発信が不十分で、来村者と村民がふれあえる場となっておらず、「椎葉観光の拠点」としての役割を十分に担っていない。
 そこで、これまでの機能を見直すとともに、(1)で示した情報提供拠点や体験プログラムの運営における活動拠点など、新機能についても検討し、機能面、施設面での再構築、再整備を行う。
 
図表5−46 平家本陣の機能と主な観光拠点との関係図
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(1)平家本陣の担うべき機能
 平家本陣の基本的な利用方法としては、「村内の情報を発信し、来村者はそれを入手する(情報の受発信)」、「特産品を購入することができる(物販)」、「郷土料理を味わうことができる(飲食)」などがあげられる。さらに、現状では欠けている、「来村者と村民がふれあうことができる(交流)」を加え、より観光の中心として機能させることができる。
 では、観光振興と特産品振興の面においてこれら4点を利用する場合、どのような機能を担うべきか。次頁の表のように整理した。
 
図表5−47 平家本陣が担うべき機能
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