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エ 広域圏での取組
(1)協議会
 本村は近隣市町村と連携し、広域圏での観光・交流の取り組みや情報発信にも参加している。具体的には、地域一帯の共通イメージを活かした、ホームページ等による情報発信やモニターツアーの実施等を行っている。各協議会の活動内容については下表の通りとなっている。
 
図表5−12 広域協議会の概要
名称 圏域 主な取り組み
宮崎県北フォレストピア実行委員会
(昭和62年〜)
・高千穂町、日之影町、五ヶ瀬町、諸塚村、椎葉村 ・人おこし(フォレストプロデューサー、フォレストインストラクターの養成等)
・交流の促進(民俗芸能博物館等交流拠点施設の整備、イベントの開催等)
・産業振興(森の民宿の整備や木材加工所センターの整備等)
・基盤整備(国道265号国見トンネルの整備等)
・福祉の増進(保健医療施設の整備等)
日向・東臼杵広域観光ルート推進協議会
(平成11年度〜)
・宮崎県北8市町村(日向市、門川町、東郷町、北郷村、西郷村、南郷村、諸塚村、椎葉村) ・観光パンフレット作成
・モニターツアー実施
・ホームページ開設
・エージェントヘのPR活動
九州ハイランド活性化協議会
(平成7年度〜)
・阿蘇南外輪山から球磨郡に至る熊本県東部の一帯と、宮崎県西部を含む山間地域 ・基本計画策定
・熊本県12町村(森町、蘇陽町、清和村、矢部町、御船町、砥用町、中央町、泉村、東陽村、水上村、五木村、相良村) ・パンフレット・ポスター作成、ガイドブック作成、ホームページ開設
・宮崎県2町村(五ヶ瀬町、椎葉村) ・モニターツアー実施、自然体験ツアー実施、体験学習イベント開催、シンポジウム開催
・ガイドインストラクター養成、インストラクター協会との連携
・地域資源調査広域ルート設定
九州中央山地観光推進協議会
(平成11年度〜)
・九州中央山地の熊本・宮崎県境地域 ・観光資源の発掘・調査とデータベース化
・熊本県5町村(泉村、五木村、水上村、湯前町、多良木町) ・都市部でのキャンペーン
・宮崎県2町村(西米良村、椎葉村) ・パンフレット作成(テーマ型観光)
・ホームページ開設
・ワーキングホリデーの取り組み、モニターツアー
 
(2)モニターツアーの開催
 前頁の広域的な取組の一つとして、モニターツアーを開催している。平成12年度は「日向・東臼杵広域観光ルート推進協議会」主催、平成13年度及び14年度は「九州ハイランド活性化協議会」主催で実施されている。そば打ち体験、木工芸体験、神楽鑑賞、トレッキング、歴史探訪などを行い、地元のガイドによる案内も織り交ぜながら、本村の魅力を体感できる内容となっている。各年度の実施概要については、以下の通りである。
 
図表5−13 平成12年度の実施概要
イベントの名称 体験モニターツアー
実施日 平成12年11月17日(金)〜18日(土)*椎葉村滞在期間
実施場所 椎葉村、その他
実施主体・連携町村 日向・東臼杵南部広域観光ルート推進事業
活用した素材 椎葉の自然素材
天然記念物のスギとヒノキ
民俗芸能博物館
鶴富屋敷
神楽、民謡
村民(神楽保存会)
実施内容 ○そば打ち体験(大神館):焼畑そばを使用
○リースづくり(木工芸体験施設):カズラ,松ボックリ等(木
○八村スギ、大久保のヒノキ見学
○民俗芸能博物館見学
○旅館鶴富屋敷での宿泊・夕食
○尾前神楽と民謡の鑑賞及び体験(旅館、夕食時)
○神楽保存会との交流会(旅館、夕食時)
費用 そば打ち体験:1,500円/人
民俗芸能博物館:250円/人
 
図表5−14 平成13年度の実施概要
イベントの名称 御池トレッキングとキノコ狩り
実施日 平成13年11月17日(土)〜18日(日)
実施場所 椎葉村大字不土野尾前、向山日添
実施主体・連携町村 九州ハイランド活性化協議会(主管:椎葉村)
椎葉村・五ヶ瀬町・清和村・蘇陽町
活用した素材 平家残党の自害の地とされる御池の湿原
枯れ木に生えた天然キノコ
椎葉神楽
参加人数・スタッフ構成 参加者14名
フォレストインストラクター4名
山の案内人2名
実施内容 紅葉シーズンの美しい自然を利用したアウトドア体験イベント
○トレッキングと天然キノコ狩り。
○神楽見学
○共同学習(森の神秘と重要性)
○ヤマメ、猪、キノコ汁で昼食会
○博物館見学
運営方法 (1)運営主体
椎葉村観光協会、椎葉村企画観光課、フォレストインストラクター
(2)連携団体
フォレストインストラクター
(3)料金設定一泊二日12,000円(トレッキングのみ無料)
(4)広報手段
新聞(2回)・ダイレクトメール(150人)
(5)収入
九州ハイランド助成金200,000円
参加料12,000円×12人
(計)344,000円
実施状況 フォレストインストラクターと連携し「森林」をテーマに実施した。参加者は全て県内居住者で大半が始めての参加であったが自然と触れ合うこのイベントは興味深く満足いくものであったようである。
事前告知の方法によっては、より反響も大きく参加者増加につながったと考えている。
問題点等 ○参加者募集について広報等を効果的に行う必要がある。
○現地までの交通手段
 
図表5−15 平成14年度の実施概要
イベントの名称 平家伝説の里 歴史探訪ツアー
実施日 平成14年8月24日(土)〜25日(日)
実施場所 熊本県泉村・宮崎県椎葉村
実施主体・連携町村 九州ハイランド活性化協議会(主管:椎葉村・泉村)
九州ハイランドガイドストラクター
椎葉村・泉村
活用した素材 せんだん轟の滝、緒方家・左座家(平家)、平家琵琶実演
平家自害の地(御池)、白水の滝、伝説語り、民謡ひえつき節
鶴富屋敷、民俗芸能博物館、八村スギ
参加人数・スタッフ構成 参加者 20名
インストラクター2名
民謡の名人 2名
実施内容 平家残党の足跡を辿り、当時の様子に思いを巡らす。
泉村 ○せんだん轟の滝
○緒方家(平家琵琶観賞・実演)
〇五家荘平家の里
椎葉村 ○御池(平家自害の地)
○白水の滝
○夕食(平家伝説語り部・民謡ひえつき節)
○鶴富屋敷
○上椎葉ダム
○物産センター「平家本陣」
運営方法 (1)運営主体
九州ハイランド活性化協議会
(2)連携団体
九州ハイランドインストラクター・史談会
(3)料金設定
1泊2日 9,500円(4食付き)
(4)広報手段
新聞・情報誌・ダイレクトメール
(5)収入
九州ハイランド助成金 322,964円
参加料 9,500円×23人
(計) 512,964円
実施状況 平家伝説をテーマに泉村と連携して実施した。伝説にゆかりのある泉村内の緒方家・左座家を訪れ平家琵琶を鑑賞し、椎葉村内では「御池」で平家伝説の語りを聞き、夜には「ひえつき節」を聞きながらの郷土料理を楽しんだ。
翌日も椎葉村内の観光拠点(鶴富屋敷・民俗芸能博物館・上椎葉ダム・八村スギ)を訪れた。
問題点等 ○参加者募集について広報等を効果的に行う必要がある。
○大型バスの乗り入れが出来ないため、募集人数が制限される。







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