駐車場、観光案内サイン、トイレ等の便益・案内施設については、主な観光施設や幹線道路沿いにおいて整備されている。

　観光案内サインは、村全体または地域内での統一されたデザインやシステム化はされていない。駐車場は、通常期の観光客への対応は可能だが、平家祭りなど観光客が大勢押し寄せるイベント時には不足するため、臨時駐車場を設けている。平らな土地が極めて少ないので、駐車場確保が難しい。道路案内サインは幹線道路沿いの主な交差点には設置されているが、小さな分岐箇所では少なく、道が分かりにくい場合が多い。

　また、これら便益施設の分布状況やその利用に関する情報提供について、パンフレットやホームページ、案内サインや観光拠点施設（平家本陣など）等を十分に活用できていない。

　

　

　村の公式ホームページサイトでは、観光・イベント案内、伝承・文化、博物館案内、アウトドア情報、交通アクセス案内等の情報が掲載されている。

　トップページでは、一般の観光客にとって関心の薄い「役場案内」や「統計資料」がメニューの最初にあり、また「椎葉らしい」イメージが伝わりにくいデザインであるなど、本村が外部にアピールしたい情報が全面にでていない。各メニューの内容についても、「伝承・文化」については詳細が説明されているが、施設等の基本的な観光情報については詳細が少なく、観光客が欲しい情報が不足している。

　

　

　村、観光協会発行のパンフレットやガイドマップが3種類発行されており、ガイドマップについては村内の主な観光施設等において配布している。これらのガイドマップでは、大まかな道筋については概ね把握できるが、細かい分岐や山道の道路の状況に関して情報が少なくわかりにくい。また、宿泊施設や食事処、土産物店等の分布や施設内容等の情報も少なく、これをもとに実際村内を巡るのは難しいものと思われる。

　

　

　村の観光情報提供や特産品の販売を行う村外のアンテナショップについては、現在のところ、村独自のものは設置していない。

　また、特定のエージェントヘの売り込みなどは行っておらず、イベント情報を福岡のエージェントに提供している程度となっている。

　

　観光協会は、神楽と民謡を観覧するイベント「神楽と民謡の夕ベ」を、4月から10月の間に合計20回、民俗芸能博物館にて開催している。県の福岡事務所、大阪事務所、旅行会社を通じてPR活動を行っている。