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(2)受け入れ体制
ア 宿泊施設
 村内には40軒の宿泊施設があり、上椎葉地区、尾向・尾八重地区に集中している。最大収容人数が旅館で平均22.1人、民宿で平均16.3人となっており、小規模な家族経営の施設が多い。村の高齢化と同様、宿泊施設経営者の高齢化も進み、体力面、宣伝活動面等の運営上の問題を抱えている。
 
図表5−5 宿泊施設の状況(平成14年)
区分 旅館 民宿
宿泊施設数 14 26
上椎葉地区
尾向・尾八重地区
松尾地区
大河内地区
小崎地区
十根川地区
10
2
1
1
0
0
7
9
3
3
2
2
料金(1泊2食付最低料金) 5,000〜8,500円
平均:約6,500円
4,000〜7,500円
平均:約5,000円
収容人数
*村全体:784人
14〜30人
平均:22.1人
6〜30人
平均:16.3人
キャンプ場数 2施設(コテージ数:各5棟)
資料:
宮崎県『2000年版宮崎県観光要覧』(平成14年)
 
図表5−6 宿泊施設の運営・宿泊客・問題点の状況
(拡大画面:108KB)
 
図表5−7 宿泊施設の分布状況
(拡大画面:314KB)
 
イ 観光・交流に関する住民活動の状況
 来村者アンケートなどによると、来村者に対する住民の温かい対応は好評で、本村の旅を満足させる要素の一つとなっている。
 以下にあげるように、村内では観光・交流に関連した住民の取組がいくつか行われており、外部との交流体験型観光の芽は出ているといえる。しかし、現状では外部との積極的な交流にまでは至っていない。
 
図表5−8 観光・交流に係る住民活動の状況
区分 内容
(1)ボランティアガイド 観光協会の募集で、現在、23名が登録している。このうち、実際活動できるのは、5、6人である。ガイドのジャンルは、自然や歴史・文化となっている。
(2)ワーキングホリデー 西米良村から始まったワーキングホリデー制度だが、仕事不足を解消するため、椎葉を含む近隣7町村で連携して、希望者を受け入れている。椎葉村では、ホウレンソウ農家などが受け入れている。
(3)加工グループ 現在17の加工グループが、みそ、醤油、お菓子等を製造しており、物産センターの他、通信販売等を行っている。多くは、生きがいづくりとしての活動で、販売や商品開発に対する積極性には欠ける面もある。
(4)焼畑の継承 焼畑は、椎葉の生活文化・風俗文化を形成してきた山村ならではの農法である。全国的に見ても行っている地域はほとんどないが、椎葉では現在でも数軒が焼畑を行っている。しかし、これらの農家も高齢化が進み、焼畑の存続が危ぶまれている。
(5)平家まつりでの活躍 住民がボランティアスタッフとして、参加しているが、対応が親切で、来村者に好評である。しかし、まつりの段取りを把握していない等、お客さんを受け入れる体制が不十分な点もある
(6)ひえつきラリーでのもてなし 全国で年間8回開催される大きなレースの一つであるが、地元の子どもたちの熱心な応援や、主婦たちの差し入れなどがり、地元と密着したレースとして、ドライバー達にも評価も高くなっている。







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