2 朝日町の現状
(1)地勢および沿革
朝日町(以下、本町という)は福井県のほぼ中央、越前平野の西端に位置し、東西12km、南北11km、面積45.47km2の町で、東は鯖江市、北は清水町、南は宮崎村、西は福井市・織田町に隣接している。また、丹生山地の山裾に位置することから、各地に分離丘陵などが散在し、越知川流域では、谷部の美しい景観が里山自然の背景を形づくっている。
また、昔から丹南地方の中心地として栄えてきた歴史があり、古くは弥生・古墳時代のものと思われる約200基の墳墓・古墳に始まり、飛鳥・奈良時代に泰澄大師によって開かれた越知山・朝日観音や、南北朝から戦国時代にかけての城跡などの神社仏閣・史跡が数多く存在する。また、現在でも福井県の出先機関が置かれ、丹生郡の中心的な地域となっている。
図表1−7 位置図
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(2)人口・世帯の動向
(1)人口
本町の人口は、2000年10月1日現在9,590人で、町による住宅開発等の影響もあり、ゆるやかながらも増加傾向にある。
また、人口増加率の推移を福井県全体と比較してみると、福井県全体ではほぼ停滞しているのに対して、本町では1990年〜1995年が3.5%、1995年〜2000年が5.4%と増加しており、人口増加率が高いことを示している。
町内における地区別の人口の推移を見た場合、東部(平野部)への流入が多く見られ、他市町村および県外からの移動により、1995年から2000年の5ヶ年間に転入者割合が4割近い数値を示す地区も見られる。
図表1−8 人口・世帯の推移
資料:総務省統計局「国勢調査」より作成
(2)世帯
世帯数の動向を見ると、1980年から1990年までは横ばいであったが、1990年から増加傾向に転じ、2000年には2,486世帯に達している。
一方、1世帯あたりの人口は年々減少傾向を続けており、1990年は4.2人、1995年は4.0人、2000年では3.8人にまで減少している。世帯の家族類型の推移を見ると、本町においては核家族化が進んでおり、3世代世帯および複合世帯、その他の親族世帯については減少傾向である。
また、町内における世帯数の分布を見ると、東部(平野部)に集中していることがうかがえる。
図表1−9 世帯数の分布
資料:総務省統計局「国勢調査」(2000年)より作成
(3)年齢別人口の割合
本町における年少人口(15歳未満)の割合は17.1%で、福井県および近隣市町村と比較すると、年少人口の割合が高く、少子化はそれほど進んでいないことがわかる。また、老年人口(65歳以上)の割合については、本町は福井県と同じ20.4%となっている。福井市、武生市、鯖江市と比較すると高めだが、近隣町村(宮崎村、織田町、清水町)と比較するとやや低い割合になっている。
図表1−10 年齢別人口の割合
資料:総務省統計局「国勢調査」(2000年)より作成
(4)高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯数の推移
高齢者夫婦世帯および単身高齢者世帯数の動向を見ると、1980年に37戸であった単身高齢者の世帯数は、1990年では88戸、2000年では115戸と増加傾向を続けている。また、高齢者夫婦世帯についても、単身高齢者世帯と同様に増加傾向を示している。
また、全世帯に占める高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯数の割合は、1980年(5.2%)から2000年(9.8%)の20年間で約2倍となっている。
図表1−11 高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯数の推移
(注1) |
1980年の高齢者夫婦世帯数については、60〜64歳の数値も含まれている。 |
(注2) |
()内の数値は、全世帯数に占める割合。 |
資料: |
総務省統計局「国勢調査」および朝日町資料より作成 |
(5)地区別に見た高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯数の割合
高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯が全世帯に占める割合を地区別に見ると、真木(83.3%)、境野(44.4%)、小川(43.5%)、杖立(40.0%)、天谷(40.0%)で高く、全体としては西部(中山間部)に割合の高い地区が多くなっている。
図表1−12 高齢者夫婦世帯・単身高齢者世帯数の割合
資料:総務省統計局「国勢調査」(2000年)より作成
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