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HIV/エイズ
 HIV/エイズの問題は、世界の保健衛生を考える中で避けて通ることはできません。ヒト免疫不全ウィルス(HIV)の感染者数は確実に増加し、2002年末現在全世界で4200万人にも上っています。近年、ウィルスの増殖を抑制し、発症を抑える薬剤が開発され、世界のHIV/エイズをめぐる状況は一部で大きく変わりつつあります。他方、これらの薬剤が届かない地域では一国の存在を揺るがすほどの規模で感染と発病が進んでいます。HIV/エイズ対策は、今日、国際社会全体の緊急課題であり、世界的に人類の英知と国際社会の総力をあげて対応することが要請されています。
 
2002年HIV/エイズ感染状況
HIV感染者数 総数 4,200万人
成人 3,860万人
女性 1,920万人
15歳未満 320万人
新規HIV感染者数 総数 500万人
成人 420万人
女性 200万人
15歳未満 80万人
2002年エイズ死者数 総数 310万人
成人 250万人
女性 120万人
15歳未満 61万人
出典:UNAIDS AIDS Epidemic Update − December 2002
 
 当財団では、1988年にWHOを通じてアフリカ、アジア、ラテンアメリカ諸国の学校教育におけるエイズ教育の実施と、予防教材開発を支援、1991年には世界のエイズ情報パッケージの制作協力を行ないました。また、横浜、チェンマイ、マニラ、クアラルンプールで行なわれた国際エイズ会議・アジアエイズ会議では、地域で感染者と家族、あるいは感染の危険にさらされている人々を支え、正しい理解と予防を働きかける活動をしているNGOの強化を支援しました。今後はアジア、女性、NGOをキーワードに、草の根の人々に密着した活動を支援して行きたいと考えています。
 







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