産経新聞朝刊 2000年10月24日
森首相「拉致問題発言」釈明 中山正暉氏コメント「与党三党の代表として発言」
北朝鮮による日本人拉致問題で北朝鮮側に「第三国発見方式」を提案したとされる中山正暉元建設相は二十三日、産経新聞などの取材に次のように語った。
自社さ訪朝団で森団長のもと副団長として北朝鮮を訪問した。
森さんが冒頭にあいさつ。野中広務(現自民党幹事長)さんが事務的な話をし、小野清子(前参院議員)さんが日本人妻里帰りで第二陣が帰ってくることへのお礼を言った。
私は「日朝のノドに刺さった骨を抜きに来た」と話し、(拉致問題の事実関係については)平成九年の警察白書に載せているままのことを言った。「(事件から)二十年も経過している。その人たちは国内にはいないだろう。しかし、アフリカや南米か北極、南極にいるかも知れないから、あなたがたも一緒に探す手伝いをして、連れてきてくれるのも一つの知恵ではないか」と言った。
拉致疑惑は閣議に諮られた警察白書に書いてある話である。あたかも私が言ったというようになっているが、このことが私の(個人的)意見であっていいはずがないし、与党三党の代表として言った。
この話の筋は、北朝鮮側が席を立とうとしたから、「こういう穏やかな方法もある」ということで出したもの。話のあやというものだ。
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