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5 手つなぎの輪を広げながら
埼玉県狭山市・狭山台みつばさ保育園
主任保育士 渋谷 一美
 
 狭山茶で知られる狭山市(人口約16万人)は、埼玉県西部、小江戸・川越に隣接し、首都東京から40km圏内に位置しています。
 狭山市は、人口の急激な増加に伴い、田園都市から住宅・工業都市へと急速に発展しました。狭山台団地は、昭和49年から入居が始まり、昭和34年に開園したみつばさ愛育園と同じ法人が、昭和51年団地の北側に開園し「子どもたちの歌う賛美歌が聞こえてくる保育園」と親しまれて26年になります。
 自然環境に恵まれ、お茶、ごぼう、ちんげん菜、ほうれんそうなどの野菜畑や公園が数多くあり、散歩には事欠かず四季を肌で感じることができます。
 当園の定員は120名。平成13年10月1日現在で0歳児26名、1歳児25名、2歳児26名、3歳児24名、4歳児24名、5歳児16名の合計141名(120%)の子どもたちが在籍しています。保育士は、常勤28名、パート保育士2名、看護婦1名で保育にあたっています。市内には、公立9か所、法人立7か所の保育所があり、各園とも定員を超えての入所を受け入れていますが、現在の待機児数は、125名程度です。
 開園当初より仕事と子育ての両立支援を目指して、乳児(産休明け)保育、延長保育に加え、平成5年度より一時保育事業、平成8年度より休日保育事業を実施しています。
 土曜日に行っている園庭・室内開放では、地域の親子のみならず、在園児の親子も多数来園し、おしゃべりタイムが始まります。普段、時間に追われゆとりに欠ける生活を送っている家庭にとって、土曜日のホッとした時間を保育園で過ごし、子どもたちが普段どのように遊んでいるのか、のぞいてみたいという思いと時間を気にせずおしゃべりに興じてみたいという思いが重なっているようです。特別なことをしなくても、場所を提供するだけで母親はリフレッシュし、雑談の中から子どもと保護者と保育士のコミュニケーションも深まっていくようです。
 日曜・祭日に行っている休日保育には、市内に住んでいる日祭日に保育を必要とする子どもたちが集まり、休日ならではの遊びを楽しんでいます。異なる保育所に通う子どもたち、それぞれの保育所の情報交換を行いながら遊びの幅を広げています。








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