秋田県剣道道場連盟
会長 渡辺八郎
少年剣士あこがれの日本武道館をめざす全日本剣道道場連盟主催、秋田県剣道道場連盟主管による、第16回秋田県少年剣道錬成大会を迎え、青空のもと、薫風に舞う鯉のぼりを仰ぎながら、全県各地より、先生や父母に付添われ、防具を肩に元気に凛々しく、続々と会場へと集まって来る姿は、まことに微笑ましく、頼もしく、尚武秋田の隆盛を期待して、喜びに堪えません。
剣道は、わが国2,000年の歴史と伝統に育まれた世界に誇り得る日本文化の一つであります。日本国が世界の人々から信頼され、尊敬されるのは、日本固有の文化を持ち、それを大事にする事であります。
さて、剣道の技術や精神も、時代と共に変遷して行く事はあり得る事ですが、剣道の本筋を変えてはなりません。
剣道は魂と魂の勝負であり、生死をかけた限界の闘いに臨む武士道精神に根ざした至高のものなのです。唯、試合に勝てばよいといったテクニックばかりに走った「当てっこ剣道」であってはなりません。
かつて秋田大学附属中学校剣道部が全国優勝したときは、審判長の講評で、「秋田のチームは安定感があり、落ちついた剣さばきで、じっくりと相手の出方をよく見た上で攻撃にでる。それは雪国秋田のねばり強さの勝利といえよう・・・」
私はこのことから、剣道も地域性、郷土性に根ざした、秋田は秋田の風土に育った剣道が大事なのではないかと考えました。
秋田県少年剣士の皆さん、正々堂々胸を張ってせい一杯頑張って下さい。