秋田県剣道道場連盟
名誉会長 内山 真
第16回秋田地区少年剣道錬成大会が関係各位のご協力を得てこのように盛大に開催されましたことは誠に喜びに堪えません。
また常日頃剣道を通じ健全な少年育成に尽力されている道場主諸氏に対し、心から感謝の誠を捧げます。
「鉄は熱いうちに打て」と申しますが、幼少時代の厳格な躾と鍛錬が大切であります。剣道で怖いのは負ける事ではなく、負ける事を恐れて何もしないことであります。自分で何かやろうとすると手痛い失敗をする事も当然あります。しかし安全ばかりを考えていると、せっかくの試すチャンスを失ってしまいます。優れた技を持っていても、身を傷だらけにしても自分で実際に試していくなかで身につけていくものだと思っています。頭で知った事というのは所詮それだけのもので、知識を詰め込む事はできても自分の本当の力にはなりにくいもので、それよりも自分で試して汗を流し、涙を流した上で覚えた事のほうがどれだけ大切か、身をもって教えてくれるのは皆様方の先生であると思います。私も子供のころ先生から厳しく教えられたおかげで、87歳の今日まで暑い寒いにかかわらず、剣道を続けられるのは先生の厳しい教育の賜物と今では感謝致しております。
各道場主は次代を担う少年を剣道を通じて大いに鍛えていただきたいと思います。そして来世紀の日本を担う旗手となるよう育成して下さることをお願い致します。また本日参加された少年剣士諸君は本大会を機に剣道を通じて心身を更に鍛え礼と節を守り世のため人のために尽くす立派な人間に成長して下さい。
最後に本大会の開催にあたり、ご協力いただいた関係各位に心からお礼申し上げますと共に、ここにご出席いただいた来賓各位をはじめ皆様のご健康とご多幸を祈念し私のご挨拶といたします。