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II-9. プロジェクト募集及び選定の手順
 先ず、コマース・ビジネス・デイリー(CBD)1に翌会計年度のNSRP ASEプログラム参加の申し出を募集するリサーチの告示が行われる。関心のある者は提案会議へ出席するよう招かれる。これは、CBD告示から通常、2、3週間後である。会議の目的は、プログラムの概要説明、手順の説明、一般的質問への回答である。提案の締め切りは通常、CBD告示から60日後である。提案提出期日については厳格であり、期限に遅れた提案書は未開封のまま返送される。
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 提案はCBDで告示された基準に従い評価される。提案の第一次審査はプログラム・アドミニストレーターであるATIが実施する。第一次審査の後、産業関係者、学術関係者、政府関係者からなるチームが提案を審査する。提案評価を外部コンサルタントが助ける場合もある。手続きは、提案審査担当者全員による、利害の衝突及び告知義務違反了解を義務づけている。
 第一次審査において、リサーチ告示の要件を満たさない提案は却下される。この段階において提案が却下される典型的な理由は、技術上、コスト上の提案に深刻な欠陥が認められる、主要な形式及び内容の要件に従っていない、作業のスコープを鑑みて、大幅に高値をつけすぎている、または安く見積もりすぎている、または、提案がリサーチ告示で提示された要件を満たしていない、といったものである。
 第一審査を通過した提案は、さらに評価を受け、規定の評価要素に基づいて最もメリットがあると判断されたものが、競争範囲にあると見なされる。競争範囲から外れると判断された提案は、除外される。その後、技術評価担当者が採点基準が公平であったかどうか確認し、評価点数に基づいて競争範囲にある提案をリストアップし、このリストをブルーリボン・パネルの評価・検討に委ねる。
 ブルーリボン・パネルは、選択された提案全体を審査し、リスクの高い提案とリスクの低い提案のバランスはどうか、市場動向に適応しているか、技術的完成度、競争力にどのような影響を与える可能性があるか、NSRP ASEのビジョンに戦略的に相応しいかどうか、等を検討する。提案ポートフォリオに関するパネルの結論と提言は、その後ECBに提出され、最終承認となる。
 競争範囲にある提案者は、サウスカロライナ州チャールストンの先進技術研究所(ATI)におけるブルーリボン・パネルの口頭審査に出席しなければならない。最高4人の代表者の出席が認められている。口頭審査の焦点は技術上、ビジネス上の質問に絞られ、プレゼンテーションの時間制限は1時間である。
 口頭審査後、口頭審査において全ての要件を満たした提案については、契約レターが発行される。契約レターは90日間有効であり、初期事業を開始し、プログラム管理計画を最終化する時間を与えるものである。








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